遠い 日
私が逃げてしまって
怖いものから遠ざかって
気にしないで済むように過ごしてもね、
そちらではしっかりと時間が流れていることを
改めて知ったときは悲しかった
知らないって怖い
どんな顔で過ごしたのか
どんな空気が流れていたのか
知らないって罪深い
日が出る前に穴倉へ入り
日が暮れてから穴倉を出る
暖かい日差しは人伝に聞き
想像しては虚しい現実
冷たい床に足を下ろした
夜になれば解放されるこの身体は
意味のない帰宅を繰り返す
生きることに意味など要らない
それくらいに死ぬことだけが怖かった
意味はまだ分からない
日を浴びる予感が続いている
花代