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サービスにイラッとしたときの考え方

私たちは常に、さまざまなサービスを受けて生きています。サービスが「商品」という形になって、私たちに恩恵をもたらしてくれることもあります。身の回りに起きる「課題」 企業はそれら課題に向き合い、商品やサービスにソリューションを乗せて私たちに届けてくれます。

ところがときに、びっくりさせられるようなサービスに出会うことがあります。課題解決どころか、課題が増幅するようなことも。たとえば居酒屋にて、友人との会食を楽しむことは、日頃のストレス発散、仕事のアイデア想起、心配事の相談などを通した課題解決につながることがあります。そんな「場所」の提供屋として居酒屋に存在価値を感じる人も少なくないでしょう。

しかしまれに、対応の悪い店員の存在がストレスを増やすことがあります。人によっては「二度とこんな店に行くか」と憤りを感じる人もいるでしょうし、その場でクレームをつける人もいるかもしれません。お酒の勢いもあって大きな声を出して、周りのお客さんに迷惑をかけてしまうなど、せっかくの楽しい時間が最悪の事態に発展することはゼロではありません。

こういったとき、個人的には、「できるだけ怒らないようにしよう」という気持ちが先立ちます。確かに、対応の悪い店員にいい印象は持ちませんが、イライラしたり、その場で店員に文句を言ったりしても気持ちが晴れるわけでもないからです。むしろお店に気を遣わせたり、余計なサービスを受けたりすることで逆にストレスが溜まってしまう。我慢するわけではないですが、むしろ平静を保って、友人との時間を大切にすることに集中します。

私自身、サービス業に長らく勤しんできたこともあるでしょう。接客は、多くの人を対象に行うもので、特定の誰かを優遇することは基本的には行いません。お客さんの数が増えても、接客スタッフの数が増えるわけではなく、必然的に、たまたま丁寧な対応がおろそかになってしまうこともあります。

そして当たり前の話ですが、そのこと自体を肯定するわけではありません。接客体制の見直しや仕組み化を図って、サービスの向上を目指すことは必須。このような問題をひとつひとつ、つぶさに取り上げ、検証し、改善することでしか、サービスの質は上がっていきません。

最初から100点満点のサービス、商品、お店はなかなか見当たらないでしょう。現在進行形で進化し、その進化スピードの多寡が、売れる売れないを決定づけるということは、私自身の経験則からも間違いではないと思われます。

だからこそ、自分がサービスを受ける側に立ったとき、やみくもに接客についてクレームをつけることなく、「あとでうまく伝える」など工夫をしています。居酒屋などではよく、お会計をした後に店長さんや料理長さんがあいさつに来てくれることがありますので、そのときがチャンス。お客さんの声がサービス改善に役立つことは自明のことなので、相手も真摯に耳を傾けてくれます。それが次回来店時に反映されていれば、お互いに気持ちいい時間を過ごせるようになるという成り行きですね。

私たち人間は感情の生き物なので、イラっとすることは抑えられません。でも怒りに任せて何も考えずに行動することは、社会的動物である人間としておすすめできる行為ではないでしょう。助け合って生きていくのが人類の強み、生存戦略でもありますから。

今日、実はとあるサービスを受けて、「おいおい(怒)」と思うことがありましたので、そのときにどう考えて行動したかを振り返ってまとめてみました。対ヒト、お店、社会、人生の指針として、これからも大切にしていきたいと思います。

久保大輔




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