どうして痛みが続くんだ?〜痛みは脳を犯す〜

始めに

多くの痛みは組織損傷によって生じ、組織の修復にともない消えていきます。
これは急性痛という名前で他の痛みと区別されます。

しかしいくつかの痛みでは、痛みが消えず、いわゆる慢性疼痛に移行していきます。
トレーニングをしていても、していなくても、肩こりや腰痛、特に慢性疼痛を持つ患者は日本ではとても多いです。

このnoteでは、肩が痛い、腰が痛い関係なく体で起こる急性痛のメカニズムと、痛みと脳、痛みがあなたの脳や感情を蝕むメカニズム、痛みに対して出来ることについて述べていきます。

組織の修復メカニズム

組織、ひいては生体細胞に傷害が生じると、治癒のために種々の化学反応を伴った生体防御反応が生じます。
その際には、生体の警告反応として炎症が生じます。炎症とは、発赤、発熱、腫脹、疼痛を4大症候とした生体防御反応です。

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