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映画 マリア 2006

ガザの惨状が日々悪化し2023年のクリスマスはより複雑で深刻な意味を持ちました。

クリスマスということで聖母マリアの受胎告知からキリストの降誕までを描いた映画を紹介します。

2006年に公開された『マリア』(原題:The Nativity story)です。監督はキャサリン・ハードウィックで紀元前1世紀ローマ帝国下のイスラエル・パレスチナを舞台に聖母マリアが天使ガブリエルから聖霊によってイエスが身ごもったことを告げられ戸惑うもの神の意志を知り受け入れることから物語が展開します。

新約聖書に基づいて制作されたのですから紀元前1世紀当時のユダヤ社会を衣装から食事、住居に至るまで忠実に再現されています。

マリアを演じたのはニュージーランドの俳優・ケイシャ・キャッスル=ヒューズで主演当時の年齢が17で聖母マリアが結婚・出産した年齢とほぼ同じでケイシャ自身も4歳上のボーイフレンドの間に子を儲け1児の母です。

しかし当時のユダヤ社会は戒律が厳しく婚外妊娠をした場合、その女性は石打ちの刑という石で罪人を殺す刑罰を受け、21世紀の今も一部の地域で行われています。マリアも例外ではなく従姉妹のエリザベトの元から帰ってきた時はお腹が大きくなり今まで付き合ってきた近所から侮蔑の視線を浴びせられます。

そんなマリアを救うのは婚約者で夫のヨセフです。ヨセフはマリアが身ごもった事実を知り秘かに離縁しようと考えていましたが天使のお告げによりマリアを妻として受け入れ自身の故郷ベツレヘムへ連れて行く決心をします。

ヨセフはオスカー・アイザックでマリアと共に苦楽を味わい救い主の養父として守る役柄を演じました。映画でのヨセフは若く従来語り継がれた老人像とは違います。実際のヨセフはおそらくマリアより10歳、または20歳上の男性でしょう。

映画の中でのマリアとヨセフの旅は過酷なもので聖書では触れられていない苦労が伺えます。

辿り着いたベツレヘムには泊まる宿が無く洞窟の馬小屋で休むことになります。暗い夜に輝く星の下でマリアに陣痛がはしり救い主・イエスを産みます。そこにはイドマヤの王ヘロデに救い主が生まれることを予言した東方の3博士と羊飼いたちが集まりイエス・マリア・ヨセフを祝いました。ここに旧約の預言が成就したことになります。

その後、エルサレムへイエスを奉献し天使のお告げでエジプトへ逃げます。その頃、イエスの誕生を知ったヘロデは怒り狂いベツレヘムの嬰児(えいじ)を全員虐殺します。21世紀のヘロデ、ネタニヤフとシオニスト・イスラエルによるガザ大虐殺と重なります。

1日も早く聖母マリアの取次ぎによってガザ大殺戮を終わらせますように!
イスラエルに加担する国、企業、組織が一つづつ消えますように!


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