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英文法の小径

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毎回、一つの文法項目について、意の赴くままに説明を試みた散文を掲載中。
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#未来表現

【英文法の小径】未来表現の要点 Ver.1.0

用法未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を使用する 意志/意図を表すwillと[be going to] 意図/予定・計画を表す[be going to]と現在進行形 予測を表すwillと[be going to] 現在形 未来完了形/未来完了進行形 [will have + 過去分詞]、[will have been + -ing] 未来進行形 [will be + -ing]、[be going to be + -ing] その他の未来表現

【英文法の小径】未来表現・その一

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、will と be going to を取り上げます。 I’ll phone her back.留守中に自分宛ての電話があったことを知らされたときの発言。この話し手が折り返し電話をすることを決めたのはいつなのだろう? この発言をしたとき、というのが正解。外出から戻って留守中に電話があったことを聞いて初めて、先方に電話をしようと決めたのです。このように、その場でそうしようと思いついた場合には、意志決定

【英文法の小径】未来表現・その二

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回のテーマは、be going to と現在進行形です。 I’m going to meet her at the station.この場合、彼女を駅に迎えに行くことは、この話し手のスケジュール帳にすでに書き込まれているのだろうか? [be going to]は、話をしている時点で決めたことではなく、すでに決めてあること(意図)について述べるときに使います。ただし、そのための準備や段取りができているかどう

【英文法の小径】未来表現・その三

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、will と be going to を取り上げます。 I think the weather will be nice later.今後の天気について予想を述べている。未来の予測といったら、まず思いつくのは will かもしれない。このときの will は話し手の確信を示すものなので、冒頭のような文は、話し手が将来、間違いなく起こると信じていることを表します。 Look at those blac

【英文法の小径】未来表現・その四

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は will がテーマです。 I think she’ll pass the exam. I’ll probably be home by midnight.予測を述べるのに will を用いると、それは話し手の確信に満ちた予測を表す(未来表現・その三)。つまり、このとき話し手は、聞き手に対し自分の予測を信じて疑わないことを求めている(というのは言いすぎだろうか)。 しかし、未来のことに絶対確実はない、

【英文法の小径】未来表現・その五

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、現在形を取り上げます。 I’m going to the cinema this evening. The film starts at nine.話し手の今夜の予定を述べている文。'am going' という〈現在進行形〉 が、予定や計画を表わすのに使われることは前にも触れた通り(未来表現・その二)。問題は第2文の 'starts' という〈現在形〉。映画の上映開始がこれからのことであるのは明らか。

【英文法の小径】未来表現・その六

これまでに取り上げた未来表現を振り返ってみると、現在時制で使われる表現形式と助動詞の will とに大別できることが分かります。 未来の出来事や行為であっても、それが現在=話をしている時点で、何らかの現実性を帯びているようなことについて述べる場合には、現在時制の表現形式([am/is/are going to]、現在進行形、現在形)が好まれます。 具体的には、すでに決めてあること(意図)や予定・計画されていること、あるいは明らかな兆しが現在あるようなこと。 He's g

【英文法の小径】未来表現・その七

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は[will have + 過去分詞]を取り上げます。 [will have + 過去分詞]という形は「未来完了形」と呼ばれている。[had + 過去分詞]という形、〈過去完了形〉は、〈現在完了形〉の基準となる時を現在(=話をしている時点)から過去のある時点に移動したものだった(過去完了形・その二)。同じように、〈未来完了形〉は、現在完了形の基準点を現在から未来のある時点に移したものと考えることができる。

【英文法の小径】未来表現・その八

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回のテーマは[will be + -ing]です。 この[will be + -ing]という形は「未来進行形」と呼ばれている。〈過去進行形〉=[was/were + -ing]という形が、過去のある時点を基準として、その時に進行中(=継続中)の行為や出来事を表わすように、[will be + -ing]という形は、未来のある時点を基準として、その時に進行中の行為や出来事を表わす。 This time l

【英文法の小径】未来表現・その九

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回も、未来進行形と呼ばれる[will be + -ing]を取り上げます。 Are you doing anything this evening?[be going to]が意図を強調するのに対して、〈現在進行形〉を用いて未来の出来事を述べると、現在の時点ですでに準備や手はずができていること(予定・計画)を表す。なので、相手の予定をたずねるのに、〈現在進行形〉はよく用いられる。 同じように、〈未来進行形

【英文法の小径】未来表現・その十

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、[be about to]及び[be to]を取り上げます。 I'm just about to leave.[be about to]という表現は、「今にも〜しようとしている」とか「今まさに〜するところである」といった日本語訳と共に説明されることが多いことからも分かるように、とても近い未来を表します。差し迫っていることを強調するので、tomorrow のような未来を示す語句を伴わないのがふつうです。

【英文法の小径】未来表現・その十一

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、[be due to -]及びその他の表現を取り上げます。 The law is due to come into force on 1 November.‘due’ は期限や義務と関係がある語で、乗り物の到着時刻や提出物の締め切り、請求書の支払期日などについて述べるときに用いるが、[be due to -]という形式で予定を表わすことがある。特定の時を示す表現を伴うことが多い。例文は、法令の施行につ

【英文法の小径】未来表現・その十二

未来のことについて述べるときに〈現在形〉を用いることがあることは、以前の記事(未来表現・その五)でも取り上げました。 今回は、〈現在形〉が未来の時を指す場合に関する、よく知られたルールの確認です。  I’ll call you when I get home from work.帰宅したら電話をすることを伝えている文。さて、副詞節とは「従属節の一つで副詞の働きをするもの」、そして従属節とは「先頭に節をまとめる語句があるもの」のことをいう(主節と従属節)。 なので、上の文

【英文法の小径】未来表現・その十三

前回、時や条件を表わす副詞節の中で〈現在形〉が未来の時を指す場合について確認しましたが、未来に言及する〈現在形〉が用いられる副詞節は、時や条件を表すものに限られるわけではありません。 例文の従属節はいずれも副詞節ですが、意味は例文 1. が「比較」(〜よりも)、2. が「目的」(〜の場合に備えて)、3. がいわゆる「譲歩」(AであろうとBであろうと)を表しています(ちなみに、英文法の説明で使われる「譲歩」という用語は、日常語の「譲歩」とは意味が異なります)。 さらにこれら