トーマス

ドイツでの研究滞在談(工学)を少しでもお伝えできれば。

トーマス

ドイツでの研究滞在談(工学)を少しでもお伝えできれば。

最近の記事

英語のために勉強するなら、ドイツ語かフランス語か

「englisch besser? (英語のほうがいい?)」 ドイツに住んでてドイツ人にドイツ語で受け答えをしているとよく質問された内容だ。 その度に毎回、 (英語のほうがいいよ。てかドイツ語を学ぶほど英語能力が向上している気がするから、「ドイツ語がの方がいいよ!」って自信持って言える日なんて来るのか) と思ってた。 このことから、逆に英語を上達させるために短期間だけでもドイツ語を学ぶメリットはあるのではないかと思い、前回考えてみた。 でもよく考えてみると、英語の能力

    • 短期間でもドイツ語を学ぶことで、英語を少しだけより使えるようにする。

      日本に住んでてドイツ語を話す機会など皆無であるし、ドイツ人はそもそも英語を話せるので、果たしてドイツ語を学ぶ意味があるのかと大抵の人は思う。ただ ・ドイツ駐在が決まったり、 ・大学で第2外国語としてドイツ語を学ぶ必要があったり、 ・仕事先にドイツ人が勤務していたりするなど ドイツ語と関わりを持つようになることも生きててあると思う。僕もそうであった。そんな中半ば強制的にドイツ語の勉強を始めたのだが、結果的には、英語の能力向上に役に立った(気がする)。英語の瞬発力が上がった(

      • ドイツ・博士研究員(いわゆるポスドク)のすゝめ

        昔からそうであるが、ポスドクという言葉を聞くとあまり良い印象をお持ちになる方は少ないであろう。最近も、(読んではいないが)、下記のような 記事を目にし、ポスドク問題が未だに根強く残っているのだと感じている。 しかしながら、個人的にドイツでのポスドク経験*は自身(工学者)のキャリア形成において効果的に働いたと思う。そこで良かった点を簡単に纏めてみた。自分もそうであったが、ドイツでの研究滞在に現状全く魅力を感じていない人にとって、それがキャリアの選択肢の一つになれば幸いである

        • 英文書けるけど、そこまで自信がないある研究者のDeepLの使い方

          DeepLの英語<->日本語翻訳がなかなか良さげであることは周知の事実となってきた。もう言いたいことを英語で伝えるだけなら、DeepLにぶち込んだ方が、僕が自分で考えて話すよりも圧倒的に早い。 ただ、やはりそうはいってもこの便利ツールに頼ってしまっては、英語力が一切あがらないだろうから、自分は極力、英語で最初から考えて英文を書くようにしている。 例えばこんな感じ、 When I write what I'd like to say in English, I start

        英語のために勉強するなら、ドイツ語かフランス語か

          ドイツ研究者(博士課程学生・ポスドク)の給料体系について

          ドイツで博士課程学生やポスドクを行う際は、通常、大学(厳密には州政府)と雇用関係を結び、研究者として勤務することになる。この際の給料はドイツのどこの大学に所属していても大体同じ額が、研究歴に応じて支給される。支給額はTV-L [*1]と呼ばれる体系で決定される。TV-Lには1から15までの区分が存在するが、修士の学位を取得し、博士の学位を目指している研究者はTV-L の13から基本的にスタートすることになる。 ある博士課程学生の懐事情修士の学位を取得したトーマスくん(27歳

          ドイツ研究者(博士課程学生・ポスドク)の給料体系について

          ドイツの博士課程"学生"は月収50万である。

          少しでも日本の研究者の懐事情が改善されるように、日本とドイツの研究者の給料事情について少し発信したい。 今回の記事における博士課程学生とは、修士課程を修了し、博士の学位の取得を目指す学生のことを言う。 日本の博士課程学生の給料について 月収20万。 これが、いわゆる優秀な博士課程の学生がもらっているお金である。自身の研究内容に関する申請書を提出し、審査が通れば博士課程在籍中にこの金額が給料として支払われる。[*1] 一般的には、大学を卒業後、修士課程に2年、博士課程

          ドイツの博士課程"学生"は月収50万である。