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横浜港復活のウルトラC?!既存の運用をしながら大規模改修は可能か?!

横浜港は、日本では最大規模の港だ。しかし、日本の港は、アジアの他の港に敗北しつつあるのが原因だ。物事には、先行利益と後発利益がある。港は、後発利益のほうが大きい。昔は、今よりもタンカーの大きさは小さかった。しかし、今は超大型タンカーが登場し、横浜港の規模では対応できなくなったのだ。しかし、横浜港は現役で365日使われている港なので、大規模改修が難しい。また、横浜市は市街地が港近くまで迫っているので、荷さばきをするスペースも小さい。一方で、アジアの後発の港は、超大型タンカーに対応した規模でつくられている。そのため、横浜港だけではなく、神戸港など、日本の他の港も共通の課題がある。特に神戸市は山がすぐ近くまで迫っており、土地が限られているのが致命的だ。

横浜港を復活させるウルトラCは、バイパス(バックアップ)の港湾を新設して横浜港の物流量を一時的に減らして、その間に大規模改修をするものだ。物流量を減らさないと、大規模改修は不可能だ。具体的には、大型タンカーが入れる水深と広さを確保し、さらに、荷さばきをするスペースも新たにつくる。都市開発も一体で考えないと無理だろう。今は、横浜市は富裕層の多い地域なので、港で働く労働者をどこで確保するかも課題だ。

なお、新港の具体的な候補地は、高速道路がある、三浦半島付近か、圏央道がある相模川河口付近の二択である。それ以外は、高速道路へのアクセスが悪いため、却下となる。

どちらかといえば、圏央道経由のほうが良いと考える。理由は、圏央道は首都圏で数少ない、都心を通らなくてもすむ高速道路だからだ。また、東名高速へのインターチェンジも近いため、名古屋方面へも行きやすい。バイパスの新港は、どちらかといえば小さい船や、災害時のバックアップ機能に徹するべきだろう。

新港を横浜港にかわる巨大な港にするのは、政治的に不可能だ。財政支出(予算規模)が大きすぎるし、横浜港は長年のプライドがあるので、それを刺激することになる。横浜市民が納得しないだろう。相模川付近の自然環境も破壊されてしまう。自然環境への影響をなるべく小さくする港だと、中規模か小規模になってしまうだろう。

政策というのは、選挙や有権者の心の問題を無視して推進するのは不可能だ。

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