スペシャルティコーヒーの世界における『ブレンド』の考え方
スペシャルティーコーヒーの世界では、シングルオリジン(単一銘柄のコーヒー豆)がトレンドの主流である昨今。
今回のnoteでは、あらためて『ブレンドコーヒー』というものについて考えてみたいと思います。
■ブレンドコーヒーとは
コーヒー豆には、単一銘柄で提供されるものと、複数の産地や銘柄を混ぜたものがあります。
THE COFFEESHOPでは、農園や農協などの単位で分けられた銘柄のコーヒー豆を『シングルオリジン』、それら複数の銘柄を混ぜたものを『ミックスオリジン』と呼んでいます。
今回のテーマである『ブレンドコーヒー』は、この『ミックスオリジン』のことを指します。
コーヒー屋におけるブレンドコーヒーは、定番中の定番メニューであることが多い印象です。町中華でいうラーメン、居酒屋さんでいうビール、のような位置づけでしょうか。
ブレンドコーヒーは意図してコーヒーを混ぜて作りあげるため、お店ごとのこだわりが反映されやすいもの。ブレンドを注文すれば、それぞれの”お店の味”を楽しむことができます。
■なぜブレンドするのか
コーヒー豆をブレンドする理由ですが、以下の2つがあります。
1. 単一銘柄豆のそれぞれの欠点を補う
主にコモディティコーヒー (一般的なレギュラーコーヒー)の場合のブレンドは、単一銘柄の欠点を補うためという理由が大きいと思われます。
例えば、その銘柄のみだと苦過ぎたりコクが足りなかったりといまいち物足りない。そこに他の銘柄を混ぜることで、その弱点を穴埋め・補強して、美味しいコーヒーに仕上げます。
いわば、イチに満たないものを足し合わせることで、イチを作り出す作業。あまり品質の高くないコーヒーをより美味しく飲むための工夫が、ブレンドする一つ目の意味になります。
2. ブレンドでしか実現できない風味の追求
ブレンドする2つ目の理由は、『ブレンドでしか実現できない風味の追求』のためです。
特にスペシャルティコーヒーを取り扱うようなお店の場合、こちらの意味合いを持っているブレンドが多い印象です。
コーヒー豆、特にシングルオリジンとして流通するようなものは、それぞれ豊かな風味特性を持っています。それらをうまく組み合わせることで、より複雑で立体的な味わいを作りだすことができます。
そのためには、オリジンごとのポテンシャルを見極め、焙煎によって引き出し、それぞれの風味が調和するような配合を導き出す必要があります。
先ほどの、欠点を補うために足し算、とは意味が異なり、こちらはイチ同士を足し算していくことで、さらなる価値を作り出している、というイメージです。
■THE COFFEESHOPのミックスオリジン
THE COFEESHOPでは定番のミックス2種類と、月替りで季節に合わせたマンスリーミックスをご用意しております。
▼LIGHT MIX
中煎りのミックス。軽やかで爽やか、心地良い甘味の印象。
風味や酸味などのバランスが最も取れたオリジナルミックスです。
▼DARK MIX
深煎りのミックス。しっかりとしたボディ感があり、滑らかな質感。
ダークチョコレートやビターキャラメルを感じさせる風味があります。
▼APRIL MIX [マンスリーミックス]
4月限定のMIXは春の訪れを感じさせる華やかなコーヒー。
浅煎りのミックス。ラベンダーや熟したベリー、オレンジ、紅茶、ブラウンシュガーのような風味。
とろみのある質感で、複雑な甘さの余韻があります。
次回のnoteでは、THE COFFEESHOPでのブレンドの考えた方について、より詳しくお伝えします。
今回も最後までお読み頂きありがとうございます!
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