書籍_定年オヤジのしつけ方_を読んで考えた父性

書籍『定年オヤジのしつけ方』を読んで考えた父性

書籍『定年オヤジのしつけ方』について、前回とはことなる視点で考えてみた。

実は、この書籍を読んだとき、
女性の著者の方が、「父性」を使って旦那さんに対して接しているなぁ。
そんなことを感じていた。

そこで、どの辺りに父性があるだろうと考えてみた。

父性の性質

父性の性質として、心理学者の河合隼雄さんは
放牧民族の父性と、農耕民族・狩猟民族の父性ということをお話されていた。

◆放牧民族の父性
羊の群れの統制をとるため、オスは一頭だけにする。
そこで、子羊の雄は一歳になったら、殺す。
そういう切り離す父性がある。

農耕民族、狩猟民族型の父性
待つ属性を持つ父性。
農作物が育つまで、雑草を取ったりする、忍耐の父性。
獲物が見つかるまで重い荷物を持って、あっちこっち歩く、辛抱する父性。


どんな関わり方をしていたか

著者の方は、

旦那さんと離婚しないで暮らしていくため、
旦那さんが独りでも暮らしていけるように、

料理、掃除といったことを旦那さん自身が行えるようにしていた。
他にも近所の人の名前を覚えてもらう等、生活で困らないことを最低限。

わからないことは、基本的なことを教えて、その習得を見守る。

そうやって、独りで生活していっても困らないようにしていた。

このような、自立を促して待つ関わり方。
これは父性的な関わりだと考えて読んでいた。

こういう関わり方って、
子供に対してはできても、旦那さん相手には嫌だという人も多いのではないかな。

それを実施していたことを、興味深く読んでいた。

なぜ、家にこもるのか

定年になって、家にいるようになると、
何をして良いかわからないという人も多いと聞く。
この書籍の旦那さんも、何をして良いかわからなくて困っていたとのことが書かれていた。

以前から興味のあったダンスを習い始めてからは
夜な夜な出かけていったようであるが。

日中は、居間でテレビを見たり新聞を読んだりすごしていたようだ。

なので、自分の食事を作ったり、掃除をしたりしていたことは、
面倒ながらも、やることができて嬉しかったのかなぁ。
と推測する。

ただ、家(居間)に居たことについては、
著者の方が〝監視されている気分〟と表現していたように、
それ自体がストレスを感じていた様子。

家に居ても、仕事や読書等ををしたり、
自分事に集中できているようなら、
そうは感じなかったのだろうけど、

ただ何となくテレビを見て過ごしているようだと、
手持ち無沙汰から奥さんにちょっかいをだしたりするから、
ストレスを感じることも。

このように、
何をして良いかわからない。
監視されているような気がする。
と、お互いがストレスと感じていることもあるのだろう。

どちらかがそう感じているようなら、
今の生活スタイルが心地よいかどうか話し合ってみると
良いのではと思います。

自分が困ってると言うことが、相手からの風当たりが強そうだと思ったら、
相手に何か困っていることがないか聞いてみるのもよいきっかけになるかも。

家から離れることを考える

特に行く場所が無いからと、家に居着いている状況。

何もしなくても受容される、家という、その存在に対する甘えもあるかも。
なので、家に居着いた旦那さんは「家」に包まれる。

この包まれるものに委ねるのは母性を受け取る関わり方。
そして、母性でつながったものを切り分けるのは、父性の役目。

自分でやることを見つけるならよいだろうけど、
困った側hが、何かやることを提案するということもあるのかな。

ボランティアに行ったり、大学で学び直したり、
家に籠もらず、外に出る機会を作るようにする。

自分の興味をとりあえず広げて、
母性から離れることを意識して生活することも大事だと思う。

お互いが心地よい空間を作る

お互いが安心して居られる空間は、どんな空間なんだろうか。

一緒に居ることで苦痛を感じるなら、そういう空間には居たくないことだろうし。

機会を作って、それぞれが居心地の良い空間について話し合う機会を
都度都度作ると良いと思っている。

夫婦だから、
常に一緒に居ないといけない。
一緒の部屋に寝ないといけない、
ということにとらわれず、

お互いの考えてる居心地の良さを話し合ってみる。

一緒にいないからと言って、縁が切れている訳ではないし、
主従関係でも無いので、常に一緒にいる必要があるわけでも無い。

常に一緒に居なくても、
家庭内遠距離恋愛してると思えば、
その時間も愛しく使えて、
新しい気持ちで居られるかもしれませんね。

無条件で受け入れる母性で悩んでいる人もいる世の中
お互いの気持ちを尊重し、自分らしさを創る父性も
大事な性質だと考える。

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