石橋をいくら叩いたって、壊れるかどうかは渡ってみなけりゃ分からない。
小さいころは
サッカー選手になりたかったし、
大学生になったときは
英語の先生になりたかった。
イングランドにいるころは
サッカークラブの社長を夢見ていた。
そして今、
博士論文を書きながら、
エンタメ企業で働き、
スポーツのコンサルをしている。
僕の未来予想図は
描いては消し、描いては消しの連続でした。
■ということを
別に嘆いているわけではなく、
そもそもそういうもの。
未来はどっちにしても
不確実だという心的態度は
生きていく上で
大切なのではないかと思っています。
VUCAという言葉
を最近よく耳にします。
不安定、不確実性、複雑、曖昧
という今日の世界を切り取った言葉。
社会が
より不安定で不確実になるということは、
「予測の価値」
が減損している
とも言われています。
5か年計画とか、10か年計画とか
顧客調査をベースに新商品開発など、
過去の情報、経験に依存した
将来予測にどれぐらい意味があるのか。
机上の計算が
そもそもあてにならないんだったら、
誰も思いつかないような
壮大なビジョンをかかげて、
時代を切り拓いていく。
感性や直観にしたがって
意思決定するべきではないか
といって
「センスの重要性」
が語られたりもしています。
■ちなみに
「人は不確実性にハマりやすい」
と言われてます。
ドーパミンが働いて
何かを求めたり、探したり、
人を行動に駆り立てて、
求めていたものが見つかると
オピノイドという快楽系の脳波が
満足を感じさせて追求行動を停止させます。
予測できる成果ではなく、
予測できない成果に意識が向いてしまうのが
人間の性(さが)
パチンコなどのギャンブルもそう。
欲求系と快楽系が相補的に働き、
予測できない出来事に直面すると
人はテンションが上がるようです。
■一方で
今までにやったことのない事柄
に遭遇すると人は、
うまくいかない理由、
失敗する理由を探して行動を避ける
といわれています。
進行方向に
行く手を阻む深い森があらわれたとき
わざわざ危険をおかして
得体のしれない場所を通るより
遠回りしてでも
慣れ親しんだ道を進むほうが安全です。
結果を予測できないとき
結果が不確実なときは
無理せず
本能に従って「逃げて」きたからこそ
原始より今まで、
人は生き長らえることができました。
不確実なものに対峙するとき、
人の思考は一旦ストップがかかり、
行動を抑制するようになっているのです。
■YouTubeでは
10億人のユーザーが
一日に800億回のアクションを起こすそう。
再生クリック、いいねボタン、
コメント、検索、シェアなどなど
ありとあらゆるユーザーの行動は
YouTubeのAIにからめとられ
属性情報とかけあわせて
アルゴリズムにいかされ、
アカウントごとの
「関連動画(おすすめ)」が最適化される。
言い換えると
再生回数に
大きく影響を及ぼすアルゴリズムが
YouTubeそのものを時々刻々
少しずつ変容させている
ということであって、
昨日までの「正解」
つまり、
再生回数を稼ぎだす
勝利のフォーマットが、
明日になるといきなり「不正解」
になることだってあり得るということ。
過去の経験によりかかり、
改善をおこたっていると
あっという間に顧客を奪われてしまう。
現代の不確実性と、
それが及ぼす弊害について
これほど身近に感じることができる事例
は他にないと思います。
■失敗を恐れ
事前に徹底的に調査して
正解を探す気持ちはよく分かります。
僕もどっちかというと
そっちのタイプで、
あらたな企画を実施するとき
(不確実な局面では)
できれば失敗したくないですし、
上司に詰められたくもない。
ですが上述したような
AIによる最適化は、
社会のあらゆるところで影響を受け、
正解が頻繁に書き換えられている
わけですから、
正解を探す努力はナンセンス、
無意味であって結局は徒労に終わる
そんな解釈もできます。
石橋をいくら叩いたって
壊れるかどうかは
渡ってみなけりゃ分かりません。
そして、
ギャンブルやお酒はだめですが、
ビジネスという文脈において
行動依存症になることは、
正解が予測できない世の中において
圧倒的有利。
考えても当たらないんだから、
思いついたらどんどん、
ドーパミンをドバドバ出して、
オピノイドが分泌されるまで
(正解が見つかるまで)行動し続けるべきです。
■あらたな
事業計画、企画、キャンペーンなど
毎日怒涛のように押し寄せ、
不安に駆られていたところ
過去に読んだ本を引っ張り出して
赤線を引いた箇所を再読しては
あーだこーだ
プラスの解釈をして
自分に気合いを入れています。
言葉や概念は
僕らが幸せに、前向きに生きるための
テクノロジーであり
生活の技。
たくさんの概念を言語化し
脳内に輸入、格納しながら
力強く結果を出していきます!
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございます!
それではまた明日。
おつかれっした!
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