人生100年時代とVUCAの時代が同時に来た今の必須スキル「面白がり力」
僕たちが生きるこれからの時代ってホント、どんどん大変になってますよね。
この記事では、これから生きてくのがなぜめっちゃ大変で、学び続けることが必須なのか。そして、しんどくなく楽しく学ぶためには好奇心に基づいて学を楽しむ力ー「面白がり力」があると便利だし、これからの必須スキルだと思うということを書きつつ、面白がり力の高め方も少し書きます。書いてるうちに結構長めの文章になったので面倒な方は目次から⑤と⑥くらいだけちゃんと読んでもOKだし、太字のとこだけ読んでも大丈夫ですよ!!
(でも頑張って書いたので、できればスキとかフォローとかしてくれると嬉しいです~)。
では、まず、「なぜこれからの時代を生きてくのが大変なのか」からスタートです!
①これからの時代が大変な理由ーVUCAの時代と人生100年時代と終身雇用崩壊が同時に到来
まず今はVUCA(ブーカ)の時代って言われてます。
VUCAとは「Volatility:変動性」「Uncertainty:不確実性」「Complexity:複雑性」「Ambiguity:曖昧性」という4つの言葉の頭文字を連ねたもので、環境変化のスピードが速く先行きが見通しにくい時代という意味。
ITの進展、スマホなどによるパーソナルな情報消費の普及が価値観の多様化、情報生成量の飛躍的な増大につながり、その結果として生まれた「変化が超速い時代」を表す言葉です。
それと同時に到来しつつあるのが人生100年時代です。
医療の発展、栄養や衛生状態の改善、ヘルスケア知識の普及などで平均寿命が100歳ぐらいまで伸びていくという人口統計予測が人生100年時代という言葉に表されています。
つまり、今生きている僕らにとっては、「人生の先が長い時代」ということです。
そして、さらにもう一方できているのが「終身雇用制度の崩壊」です。
戦後日本の経済成長を支えてきたと言われる日本独自の雇用制度であった、労働者が一つの企業で生涯働き続けることを前提とした雇用形態もこれ以上は維持できないということを、2020年以降、経団連の会長や、日本を代表する企業であるトヨタの豊田章男社長までが公言されています。
つまり、
①変化が超速くて(VUCA時代)
②人生の先が長くて(人生100年時代)
③雇用が安定しない(終身雇用崩壊時代)
という時代をこれからの世代は生きていかなくてはならないということです。
②働き方が激変し続けるー学び続けることが宿命化
しかも、これから起きる変化は、働き方に大きく影響するものが多いはずです。よく言われるAIによる労働の自動化などだけでなく、テクノロジーの加速度的発展にキャッチアップしていくために日々学習し続けることの重要性も増すでしょう。
それだけではなく、雇用形態も従来のメンバーシップ型(終身雇用制度とセットで語られることが多い「人物本位」の採用形態)ではなくジョブ型(仕事内容を先に決めてそれに会う人物を探索する採用形態)がメインになっていくかもしれない。(しかもコロナ禍で生じたテレワークの普及をはじめとする働き方に関する常識の変化は企業の雇用スタイルのジョブ型への以降を加速しています。)
そうなると自分の市場価値を日々高めていく努力が求められる。しかも、人生100年時代です。社会人の学びが必要となるどころか、70歳や80歳になってもずーっと勉強し続けなければならないかもしれません。
変化が超高速な時代にあって、学ばないことは自身の価値の喪失にほかならず、学び続けることではじめて価値を維持することができ、価値を高めるためには高速の学びを継続するしかない。
これからの時代を生き抜くために学び続けるのが宿命化する…ということかと思います。
「うわ…そんなのしんどい…考えただけで疲れてきた」、という方もおられるのではないでしょうか?
③勉強とは「努力の強制」ーめざすべきは「こどもの学び」
死ぬまで勉強しなくちゃないないなんてしんどい…と思うのも無理からぬことです。
「勉強」という言葉を分解すると
「勉める=努める=努力」を「強いる=強制」となります。
勉強=努力の強制だと考えると本当につらい気持ちになる。
勉強はつらく頑張ってやるもの。
でも、本当にそうなのでしょうか?
小学校入る前くらいのこどもにとっては、遊ぶことと学ぶことって同じように見えます。
もちろんそのくらいの頃から受験のための勉強をしているならまた話は違ってくるでしょう。
でも、受験と無縁な僕の長男(今6歳で小学校あがったばかりです)なんかを見ていると、無心でレゴやマインクラフトやっているうちに掛け算の概念や空間把握、建築などにも興味をもって、僕とインテリア雑誌をみながら雑貨や建材について語り合ったりしてます。
これって勉強って感じではなく「学びを自然に得ている」という状態だと思うんですよね。
彼が保育園児なのに、インテリアや建築、構造体についての知識やセンスを獲得してったのは、マインクラフトというゲームを面白がってやり続けているうちに自然と楽しみながら学びを深めていった結果であって、誰に努力を強いられたわけではない。
小さい頃は誰でも学びと遊びは近くにあるのに、大人になるにつれて遊び≒学びという図式が「勉強」に置き換えられ、つらいものだという認識にすり変わっていく。
では大人になったら、失われた「遊ぶように学ぶ」感覚は取り戻すことはできないのでしょうか?
僕はそうは思いません。
知らないことを知り、自分の理解できる領域を広げ、理解の度合いを深めていくこと。好奇心に導かれて思わず体が動いてしまうような「知ることの楽しみ」。こうした行為をドライブする能力を僕は「面白がり力」と呼んでいます。
④勉強が苦痛になるプロセスー筆者の場合
学びを「勉強」と感じて楽しめなかった大人の代表はかつての僕自身です。
僕が就職したのは1995年、バブル崩壊後の就職氷河期真っただ中でした。
当時、関西の私立大学の文学部に所属していた僕にとって当時の就職戦線は非常に厳しく将来の展望は全く描けない状況。そのなかで僕は公務員になるくらいしか道がないなと考えて、毎日公務員受験のために猛勉強します。
大学受験の時の勉強量をはるかに超える猛勉強の末に大阪市役所に合格できたのですが、その時、こう思いました。
「これでもう一生勉強しなくて済むぞ」と。
そう、そのとき以降、本当に勉強が嫌になってたんですよね。
⑤面白がるとはー好奇心の赴くままに「知を増やす」行動をしていくこと
でも今はそう思っていません。
学びとはそもそも楽しいものであり、好奇心に身を任せて知らないことを知っていくことほど面白いことはない。
「面白がり力」という概念を意識するあるきっかけがあって人生が変わったんです。
今は公務員を辞めて、フィラメントという会社を起業し、新しい事業と人材をつくることを仕事にしています。(下のリンクがフィラメントの起業ページなのですが普通の会社っぽくない結構面白いページだと思うのでよかったら覗いてみてもらえると嬉しいです)
僕のつくったフィラメントのビジョン(実現したい世界を表す言葉)は
「未来と今を誰もが面白がりながら成長できる社会」
であり、ここでも「面白がる」ことの大切さを訴えています。
面白がるという言葉を文法的に説明すると
「面白い」という形容詞に、接尾語「がる」をつけることで、面白いを動詞化したものです。
好奇心の赴くままに「知を増やす」行動をしていくこと、その行動強度を測る能力値が「面白がり力」です。
勉強と考えるとしんどくなるかもしれない。
でも好奇心の示すとおりに心の中の宝ものを掘り起こし続けるような学び方なら、ストレスなく、むしろ愉しみとしてずっと継続し続けることができる。
その原動力が「面白がり力」です。
⑥面白がり力の2つのベクトルと鍛え方のポイント
僕は自分の経験から、面白がり力には、2つのベクトルがあると思います。
それは①範囲と②感度です。
面白がり力の2つの軸ー範囲と感度
①好奇心が反応できる範囲
好奇心のアンテナが面白さをキャッチできる範囲を広げて多くのジャンルで面白がれるようになること。
②好奇心が反応できる感度
好奇心のセンサー感度を高めて、通常素通りしてしまいそうな何気ないことの中にも面白いものを見つけられるようになること。
この2点が面白がり力を強化するにあたり意識するポイントだと思います。
具体的にどうやって面白がり力を強化するか…ということも説明したいのですが、長くなるので今回はさわりだけ説明しますね。
①好奇心の範囲の広げ方
好奇心が反応できる範囲を広げるためにはもともと興味がある分野の近接領域から広げていくやり方と自分が好きな人、尊敬する人などとのコミュニケーションを通じて「飛び地」をつくるやり方があります。
②好奇心の感度の高め方
好奇心が反応できる感度を磨くためには、自分がものごとの仕組みや構造を理解できる力を高めていくことが有効です。
なぜなら好奇心は「今は理解できていないけど詳しく知ることで理解できる可能性が高い時に反応する」ものだからです。基礎的な理解力ー多くの場合はものごとの仕組みや構造を理解する力ですーを上げることは好奇心のセンサー感度を高めることとほぼ一致するといえます。
この辺の「面白がり力の鍛え方」についてはコロナ禍で生まれた時間を使ったりして最近思索が深まっているので、また詳しく書いていこうかなと思いますが、過去に書いた記事のマガジンも貼っておきます。
僕が新記事を書くまでの間、よかったらこちらも面白がってご覧いただければと思います~
そして、2021年4月23日(金)には「面白がり力×大人の学び」をテーマとしてオンラインイベントも開催します。
そちらでは 転職2.0 という新著が話題の世界最大のビジネスSNSリンクトイン日本代表の村上臣さんと日本を代表する人事のスペシャリストであるファンリーシュの志水静香さんもゲストにお招きして、面白がり力、大人の学び、そしてこれからの働き方、キャリア形成の仕方などについてお話しする予定です。
ご興味ある方、ぜひご参加いただけたらと思います。
あとゲストの村上臣さんの天職2.0はこちらです。絶対面白いから読んだ方がいいですよ。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
僕が社長を務める会社、フィラメントでは「世の中をよりよくしていきたい人たちが集う場」をコンセプトにQUMZINEというメディアを運営しています。
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