今更ながら読んでみた。世間をすごいと思わせたりんごの天才本

なんとなく手に取ってみた本。
タイトルは "スティーブジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで " 。私はいわゆるアップル信者ではない。
初めて投稿した記事 " トルコ、türkiyeについて " で真のリーダーについて書いたくだりを思い出し、この本を読んでみる事にした。

彼の生い立ち、性格的な欠点と利点、才能、失敗と成功、好きな物・者に対する熱い想い、どのように偉業を成し遂げたのかなどが多面的に描かれていた。

彼の物事に対する着眼点には面白みがある。彼はどんな小さなことも見逃さず人とは違った視点から物事を見ることに長けていた。これは多くの人々が魅了される今までになかった様々な新しい商品を生み出せた要因の1つであり苦難から光を見いだせた要因の1つでもあった。

疑問点
彼は若かりし頃LSDという薬物を使用していたらしい。彼の美的センスや創造性はその頃に養われたものなのだろうか?麻薬によってそれらが開花されれたり、元々あったものが更に研ぎ澄まされてしまったと考えてみると、彼はドーピングをして試合に勝った選手のようなものではないだろうか?スポーツ界なら許されない、芸術の世界でも許されない、もちろん一般社会でも。しかし人類の進歩のためなら革新的技術の生みの親は暗黙のルールで薬物使用を黙認されるのだろうか?

( LSDは創造性を必要とする人々に好まれる傾向にある薬物で、主に音楽に携わる人が逮捕されるニュースで知られているのではないだろうか)

彼は私の理想とする真のリーダーではないが、彼のやり方で世界を変えた事は間違いない。技術革新に大きく貢献し、ビジネス界で偉大なるリーダーとして時の人となり、この世にその名を残したのだから。( ある物とある物を組み合わせる事によって新しい物を創り上げた→パーソナルコンピューター、itune, ipod, iphone, ipadなど )

すごい商品を作り世界の人々の暮らしを変えるという彼の目標は叶ったが、それらが与える闇の部分に関しての考慮にかけていた気がする。誰でも使えるように浸透させるにはあまりに早すぎた気がする。医療技術に倫理観が問われるようにIT技術もそうあるべきではないだろうか?今のアップルはイノベーションというよりお金儲けに一直線という印象を受ける。アップル信者さんごめんなさい。何に価値を置き、物を買うのかはそれぞれの自由です。

私はこれ以上の技術が世の中を良くするとは思えない。表面的に良くなっても私達を苦しめるのではないかと危惧している。私達の生活は不自然さが増すばかりだ。技術的な進歩より心の安定と成長を重視するような社会は来るのだろうか?今は地球にも環境にも人にも優しくなく偽善にあふれている。本当に貧困をなくしたければ大富豪が集まり彼らのお金でなんとか出来るだろう。大富豪の寄付は租税や印象操作のためだろう。本当に地球環境を考えるなら生産サイクルを見直し低成長の経済にシフトするだろう。量より質で長く使えるものづくりへシフトするだろう。一部が富を牛耳るのではなく人々の生きやすさを考えて富の分配をするだろう。

時間に追われ情報過多の社会で "タイパ " が好まれる傾向にある。タイパを重視して一部だけを見て都合のいい情報だけを集めて全体から物事を考えないようになってはいないだろうか?大事な事を見逃している事もあるのではないだろうか?こういう社会になってしまった。企業の仕事効率が上がり私達の生活を豊かにさせるはずのものが、誰でも使えるようになり、いつしか麻薬のような力を持つ依存性の高いものになってしまった。彼は怪物は作りたくないと言っていたが深い闇を作る助けをしてしまったのではないだろうか?

彼が気に入っている " Think different " は私もいいなと思う。
彼がスタンフォード大学の卒業生に対して行った祝辞には彼の人生がつまっていて心に訴えかける良い内容だった。気になった方は読んでみてください。最後は自分の好きな者・物に囲まれる人生でそれらを精一杯愛し愛され彼は幸せだったと思う。

ふと思った疑問
日本語に対する不思議な点
彼には複雑な過去があり養子として育てられたらしい。ここで不思議発見。日本語で養う子と書いて養子ってなぜ?血縁関係の有無に関わらず一般的に親は子を養うのではないだろうか?

里親についての疑問
彼の里親第一希望先は土壇場になってやっぱり女の子がいいと言って彼の受け入れを断ったらしい。こういう過程を後に知った彼はどういう気持ちだっただろう?理由はどうであれ1度ならずとも2度彼自身は拒否されたことになる。里親になるって結局ペット感覚で子供を欲しがることなのだろうか?他人の子を育てるから選り好みをするのは不思議ではないのかもしれない。(注) 性別関係なくどちらでもいいから純粋に子供が欲しいと思う里親もいることは知っている。

彼が何をしてどうすごかったのかは調べれば分かると思うので、あえてそこには触れてません。これはまとまりなく感じたことを書き連ねたメモです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?