書籍_定年オヤジのしつけ方_から見えること

書籍『定年オヤジのしつけ方』から見えること

書籍『定年オヤジのしつけ方』というタイトルの書籍が図書館にあった。

勝手な想像だけど、多くの奥様方の垂涎の的の様なタイトル。
そして、なんとなく楽しさを感じる表紙のイラストから、
なんか興味が湧いたのだった。

定年になり家というか居間にずーっといる旦那さん。
家で仕事をしている中で、落ち着かない気持ちの筆者の
"おやじ"をしつけたその体験記。

読んでみたらとても楽しい内容だし、
夫婦の関係性に大事な要素が含まれているなぁ。

どんな事だろうということを考えてみた。

しつけたい気持ち

なぜ、定年オヤジをしつけたのかということが、
書籍を読むと、早々に書いてある。

「離婚するつもりが無かったから。」
「離婚しないならなるべくいい関係で暮らしたほうが楽しいに決まってる。」

あー、これは素直にいいなぁって思ったこと。

どういう未来を創っていきたいのかという事は、
今後の夫婦関係を創っていく上で、とても大切なこと。

多分、言葉として書籍の中には出てないけど、
旦那さんもそういう気持ちを持っていたことだろう。

一つ気になるのは、片方の想いだけで動いていること。
当事者の二人で話し合ってからだと、
お互いの理解の上なので、行動を創りやすくなる場面もある。

日常の家事だけじゃなく、
どんな夫婦関係を創りたいか、
そんな話もして欲しいなと思う。

このテーマで家族創りのコーチングも悪くない。

どんなことをしつけたのか

お昼ご飯の支度や片付けから始まっていた様子。
日常暮らすことに困らない家事をうまくしつけていったようだ。

独りでも暮らしていけるように、
生活する上でやらなくはならないことをやっていたようだ。

ご飯は独り身になっても食べていかなくてはならない。
生きていく上で最低限の食べると言うことからはじめ、
家の掃除、近所付き合い等
日常の暮らしの中で困るであろう事を教えていったようだ。

一緒に暮らしを創る中で、
お互い自立した関係というのは大事な要素。

自立した関係を創るなかで、
依存する部分を減らしていくのは必要なこと。

自立した関係だからこそ、
お互いを尊重し、一緒に暮らしを創る関係を創りやすい。

なので、

ダンナをしつけただけじゃなく、
ダンナじゃ無いとできないことを、
教えてもらったりということもやっていたようだ。

とはいえ、自立ってやること(Doing)だけの話ではなく、
気持ちの面でも大事なこと

それぞれの時間を大事にする

一緒に暮らしを創っていくとはいえ、
それぞれも個々で大事にしていることがある。

この書籍の中では、
常に顔を合わせる状況にないようにしたり、
お互いの趣味には関わらないようにしていたりしたようだ。

それは、一緒の部屋で寝ないということも含まれていたが、
ただ、お互い何かあったときに困らないような仕組み作りも頑張っていた。

日中一緒に居ることがストレスを感じるなら、
一緒に居ない方が健康的だというのは、一つの考え方だと思う。

常に一緒に居るのは、
お互いが一緒に居ることを望んでいれば嬉しいものだが、
手持ち無沙汰だから等の理由だと逆につらい気持ちになることも。

お互いがそれぞれの大事なことをやったり、
一人でいる時間を大事にしたいと考えていたようで、

それぞれが、干渉されることなく集中できる時間を持つことも
大事なことなんでしょう。

逆に一緒に居るけど、お互いが集中している時間もよいと思う。

もくもく会という、一つの場所に集いながらも、
それぞれが別々のことをやっている会がある。
一緒に居るけど、別物のことをやっているというのも心地よいもの。

書籍の中にも書かれていたが、
赤ん坊やペットという存在を暮らしの中に取り入れて、
二人暮らしの関係を崩すのも有効な場合があるらしい。

お互いが心地よく過ごせるように、
一人の時間を創ることも一つな要素。

一緒の時間を豊かにする

それぞれ別の時間を大事にしつつも、
一緒の時間を豊かにする工夫もしていたようだ。

お昼ご飯の用意や片付けはそれぞれがやっていたとしても、
食べるのは一緒だったり、

晩ご飯の時間に懐かしの音楽を流すことで
話をするきっかけを作るようにしていた。

話をすることが嫌な訳ではなくて、
話さないことで無言の時間を過ごすことが苦痛なので、
どうやって話すか、そのきっかけ作りを工夫していた。

他にも、非日常の時間を作るということ。

たまには一緒に映画やカラオケに行く。
行った後もすぐにうちに帰るのではなく、
喫茶店に寄って感想を話すといった余韻を楽しむ。

二人で過ごす時間だからこそ、
二人としての時間を豊かにする工夫。

二人でいる時間をどうやって豊かにしていくか、
これは二人で話し合う価値はあると思う。
これも家族創りのコーチングのテーマになるなぁ。

周りの人との関係づくり

旦那さんと近所の人との関係をつくる地域デビューも応援されていた。

ダンナは近所の人を知らなくても、近所の人はダンナを知っている。

地域の人を知っていると、
何かあったときも孤独な生活を過ごさないで済む。

近所の人と仲良くしていると、
近所の人からの情報やお誘いも入ってくるだろうし、
何かがあったとき、助けになるのは近所の人。

男性と女性、残された方の生存年数は
女性の方が長いと言われている。
話す相手がいないことがつながっていると言われる。

これも大事な要素ですね。

読み物としてとっても面白い

この書籍の一部だけを取り挙げて、個人的に考えてみたけど、
他にもいろいろな体験が書かれていて、
挿絵の軽さもあり、楽しく読み進めてしまう。

とはいえ、指南書ではない。

筆者の方の、常に家にいる苦痛、
旦那さんの空き時間ができた手持ち無沙汰の解消。
筆者の方と旦那さんとの関係性や、そのときそれぞれが抱えていた問題、
各種要素が絡んでいると思う。

旦那さん自身の気持ちもわからないし。

なので、他の人が同じようにやっても、
同じようにできるという保証もない。

でも、

定年をお互いの関係の再構築の機会に捉えて、
この方のようにオヤジのしつけ(育爺)を楽しんでするなど、
いろんなことを試してみてもよいですね。

夫婦という存在は、主従関係の無い対等な立場の関係。

一緒にどんな老後を創っていくか、
そんな話をすることも大事だなと考えます。

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