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磨きをかけたものに光は当たる

#10 BLUEGAIANT

斬新性

静かでで大人なイメージのジャズを、
熱く情熱的で燃え上がるように描いている。
今までもジャズをテーマにした作品はいくつかあったが、
ここまで蒼く、熱く、激しい物語はあっただろうか。
青春物語というと、サッカー、バレーボール、軽音、吹奏楽など、チームプレーのものが題材になることが多いが、アンサンブルプレーのものが題材になるのも斬新だった。
ジャズというと、難しいイメージや大人なイメージが強い方が多いかもしれないが、
努力→困難→挫折→成長→成功 のような青年漫画の良さもちゃんとあるので、ジャズを知らない人でも楽しめる。

ようこそジャズ沼へ

原作の漫画は”音が聞こえる漫画”と言われていた。
そんな作品が映画化となると、音楽に期待値が上らずにはいられなかったが
音楽の総監督は上原ひろみが担当するなど製作陣の本気を感じた。
主人公たちの結成バンド”JASS”のオリジナル楽曲も、本作のために書き下ろされたとのことで、制作陣の本気を感じた。
ジャズを知らなかった人はこれを機にぜひジャズの沼にハマって頂きたい。
そこまで詳しくはないが、私はたまにブルーノートに行ったり、ジャズを聴いたりします。
ジャズの面白さは、なんといってもインタープレイ(即興的な演奏のやり取り)。
そのスタイルが主人公たちの葛藤や情熱など揺れ動く感情とリンクしているように感じた。

その才能どう使う?

天才と言われる大や雪祈と比べると人並みの玉田だが、
ひたすら努力二人の所まで登りつこうとする彼の姿には泣かされる。
玉田を見ていると、努力をし続けることができるのも才能のように感じた。
また、天才二人も努力をしていないわけではなく、
並々ならぬ努力をしている。
持って生まれた才能というのはもちろんあるだろうけど、
それをどう使うかはその人次第である。
磨きをかけた者に光は当たるのだと感じた。



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