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購買行動を決定づけるモノ?

FROM ボブ・バーグ

すでに亡くなっているハリー・ブラウン氏の書いた本『The Secret to Selling Anything』には、いわゆる「人間の本質」について驚くほど正確な考察が述べられている。すなわち、私たち人間が何かをする時、あるいはしない時の判断は何によっておこなわれるのか、ということだ。

私たちの行動の判断は何によって行われるのか?

ハリーは、卓越したセールスパーソンでもあった同時に「人間の本質」を見抜くことにも長けていた。この本は「人がどうあるべきか」といったものではなく、「現実に人がどうゆうものか」ということを下地にして書かれた本でもある。

そのため、私はセールスにおいて「Win-Winの関係」を実現するうえでも、もっともパワフルで示唆に富む洞察が含まれた本だと考えている。さて、その彼が本の中で前提として扱っている法則が3つある。そして、これらの法則は3つで1つの大きな法則となっているものだ。本日はその法則をご紹介しよう…

卓越したセールスパーソンが残した3つ法則とは?

まず1つ目の法則は、「誰もが幸せを求めている」ということ。ここでの幸せとは「満ち足りた状態であると、精神が感じていること」と定義されている。また彼は、こうも言っている。それは...

「人は誰でも、それをすることで自分が幸せになると信じることをするが、その全ての行動が幸せに直結しているわけではない。そして、人は間違いを犯すものだ。しかし、全ての行動は自分の幸せにつながると思ってなされているのだ。」

ここで「誰でも」という言葉に注目して欲しい。人は皆それぞれ違うものだが、私たち人間は、本質として誰もが幸せを求めているのだ。当然かもしれないが、これを理解しておくことは、実にとても大切なことだ。誰でも…そう、あなたの見込み客やクライアントも幸せを求めている。そして、それこそが彼らを動かす原動力になっているのだ。

2つ目の法則は、「幸せとは相対的なものである」ということになる。そう、幸せの感じ方は人それぞれだ。何に価値を感じるかは人によって異なる。ある人にとって幸せにつながることが、他の人にとっては無意味だったり、あるいは逆に不幸につながることさえもある。

これはつまり、自分にとって幸せの要因になるものであっても、目の前の顧客にとっては、必ずしも幸せの要因になるものだとは限らないということだ。無意味ならまだしも、逆効果である可能性もある...ところが注意が必要にある。

商品やサービスには様々な特徴や利点があり、それによって色んなソリューションが提供される。その中で、あなたが最も価値を感じるものが、顧客にとってはそうでないこともある。であれば、常に相手のことを考えることが重要になる。そう、幸せの感じ方は人によって違うということを理解しておかなければならない。このことは肝に銘じておかなければならないだろう。

そして3つ目の法則は、「リソースは限られている」ということだ。たしかに、この世界には、確かに誰もが幸せになれるだけの要素で溢れている。ただ、それらの要素…つまりリソースには限界がある。誰だって、お金、知識、才能、エネルギー、そして、私たちに残された時間を鑑みれば、その選択肢は限られているというのは当然のことだろう。

だからこそ、私たちにとっても限られた中でベストな選択をしていくことが必要なる。自分にとってより価値があるものを手に入れるために、何かを諦めなければならないことは決して珍しいことではない。

あなたのセールスは「人間の本質」に沿ったものか?

さあ、ここまでの内容をまとめてみよう。

あなたが見込み客に何かを売ろうとする時、あなたから購入するかどうかを決めるのは、あくまで相手だ。そしてもっと正確に言うなら、あなたからその商品を購入することで、その人にとっての幸せが得られそうだと感じているかどうか。これが鍵になる。そう、相手は自分の中の限られたリソース、選択肢と照らし合わせながら、買うべきかどうかの意志決定をしているのだ。

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