見出し画像

その時はいいと思っていても

✩グループホームから自宅へ

私が新卒で入った病院を辞めてから、
しばらくしてお父さんはグループホームに入居しました


そして新しい職場で働き始め、
面会を繰り返していました
お父さんも次第に落ち着いてきて、
自宅で一緒に暮らせるんじゃないかと
思うようになりました

施設で一人で過ごすのが
かわいそうにも思っていました

この気持ちはずっとありましたが
落ち着いてくると余計に思うようになり

介護サービスを使って生活できないかなって



何より、お母さんが一緒に暮らしたがっていていました


そんな時、たまたま大学の時の友達Kくんが
お泊まりデイサービスに勤めていました
お泊まりを使いながら
在宅生活ができるように調整していきました


欠点としては、お泊まりデイサービスが
車で30分以上先にあるところでした


私たちが電車で20分のところに
新しくできるお泊まりでデイを待っている間
車で30分以上かけて会いに行っていました


しかもしばらくすれば新設されたので、
それまでグループホームで
待ってればよかったと思いました


正直、利用者を早く増やしたくて
急がせたのかなと疑いが少しありました



それでもKくんとは仲も良かったし信頼していたし、
安心して任せられると思っていました
そしてそこで働く職員の男性もよくしてくれて、
急なお願いにも対応してくれていました



急なお願いというのは、
お父さんを家に連れて帰って来てほしいというお願い


近場のお泊まりデイに移るまでは
お泊まりを毎日利用ということになっていたのですが、

お母さんがお父さんに会いたいと言うと
私から施設に連絡して、
何時でもいいから送ってきてほしいと
お願いしていました


その都度、私は手土産を買ってお渡ししていました


やっぱり無理を言っているしと思って、
お渡ししていましたが


今思えば
『いつでも連絡してくれたら送っていくよ』
と言われていたので、
そこまで気を使うこともなかったのです


過度な気の使いすぎはしなくていいと思います

✩複雑な気持ちになる

口の中が気になるのか
お父さんはティッシュで唾を出していました


ティッシュを渡したり、
ティッシュを目の前に置いておくと、
自分でちゃんとティッシュにとって
捨てることができていました


その事もちゃんと伝えていましたが、
施設の方が怠ったのかお父さんの機能低下のためか、
唾をティッシュで取らずに
床や壁に吐き出すようになりました


それも新設の方に移ってからです
この時に気付いていればよかったけど、
気付かなかったのです


気付かないって言うのは、
この先ここの施設でお父さんは
虐待のような扱いをされていたのでさた



唾を吐くというのは何か理由があること
イライラしていたり、不安になっていたり、
穏やかに過ごせてなかったのです


お風呂や着替えを拒否して怒って、
つねったり、暴れたりして大変です
3人がかりで何とかお風呂に入れてます。 


私たちは頑張っています!
でもね、お父さんがこんなんだから!


そんな風に施設職員に言われたり、
ダイレクトに言われることが
だんだん増えてきました



私の友達のKくんも他の施設など行ったりと、
忙しく働いていたのであまり相談もできずでした



私も途中で気付けばよかったけれど、
気付くのが遅かったです
本当に
ちょっとでも違和感を感じた時に
手をうっとくべきでした




最初は本当に良くしてくれてました
でも一つおかしいなと思ったり、
この対応どうなの?って
疑問に思ったことをそのままにしておく


預かってもらってるからという
うろめたさがあるから、きっと言えないんだと思います


そして何より、
施設側が大変だ!手がかかる!
と伝えてくることが私たち家族を追い詰めました

申し訳ないという気持ちでいっぱいになりました



お中元にお歳暮に施設に何かあれば
差し入れをしていて、
お父さんが施設の人に優しくしてもらえるようにと

そんな物でどうにもならないのに
何してんだかって今なら思います


こっちは人質を預けてる感覚でした



✩1から始める

最初はよかったけれど…と言っている時点で、
もうその施設に信頼はありません


手土産如きで、うまくいくことはないのです
だから1からやり直しをするべきでした



 1からだと環境が変わります
でも家族がお父さんなの寄り添い、
安心できる環境を作る方が何より大切です


お父さんを中心に、
お父さんの様子を見ながら
家族の気持ちも合わせて考えていく


認知症家族がいる状態で
環境を変えることは勇気のいることです

でも、今の環境がいいのか?
新しく環境を整えた方がいいのか?



考え、悩み抜いて出した結論は何も間違ってはいません
状況に応じてその都度考え、対応していくこと
人と接する、人と関わるということはそういうこと


間違ったと思えば、また違う方法を試せばいい
違う人に頼ればいい

そうやってその時にその時に
ベストな対応をすればいいだけの話です


大丈夫
きっとうまくいく





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?