仲良くなったら、教えてあげる。
私がコスメの記事などとっても参考にさせていただいている、フィトライフコーディネーターのブリタニーさんが、名前についての興味深い記事を書いていらした。
詳細は是非、ブリタニーさんの記事にお邪魔して読んできていただきたい。ブリタニーさんはとても聡明な女性で、本当に本当に、いつも勉強させていただいています。
で、私も便乗して名前の話をしようかなと思う。
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私の「桃胡 雪」という名前は本名ではない。一応、それなりに意味を考えてつけた芸名？ではある。
本名は、とある芸能人の名前からつけたそうだ。母がそう言っていた。その名前を可愛く感じたから、とも言っていた。私が物心ついた時には既に、その芸能人はテレビではお見かけしない人になっていたように思う。
大人になって、たまたまその芸能人が何かの折にネットの話題に挙がっていた時、私は初めてその、自分の名前のきっかけになった彼女の顔を見た。彼女の名前をパソコンで打ち込み、ポン、と検索を押すと、きっと少なくとも今の価値観では物凄い美人とは言われないような、でも雰囲気のある、色っぽい女性の画像がたくさん表示されたのだ。
母は私にこういう女性になって欲しかったのだろうな、と、私は深読みした。深読みというか、彼女はいかにも私の母が憧れそうな色気を持つ女性だったからこそ、私はそう思ったのだ。
私の本名は、けして少なくはない、けれどもものすごく多いというわけでもない、そんな名前だった。たとえばドラマの主人公の名前になった記憶は、私がすごくテレビをよく観ていた時代には、たった一回しかない。
しかも私は両親や親戚から、正式には本名ではない…って言うと大仰だけれど、本名から二文字取ったあだ名でずっと呼ばれてきた。例えるならば、ミチコちゃんをミコちゃんって呼ぶ感じ。それがずっと続いていたから、私にとって本名というのは正直、長らくの間馴染みの薄い存在だった。
だからか、私は自分の本名がそんなに好きではなかった。「ミコちゃん」的な方が可愛いようにすら感じていた。
本格的に自分の本名を自覚し始めたのは、高校に入ってからだと思う。
知らない人の方が大多数の環境に行って、うちの親なんかにつられて私を「ミコちゃん」呼びしていた幼馴染は多くがよそに散らばり、私は親しくなった人から本名で呼ばれるのが当たり前になった。と言っても、友達は限りなく少なかったし、不登校も経験したし、いじめと呼んでいいかなと思う程度の嫌がらせのたぐいも散々っぱら受けた—そういう高校時代だったけれど。
その頃には、自分の本名に少しずつ諦めみたいな感覚も抱いていたけれど、よりにもよって特に嫌いな同級生が私と同じ名前を持っていて、それが本当に嫌だった。あっちの方が断然、人気者だったのも癪に障った。
そうしている内に、高校も卒業し、(すぐ中退したけれど)大学に入って、生活費を稼ぐ必要があったからバイトを始めて—そこで知り合った同僚の、特に仲良くなった人たちに、私は本名を呼び捨てで、つまりは、より親しみを持つ形で名前を呼ばれるようになった。
そこで初めて私は、自分の本名を少し、好きになれた気がする。
本名はその時、私と数人の同僚の中での「特別」になった。
それはもう、私が心を赦した数人にだけが口にすることのできる、特別な言葉だった。親しくない人に呼ばれたって、それならば「ミコちゃん」の方がいい。けれども、私が赦した間柄にだったら、私は喜んで「ミチコ」と呼ばれた。寧ろ「ミチコ」と呼んでいて欲しかった。
(ところで咄嗟に「ミチコ」なんて名前が思いついたのは、久しぶりに「ミチコとハッチン」が観たいからかもしれない。真木よう子さんが出てらしてかっこいいんだよ。)
けれども私は、それからもずっとその都度、ペンネームというかバンドネームというか芸名というか、そういう本名で無い名前を名乗り続ける人生を送っている。
それはまあ、プライバシーが守られていないと安心できないこの御時勢、自分の本名を迂闊に名乗ってしまうことがとても危険だからが大きい。
けれども、敢えて他の理由を考えるとするならば、それは、私の本名は、私の中で今でもずっと「特別」なものだからなのかもしれない、なんてね。
(でも今は、本名を教えていない人との関係も、とっても心地好いのだけれどね。バンドやってると、尚更。)
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ところで、「日本」には本当はものすっごく長い本名があって、呪い除けに「日本」と呼んでいる―という説を最近、耳にしました。つまり「ミチコ」という名前があるのに「ミコちゃん(日本)」って呼んでる、という説ね。本名は天皇陛下とその側近しか知らないのだとか。これも所謂都市伝説ってやつかしらん。
陰陽師とかも大活躍しながら栄えてきた日本のことだもの、そういうのがあってもおかしくないかなあと思います。
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最後に、改めましてブリタニーさん、素敵な記事をありがとうございました！そしてちゃっかり便乗させていただきごめんなさい(´・ω・｀)
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