少女の願いは、転がってゆく。- 映画『マジガル・ガール』みました
マジカル・ガールを見ました。『Amazonプライムビデオで観てほしいおすすめの人気映画42選 ~編集部厳選~ : 映画ニュース - 映画.com』から選んだんですが、編集部のおすすめポイントが下記。どんなんやと思って見てみたらもう虚無感MAXになってるので、そういう映画が好きな人はぜひ。
あらすじ
魔法少女に憧れる白血病の少女、アリシア。余命いくばくもない娘のために、父ルイスは、娘の欲しがっている魔法少女の衣装(90万円)を手に入れようとする。もちろんそんな大金はない。宝石店の窓ガラスをぶち破ろうとしていたルイスは、上階の住人にゲロを吐かれ、宝石店強盗は思いとどまるが…?
ゆるっと ネタバレ あるよ
感想
最後は『どうして…』と思う作品でした、胸が痛い(※わたしはこういう作品好きです)。
おすすめポイントでも書かれているんですが、出てくる人たちはみんな愛のために行動しているんですが、その行動は魔法少女アニメのように『覚醒して真の力に目覚める!』とか『仲間と協力してパワーアップ!』みたいなものではなくて、もっと現実的なギトギトドロドロしたもの。
ちなみに監督、まどマギの影響を受けてるらしいんですが、監督の解釈聞くとなるほどなーと思います。少女アリシアの願いも、元少女バルバラの願いも、すべて悲しいことになってしまった。せつない。
ここから おもいっきり ネタバレ
すごく切ないのが、少女が『ちょっと待ってて』と言ったのに、父が行ってしまうシーン。その後流れるラジオで、『わたしは病院が好き、目覚めた時にお父さんがいてくれるから、』という話をしている。お父さんは盗み見たアリシアのノートを元に魔法少女の衣装を手に入れようとしますが、アリシアはラジオに投稿するくらいにはお父さん好きなんですよね。
そして何より切ないのが、『アリシアが喜ぶシーンが一切描かれないまま終わる』こと。アリシアが魔法少女の衣装を受け取るシーンはあるけども、魔法の杖を受け取るシーンはないんですよね。目力がとても素敵な女の子で、最後のシーンでは彼女の目力が魔法になったりしないか、あるいはいっそ魔法の杖でなんとかするマジカル展開にならないか、少し期待したんですが、マジカル・ガールの世界は非情でした。とてもかなしい。
そして少し気になるのが、消えた携帯。バルバラにかけられた呪いは、本当にとけたんでしょうか。ルイスが合意の上だったと聞いた時にダミアンが激昂したのは、バルバラが好きだったからとしたら……とか、『間』に少し闇を感じられてしまう映画でした。好き。
というわけですごい切なさMAXで終わる映画でした。少しだけ、魔法少女の杖を手に入れたアリシアによる超展開を期待したんですが、そんな展開はなかった。せつないなあ。せつなくなりたい人はぜひ。
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