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新規事業立案の基本手順

目安時間:5分

当記事は、ビジネスや就活で役立つコンテンツを5分程度で読めて、直ぐに実践できるをコンセプトにTHEProfessional運営メンバーが執筆したものです。

就活市場においては、グループディスカッションやインターンなどで度々

『新規事業立案型』という言葉を聞くことがあると思います。

今回は、「新規事業」を立てる上での”基本的な手順”や”大事なこと”をまとめましたので、ご覧ください。

目次
⑴新規事業とは?
⑵事業立案の流れ
⑶事業を立案する上で大事なこと
⑷まとめ

⑴新規事業とは?

時代の変化は凄まじい

新規事業の定義に入る前に、私たちの身の回りの社会がいかに変化しているかを理解しておく必要があります。

時代の移り変わりは加速度的に勢いを増しており、スマートフォンの普及やインフラの進歩により、人々のライフスタイルは多様化しています。

企業はこうした多様性に対して、うまくフィットするような事業を組み立てて行かなければなりません。

ここでBMWの例をあげます。

BMWは長い間、同社のビジネスを ”高性能” で ”男” の車であると認識し、それを売り文句にして商売をしていました。
しかし、2008年初頭のリーマンショックによる景気後退で、消費者需要が減り、耐久消費財、特に自動車業界は大きな打撃を受けました。
さらに環境保護の風潮が全世界的に広がり、自動車産業はそれまでの方針を180度転換して行く必要に迫られたのです。
そこでBMW社は燃費が良く、環境に優しい電気自動車の生産に乗り出し、売上の堅調な伸びを実現していったのです。

そのような中で求められる新規事業とはなんであるのかを見ていきましょう。

新規事業の定義ってなに?

新規事業 新たに立ち上げる事業、新規に始める事業、などの意味の語。 企業がこれまで手がけていなかった事業分野に参入する場合や、独立起業して始める事業などは、新規事業と呼ばれることが多い。
引用元:weblio辞書(https://www.weblio.jp/content/%E6%96%B0%E8%A6%8F%E4%BA%8B%E6%A5%AD)

辞書的な意味合いはこのように定義されています。
しかし、これでははっきり言ってよくわからないし、企業が実際にどのように事業を立ち上げているのかがわかりませんよね。ここで、「新規事業」について再定義してみたいと思います。

新規事業は「ビジネスモデル(収益の仕組み)を作ること」

そう。新規事業とはビジネスモデルを作ることなんです。

ビジネスモデルについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

重要なのは、今ある製品ラインアップを増やしたり、モデルチェンジなどではなく、収益の仕組みを新たに作るということです。

『誰に』『何を』『どのタイミングで』『どのチャネルを使って』『どうやって』『いくらで』

という要素を1つ1つ噛み砕いて、収益を上げていく仕組みを新たに作ることが『新規事業』です。

例えばAirbnb社を例に挙げると、それまではホテルを予約しなければ目的地での滞在は原則不可能でしたが、そこに新たな風を吹かせました。
それまではホテルとお客さんの間のBtoCのビジネスモデルだったのを、
宿を貸すお客さんとそれを利用するお客さんを直接結ぶCtoCへのモデルへと変え、まさにイノベーションを起こしたのです。

⑵新規事業立案の流れ

何事もそうですが、複雑な物事を捉えたり、真っ白なところから何かを作り上げる時には、まず大局観(マクロ)から見てそこから明細化していくというトップダウン型の流れがセオリーです。(ボトムアップ型の方法もあります。)

新規事業を立てる時にもそれは同様で、
『社会の流れ』
ex)政治的、経済的、法的、環境的・・・

『業界の置かれている状況』
ex)市場の規模の推移など

『企業の立ち位置』
ex)業界の中で何に強みを持っているのかなど

『企業に求められている/できることを把握』
ex)企業のアセット、既存顧客のニーズ把握など

『プロダクトを考える』
ex)何が作るべきかなどを具体的に考える等

『収益を考える』
ex)売上・支出を計算する等

といった流れで考えて行くことで、頭が整理され、説明や資料作成の時にも理論立ててそれを行うことができます。


⑶新規事業を立案する上で大事なこと

新規事業は何もないところから作る無茶振りのようなものではありません。
今ある状況を正確に捉え、何が求められ、実際に何ができ、どれくらいのインパクトが期待できるのかを論理立てて緻密に組み立てて行くものです。

その上で大事なことは、2つ。
1つは、定量的な分析。2つ目は定性的な分析です。

定量的な分析

定量的な視点を持つことは、新規事業を立てる上全ての工程で必要になってきます。
一言で「定量的」といっても、何を指しているのかわからないと思います。


例えば、わかりやすいところでいうと、収益の概算。これは事業を立てる上で大変重要なことですが、「先ほどの新規事業立案の流れ」で言うところの出口にすぎません。
つまり、社会のトレンド、市場の規模、企業の立ち位置、企業のアセットをしっかり数字に落とし込んで考えることができているかいないかで、最終的な『出口』が変わってくるのです。

定性的な分析

定量的な分析をしつつ、人の感情にも目を向けて行かなければなりません。

”人の感情”とは、
ターゲットとなる顧客が何を求めているのか、本質的に解決したい課題のことです。

”人の感情” について詳しく知りたい方はこちら
「ジョブ理論」

人や企業が何かを買う瞬間には、例外なく何かの需要がそこに生まれています。
では、彼らがどういう状況で、何を課題だと思ってその消費行動を行なっているのかを「ストーリー」で見て行かなければなりません。

気をつけなければならなのは、
『相関関係』と『因果関係』は違うということです。
ゲームを長時間する人の増加傾向と犯罪数の増加傾向が相関関係にあったとしても、
必ずしもゲームを長時間する人たちが犯罪を多く発生させるとは限らないということです。

この例はやや飛躍が過ぎましたが、要は「なぜ彼らはその行動をとっているのか」という「なぜ」の部分を深く分析して行くことが本当に大事であるということです。
夕方スーパーでアイスクリームを買う主婦には、帰ったら子供の笑顔をみたくて自分はそんなに好きじゃないチョコレート味のアイスを買ってるかもしれない。
そんなストーリーを頭に描くことで、真に顧客のニーズにフィットした事業を作り上げることができると思います。


⑷まとめ

・新規事業とは「ビジネスモデル(収益の仕組み)を作ること」
・新規事業はトップダウン型(マクロ→ミクロ)で考える。
・新規事業を立ち上げる時には、「定量的な分析」と「定性的な分析」が大事。

この記事はビジネスの基礎力を身に着ける、外コン/外銀/ベンチャー/企業を目指す若者向けのコミュニティ、The Professional運営が書いたものです。
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執筆担当 樋口
THE Professional 運営
福岡出身。趣味は釣りとバスケとカラオケ。
EC領域での採用業務経験あり。将来的には都会の喧騒から抜け出し、田舎で小洒落なカフェを開いて隠居したい若者。