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成長を一番阻害するのは、目的意識の欠如だ

こんにちは。てぃろです。

前の記事で、教育的な話を少ししたので、もう少し考えを進めたみた。

考えの進めた方向は、「なぜ標準化したところでそれすら守れない人が後を立たないのか?」だ。

これは、実はまさに自分がこの半年くらいでほんとに困っていることだったりする。

そんなときに全く関係ない仲間内で標準化の話が持ち上がったところから、前回の記事を書くに至った。

話を持ち出した彼の課題感は、既に作られてしまったプロダクトの品質の悪さに気づいたことから、開発の標準化を進めることで品質を改善したい、というものだった。

しかし、私の考えでは標準化でその問題は根本的には解決しない

そもそもの問題は、プロダクトがテストしてみたら動かなかった、などという致命的な話だったからだ。

なぜそんなことになるまで放って置かれたのか?レビューしていれば?と、あとからいくらでも正論は言えるのだが、そもそもそんなことができるコストがあればやっていたであろう。だが、今回はそれすらできない状況だったと好意的に(?)捉えておく。

そんな過去の話より、今はそのプロダクトをなんとかするための建設的な議論がしたい。

ではなぜ標準化で問題が解決しないと考えるかと言う話に戻るが、それは発覚した経緯からして開発メンバーの目的意識の欠如があるのではないかと思ったからだ。

ソフトウェア開発における目的とは、求められる機能を持ち正常かつ安定して動作するソフトウェアを開発することだ。

今回はこの目的のうち「動作する」という部分が満たされていなかった。

そもそもこの目的に立ち帰れば、開発を進める中で動作確認をして要件を満たすソフトウェアが開発できているか確認するべきだったのだ。

つまり、標準化においてはこのような開発要件を満たしていることの確認をするというチェックを入れることが解決策の一つとして考えられるだろう。

…。

おわかりだろうか。ソフトウェア開発においては、動作確認なんてものは標準化されるまでもなく当たり前なのである。

そんなことまで標準化していたらキリがない。

ただ、その動作確認の方法については標準化しても良いと思う。

どのOSバージョンをサポートするのか?どこで単体テストを動作させるのか?といった方法論についてだ。

決して「動作確認は必ずしましょう」などというバカげたスローガンのようなものは標準化するに値しない。

ここから察するに開発メンバーの意識の中に動作確認をする、つまり最低限のテストをするという意識は全くなく、自身が割り当てられたチケットをとにかく消化する、という意識しかなかったんだろうと思う。

これは開発における目的意識の欠如と言っていいのではないだろうか。

このような状態の場合、標準化でレールを敷くのではなく、開発メンバーの意識を変革させなくては状況は好転しない。

これは仲間の話だけではなく、私が担当する現場でも似たような状態にあった。そのため、彼の現場でも転用可能と思う対策として、これまで私がやってきた対策は主に以下の2つだ。

1.自動テスト実行環境など、開発メンバーの負荷を下げる環境を整える
2.方法論の標準化をし、できていないときは徹底的に指摘する

1については「忙しいからできません」という言い訳をさせないためだ。どんなに忙しかろうが、開発においては必ずやらねばならないことがある。それを疎かにさせないために、外堀を埋める。

2の最大の目的は「教育」だ。標準化そのものには教育的観点は含まれないが、その標準化にあわせさせるための教育は可能なのだ。

ここで前記事の話を少し思い出すと、標準化水準を守るためには開発メンバー一人一人の能力を上げるしかない、という話をしていた。

これを2の話と合わせて考えると、標準化に合わせて欲しい!という教育を徹底的にすることになるのだが、前提として開発メンバーには目的意識が欠如しているので、標準化の意義がピンとこないみたいなのだ

最後の話は経験的な話だったが、ほんとうに意味がわからないらしい。

私のプロジェクトの方々は、さすがに動作確認はしている人たちなのだが、単体テスト実行の意義や、linterの意義など、細かいところではチケットで指摘した内容でさえ、その意味を全くくみ取ってくれない。

ソフトウェアの品質をよくするという目的に照らせば、当たり前にこういう結論になるだろうと思ったら、対症療法(にもなっていないコメントアウトでエラーを消す…)などが散見されるのだ。

信じられないが実話である。

このように成長が見られない人たちには、その活動の意義が伝わっていないこと=目的意識の欠如が背後にあるのだと思うのだ。

ただ、ここで頭が痛いのがこの開発メンバーが社外の人たちだということだ。この教育って私がやるべきことなのだろうか…?

技術ブログもやってます。開発のノウハウはこちら。




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