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現代アートを活用し、サービスを提供することで、人々の行動を変革していくことを目指す。【THE ART代表・岩崎にインタビュー】

こんにちは、株式会社THE ARTです。

前回から2回にわたり、弊社代表の岩崎についてご紹介していきます。金融機関に勤めていた岩崎がなぜ現代アートを扱う仕事を始めたのか、どんな思いで起業し、何を目指しているか、インタビューの様子をお届けします。

業界では異例となるアートブランチを成功させる

アート

―前回は、日本はアートを取り巻く環境が他国に比べて遅れていることに気づき、ご自身がいらっしゃった会社で、ビジネスの中にアートを取り入れようとするところまで伺いました。

幸い、私が所属していた金融機関はグローバル展開している大企業で、ブランド力も資本もありました。その一方で、何か新しいことをするにはリスクが優先し、新しい取り組みが難しい状況でもありました。きっと、大企業や金融機関にお勤めをされている同じ悩みを持つ方も多いと思います。

そんな中、日本の金融機関に買収され外資系企業から日系企業へ変わりました。お客様として富裕層を多く抱えていたので、より自由に、資産のある方を相手としてアートのビジネスができる可能性が高まったと思いました。

そこで、いろいろな企画・提案を関係部署へ持ちかけましたが、まったくビジネス化の糸口が見つかりませんでした。

―せっかく環境が変わったのに、もったいないですね。

そこで、いきなり大きなことをやるのではなく、まずは仲間を集めることにしました。社内に有志でアートクラブというものを作り、活動を続けていくうちに、90人規模となり、副社長にプレゼンテーションする機会を得ました。

そこで考えているアイディアを話すと、賛成を得られてアート企画推進の立ち上げに繋がり、アートブランチというプロジェクトを実施することができました。

―アートブランチとは、どんなイベントだったのですか?

当銀行の一支店に、日本を代表するアーティストの作品を集結させ、贅沢なアートの展示空間を作りました。設置した作品は、桑田卓郎氏、小松孝英氏、小松美羽氏、舘鼻則孝氏、奈良祐希氏、名和晃平氏といった、非常に高名な作家のものです。

来場いただいた方の満足度も高く、非常に珍しい取り組みということでアートとビジネス両方の分野のメディア35社で取り上げられました。イベントの後半には、お客様だけでなく現場からも「このプロジェクトを何とか継続していきたい」という声があがるようになったほどです。

より自由に、よりミッションを達成できる環境を作るため、THE ARTを立ち上げる

アート

―まさに大成功ですね。となると、わざわざ起業せず社内でアートに関する事業を進めていくという道もあったのではないですか?

たしかに、すでに企業としてブランドが確立され、資本も大きな会社にいながら進めるからこそのメリットは多数あります。その一方で、制約も多くなります。特に国内銀行は銀行法によってできることが制限されており、例えばアートブランチでもお客様に作品を販売するといったことができませんでした。

せっかく目の前で「この作品を欲しい」と言ってくださるお客様がいるのに、「こちらでは残念ながら購入できません」と理由を説明して、購入方法をご紹介することしかできないことは、もどかしい気持ちでした。

また、大企業に勤務の方であれば、理解は高いと思いますが、各承認プロセスに時間と労力を費やします。組織に所属していることで、対外への発言の制限もあります。

―それは自由度がかなり低いですね。

私がやりとげたいのは、「現代アートを活用し、サービスを提供することで、人々の行動や社会を変革していくこと」です。これを成し遂げるには、ある程度のスピード感が必要になります。

銀行というスケールメリットを活用するより、外に出て自分の思うように事業を進める方が社会への貢献度が高まると思い、思い切って銀行を退職して起業することを決めました。

―そこでTHE ARTを立ち上げられたのですね。

はい、起業してからこれまで、レストランと連携して店内に現代アートを飾ったり、商業施設でZ世代のアーティストにフォーカスした展示会を開いたりと、多様なイベントを開いています。

企業に対してはオフィスに現代アートを取り入れるお手伝いをしたり、富裕層の顧客向けのイベントコンサルティングをしたりと、事業内容は多岐にわたっています。

これからも様々な活動を通し、日本でのアートの現状を変え、日本がアート先進国になれるよう尽力していきます。

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