消費から未来を考える
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一
今日、久々に衣料品店にて衣料を買った。
なぜ「服」と言わないかというと、それは服と言っていいのかわからないからである。
僕が今日買ったのは、浴衣でもなく寝巻、つまりパジャマである。
パジャマ一着買うのにかなり考えた。
ちなみに、前に衣料品を買ったのは去年の5月、半袖の夏用パジャマである。
寝ているときに暑くなる体質の僕は、部屋着では寝ない。
ここ最近夜中でもかなり暖かくなった。
冬用のフランネル素材のパジャマでは朝方に暑くて目が覚める。
そんな時に限って嫌な夢を見ている。ああという声と共に目を覚ますと、肌に汗がじっとり染み出ている。
洗い替えのパジャマは持っていない。
なので、2週間ほど前の洗濯中は、前述の夏用パジャマで寝た。
やはり半袖は寒かった。
なので、夏用の長袖のパジャマが欲しかったのである。
しかし、今回この買い物をするにあたって、かなり考えた。
なぜなら僕は、1年ほど前から新品の服は買わない、と決めているからである。
そこで、フリマアプリにて「浴衣」と入れて検索してみた。
いくつか「高級おねまき」なる商品がヒットしたものの、旅館などに泊まった際には、いつもはだけてしまっていたことを思い出して止めた。
二
さて、僕は3年半の間、衣料品店、つまりアパレル業界で働いたことがあるが、あの業界は糞である。
商品のコストを下げるために、大量に同じ生地を仕入れる、それを人件費が安い東南アジアで大量生産する。
ちなみに、東南アジア諸国の平均的な賃金は、月収にして2~3万円位だろうか。これをブルーカラーの工場労働者に換算すると、1~2万円程になるだろう。
いくら物価が安いと言っても、僕たちが使っている便利な製品は同じ値段か、日本より高い場合もある。
そうやってできた商品を全国展開している店舗で、言ってもそこそこのいい値段で売ってしまう。
僕が働いていた店では、仕入れ値の3倍~4倍くらいが定価であった。
そして、そこで働く人たちは、最低賃金+αくらいの収入である。
儲かるのは一部の上層部と大株主という黄金パターンだ。
そんな典型的な資本主義の搾取の構造から成り立つ業界というものに、極力関わりたくないと言うのが、僕が新品の服を買わないと決めた理由だ。
もっとも、アパレル業界に限らず、いわゆる大企業と言われるような有名な企業は漏れなくこのやり方で、その存在を維持、拡大してきた。
しかし、僕の住む街はいわゆるベッドタウン。僕が引っ越してきてからの20数年の間に街の商店はなくなり、もはやチェーン店の利用を避けるのが難しい状態だ。
今や、日本の殆どの街がそういった状態なのではなかろうか。
なので、僕はできるだけモノを大事にする。
それが高かったからとか値段は関係ない。
関係あるとすればその製品を気に入って使っているかどうか、つまり愛着である。
しかし、消耗品であるこれらの商品は仕方なく、定期的に買う。
できれば、チェーン店は避けて、近所のショボいショッピングセンターの商店などで買う。
しかし、今日は去年パジャマを買った衣料品店というか雑貨や文房具、化粧品なども売っている店に気に入った商品がなかった。
なので少し歩いてし〇むらまで行った。
そこで、暑がりの僕に最適である、探していたサッカー生地のパジャマを見つけて買ってしまった。
もちろん、値段を気にしないのであれば通販などで高級品を買うことも可能である。
しかし、諸事情も去ることながら、amazonや楽天等のGAFAと呼ばれるような企業も利用したくない。
そして、配送の仕事もしたことあるが、あれも低賃金でブラックという辛い仕事である。
そんな人たちの仕事を増やしたくないというのもある。
あとは、僕の収入が低いとうのももちろんある。というかこれが一番合理的な理由になるのだが。
三
兎に角、明日からやっと安眠できそうでワクワクしている。
「よっしゃ、今日は半袖で我慢や」
なぜ明日かというと、新品のシーツや―パジャマは買ってきてすぐ、洗うことにしているからだ。
綿製品特有の変な匂いもするし、最近では伝染病も大流行りしているからである。
きっかけは、ベトナムの友人が服を買ってくれた時、「帰ったらまず、洗うんだぞ!」と教えてくれたからだ。
考えてみればそうだ。僕たちはその製品がどんな工場で作られ、どのようにして輸送されてきたか知らない。
僕が今日言いたかったことは、
日々の消費活動からでも世界を変えることはできる。
最後に、環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんの言葉でこの記事を終わることにする。
「たったいま、あなたたちのしていること、あるいはしていないことが、私の全生涯と私の子どもや孫たちの人生に影響するのです。」
2018年11月24日「TED」(ストックホルム)にて
引用:
追伸
数日前グレタさんの体調が思わしくないと聞き、彼女のインスタグラムを見た。今日再び見ると回復しているみたいで良かった。
既存社会からの脱出に向けて。あなたと一緒に、さあ行こう。