一人に戻る、練習をはじめよう。
寂しいも、
悲しいも、
会いたいも、
わたしから溢れる欲求は、言葉にすると希薄で本人まで届きようがない。
言葉の熱を、温度感を含んだそれらは、ただ地面に重なり合っていく。
足元にたまった言葉を見つめては、涙を流して。
自分で夜を選んでは、泣き腫らした翌朝を迎えるんだ。
思考を巡らせ、自身の人間性について問い続けた。
できる限りの変化を求めて自身のこだわりを壊す思考を施して、
何度もトライ&エラーで傷つき・気付き・模索する。
涙を拭えない夜が、何度あったか分からない。
恋人を見つめるフィルターが溶けないようにしたかった。
恋人が最初で最後の人であってほしかった。
唯一無二の存在だと第六感が告げていた気がした。
この先も同じ時間を積み重ねていくんだと、思っていた。
思っていたのになあ。
恋人も、もしかしたら同じ気持ちかもって思っていた。
1回別れて、戻ったから。
お互いに大切な人同士なんだって、お花畑になっていた。
最近は、
恋人の瞳にわたしは映っていなくて、
彼の、今後の人生に、わたしはいないみたい。
ーー
月2〜3回会うことですら、恋人には多いらしい。
優先すべきことが多過ぎて、心に余裕がないのがわかる。
話も自分のことばかりで、わたしへ質問することはない(わたしが言わなければ)
人間としては優しくて、とても良い奴である。
体調が悪い時は労ってくれるし、言えば可愛いって言ってくれるし。
ネイルを褒めてくれるし。お店の提案もしてくれるし。
優しい行動を愛情だと思っていた。
わたしのことが好きだからと思っていた。
優しいと好意は別物なのだろうか。
行動のベースが好意なのか人としての優しさからくるものなのか、
わたしはずっと好意だと思っていたけれど、
恋人は、違ったのだろうか。
ーー
人間として良い奴が、恋人としても良い奴とは限らない。
わたしは恋人の瞳に映り続けたかったし、
恋人フィルターを溶かしたくはなかった。
「したくなかった」の連続だけれど、
現実になってきた今に向き合わないといけない。
ずっとわたしの「好きな人」にしておけないみたいだ。
手放す勇気を持てるまで、
恋人との距離を少しずつ離して行こう。
ひとりで歩いていた頃のようになるまで。
自分の歩きたい道を自分のために選べるように。
ずっとそのままであり続けるには、片方の努力ではダメなんだよ。
ありきたりな幸せがいつもそばについているわけではないのに。
君は上を見つめ過ぎて、隣にいるわたしに気づいているか。
もしかしたら泣いているかもしれないのに、眩い光に気を取られている君に嫉妬するよ。
恋と愛しさを教えてくれた、唯一無二の人。
とても大切で、大事にしたかった人。
わたしのいない世界線で眩い光に包まれていますように。
はあ。準備をはじめよう。
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