見出し画像

「中途半端」を裏返すと「価値」になる


完成品よりも「未完成品

商品やサービスは完璧に、100点を、
というのは心情だと思う。

お客さん
を相手にしている場合は特に、

提供する商品やサービスが
中途半端であれば失礼。

パスタがべちゃべちゃだったら不快だし、
お肉に火が通ってなかったら大問題です。

ところが世の中には、

「未完成」に熱狂するという
「?」な現象があちこちに見られる。

人は完成品よりも
未完成品に魅力を感じる

そんなパラドックスがあったりします。


■2009年、

「平成の大修理」の名のもと、
大規模な改修工事を実施した姫路城

2015年までの5年間に
200万人近くが

天空の白鷺

を見学しました。
どういうことか?

1346年に建立された姫路城は、

漆喰や木材の劣化改善、
耐震補強を中心に

11年前、一気にリセットされたわけですが、
同時にその「工程」が一般公開されました。

簡易の建物で覆われたお城は
ギャラリースペースやエレベーターを完備。

石垣から天守閣までを
「間近」に見ることができます。

画像1

世界遺産の改修工事ともなれば、

観光客の激減による地域経済のダメージ
が想像されますが、

姫路市はそんな一見不利に見える状況を
逆手にとってビジネスに換えました。

「今しか見れない」価値
いかに創出するかがポイント。

お城マニアのみならず

多くの「お城マニア以外」の人々を
熱狂させました。

おもしろいですよね。

画像2


■「建設中。」

という書籍があります。

美しく組みあがった鉄骨や、時に神秘的にすら見える地下構築。「アオリ技法」によって、狂いなく垂直で水平で図面のように端正に撮影された、ビル・トンネル・駅・高速道路・空港など、巨大建造物の建設過程が見られる本邦初の写真集。

Amazonによる書評です。

完成品はもちろん美しいのですが、
未完成品の魅力を余すことなく紹介する著書。

なんかそそられませんか?

いったん作ってしまうと、
姫路城のような大改修が行われない限り、

「絶対に見ることができない」

建設途中には
「今しか味わえない」魅力が満載です。


■ドバイのワスル・タワー

はあと1年後に完成する
といわれています。

高級ホテルやオフィス、
居住区を兼ね備えたビルをCNNが紹介。

外観がセラミックで施され、
LED照明にてらされて「呼吸しているようだ」と報じ、

工事現場は世界中に披露。

完成させるまでのプロセスに
価値が発生しているからこそ、

ニュースになるんだと思います。

画像3

画像4


■忘れてはならないのは

サグラダファミリア。

着工から100年以上が経過してなお
建設中
という世界遺産は

2026年に完成する
と報じられています。

僕はこのまま完成しない方が
いろいろ都合がいいのでは?

と曲がった見方をしてしまうのですが、

外観の美しさと「未完成」という
ミステリアスな魅力は

乗算的に
人々の興奮を倍加させています。

サグラダファミリアを中心とした
カタルーニャは

観光ビジネスが盛ん。

観光客の需要が
多くの人の生活を支えているという構図です。

「このまま完成させないでほしい」

という感想は
僕だけのものではないような気もするのですが、

いずれにしても

未完成

が一大ビジネスにつながっているのは
どうやら間違いないようです。

画像6


■未完成どころか

更地でもOK!

いろいろ考えると
完成させるまで未公開

というのはもったいない、
というか、

多くの人と共有した方が
完成後の価値が高まりそう。

そういう意味では
ゼロから一緒に、

失敗も成功も苦労も達成感も
共有できるという価値
は計り知れない

と思ったりもしています。

サグラダファミリアが鉄策で囲われて、
「立ち入り禁止」なんて書かれてあったらシラケます。

それをやらずに
お金を取って人を中にいれるという

大胆な?発想をする人がいたからこそ

サグラダファミリアがいまなお
世界的な話題をかっさらっているのではないでしょうか。

2020年8月3日のサグラダファミリアは
「今」しかないわけで、

そのときにしか見ることができない「何か」
を写真にとることができたら

大きな価値になりませんか?

5年後に完成したときには
覆われて見えなくなる「何か」を探しに、

世界中から多くの人が集まっている。
そんな気がしてなりません。

今しか得られない。
ここに価値があるわけです。

画像6


■さて、

僕は今、サッカークラブの立ち上げと
オンラインサロンの設計に奔走している。

そしてこれが
遅々として進まない(汗)

あれやこれや問題が発生して、
ローンチが遅れに遅れているわけですが、

これも「ネタ」になりますし、
サロンメンバーと共有していこうと思っています。

今はまったくの更地

雑草がはえてて凸凹で、
整地すらできていない状態です。

だからこそ価値がある、
そんな理屈を僕なりに解説してみました。


オンラインサロンを開設したら
まずはここ、noteで紹介します。

建設途中を、解説を交えながら
皆さんにも共有していこうと思ってます。


今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございます。

それではまた明日。
おつかれっした!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?