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魔女の旅々はいいぞ

 数時間前のこちらの記事の文体というか口調、ごくごく稀に裏紙に日記を書き殴るときと同じ口調でした。爆速で完成した記事なので殴り書きとほぼ同じですね。筆が乗り過ぎちまったぜ。

 どうも、本棚とCD格納場所が悩ましくなってきた、ごはんです。
 本棚はフィギュアと映像ソフトも置いてあるので、それでかな~り場所取ってるしCDは単純に数が多すぎる。断捨離、やるしかないか……?


あらすじと思い出


 さて、殴り書き日記の直後に速攻戻って来まして、今度こそ『魔女の旅々』原作第1巻の感想+思い出振り返りの記事です。

あるところに旅の魔女がいました。彼女の名はイレイナ。
旅人として、色々な国や人と出逢いながら、長い長い旅を続けています。
魔法使いしか受け入れない国、筋肉が大好きな巨漢、死の淵で恋人の帰りを待つ青年、滅んでしまった国に独り取り残された王女、そして魔女自身のこれまでとこれからのこと。
わけのわからない可笑しな人や、誰かの美しい日常に触れながら、今日も今日とて魔女は出逢いと別れの物語を紡いでいきます。
「構わないでください。私、旅人なものですから。先を急がなければならないのです」

原作第1巻あらすじ

 書籍自体を購入したのは随分前で約6年前らしいのですが、こんな投稿を探し当てました。表紙に一目惚れしたのは、当時よく通っていたアニメイトの店頭だったのをよく覚えています。B6判くらいのサイズだから目立っていましたね。この後そう経たないうちにレジでピってしてもらったのでしょう。きっちり新品かつ初版でした。
 いま気付きましたが、「銀髪~」の件が現状まさしくその通りになってしまっており苦笑ものです。ブルーアーカイブのノアちゃんとミヤコちゃん推しなんすよねぇ……それはともかく。

 購入から6年経ちつい先日読み終えたわけですが、その間にテレビアニメ化されており毎週リアルタイムで視聴していました。それすらも4年前になろうとしていて恐ろしい。
 重い腰を上げて読んだきっかけとしては、長いこと欲しい欲しいと思いながら手を出せていなかったアニメBD-BOXを買ったからですね。思い出が蘇って情が湧いたと言いますか。

好きな作品の映像ソフトを手にした時の昂りは何物にも代えがたい

 あずーる大先生による描き下ろしイラスト、上巻のいつものイレイナさんも最高ですが、下巻の短髪イレイナさんもとっっっても可愛いですね!
 しかし下巻のショートカットイレイナさん、はてなんで?と思ったのも束の間。そういえば、何か出来事に巻き込まれて毛先が焼けてしまったかして、そこで思い切ってばっさり散髪していたエピソードがあったな……と思い出しました。粋が過ぎるあずーる大先生、流石はオイラが絵柄に一目惚れした神絵師だ……(?)


各エピソードの感想


 さて、本題の読書感想に。


 とっっっても好きですね大好き。イレイナさんかわいいねとっても可愛いね!!
イレイナさんが可愛いのはいつものことであり自明の理なのですが、一人称形式の地の文にもイレイナさんの可愛さがにじみ出ているのがずるい。元来の性格故か、旅人故か、はたまた両方なのか、案外淡泊なのは白石定規先生のみぞ知るところでしょうか。小粋なジョークなどとても好きです。

 アニメ視聴の際にも感じたことですが、まあまあ不穏な話が多い
 アニメでも採用された不穏エピソードのひとつ、『民なき国の王女』は放送当時もかなり印象的で。大筋は覚えているものの細かい大事な所は忘れていて、読みながら鳥肌が立ちましたね。記憶を失った状態の王女が、本来の彼女の性格なんじゃないかと、個人的には思っています。父国王の立場や気持ちもわかるけれど、それが本来優しく穏やかだった娘の心を壊してしまったんじゃないか?と。

 イレイナさんが出会った人々が、将来恐らく幸せにならないであろうことを匂わせて、旅人であるイレイナさんはそこから去る。映像化すると中々刺激の強いものもありましたね。上記の話はまさしく。イレイナさん自身も彼ら彼女らのことは気にはなっているけれど、「私には関係のない物語です」で済ませてあっさり次の国や村を目指す。
 基本滞在期間も1~3日程度で、旅をしたくて魔女になり旅人になった彼女にとっては道中の出来事の1頁。そのあっさりしたイレイナさんのおかげで、読者としてもそこまで暗い気分にならないのが良い塩梅だなと。
 とはいえ、アニメにあったタイムスリップする話はかなり後味が悪く、登場人物によってはある種HAPPYエンドであり、イレイナさんにとってはBADもしくはメリーBADなエンドだったんじゃないかなって。

 恐らくこれ。公式サイトであらすじ見ただけでまた鳥肌が立ってしまいましたが、今でもそうなるくらいには衝撃的なお話でしたね。ゲストキャラを演じた楠木ともりさんの怪演が光っておりとても怖かったです、とても。

 かと思えば、あらすじにもある”筋肉が大好きな巨漢”が登場する国や村への道中である幕間エピソードが中々勢いのある話で。一言で表すならば「筋肉は全てを解決する」を地で行っていました。読みながら笑ってしまって大変です。筋肉を付けすぎると脳まで筋肉化してしまうのかと、"脳筋"という単語が服を着て歩いているインパクト激強キャラが全てを持って行きましたね。イレイナさんには終始「筋肉の人」と呼ばれ、その筋肉の人はその呼び方をいたく気に入っていた様子。駄目だこの筋肉、もう手遅れだ。
 途中の幕間では、筋肉の人が「ふはははは!」と高笑いを鳴り響かせながら、その筋肉の人に抱えられた詐欺師二人が同時に断末魔を草原にいつまでも鳴り響かせながら終わる……という話もありまして。もう笑ってしまって大変です。寝起きに読んで本当に良かった、朝から元気になれました。正義の筋肉よ、永遠に

 短編連作と銘打たれている通り、個々のお話の連続性は薄いです。しかし、上記の幕間エピソードが実は連作になっており、幕間ラストエピソードで伏線が回収されるという技に魅せられてしまいました。アニメでもこれ見たかったと思わないこともないですが、けっこうしょうもない話でもあったので幕間なのが丁度よいのかもしれません。皆さん、筋肉は程々に。

『不細工を虐げる国』は冒頭の文が見事な前振りになっていて膝を打ちましたね。不穏なエピソードではないですが、明るい話とも言えない、でも笑ってしまう、そんな絶妙な話。当たり前、常識だと思っていることが通用しないこともある、念頭に入れておきましょう。そんな教訓があるお話でした。お偉いさんはたまにとんでもないことしやがるぜ……。

 イレイナさんの魔女見習い時代を描くエピソードは、テレビアニメにおいては第1話として使われていましたが、アニメの方はどうやら時系列順に再編成されているようで。原作ではサヤとの出会いが第1話でしたし。
 そんな、フラン先生の下で修業を積むイレイナさんを描いたエピソードの終盤。いじわるをされてイレイナさんがついに泣いてしまうシーンがありますが、原作で読むと一人称形式なのもあり心情が痛いほど伝わって来て、ちょっと感極まりかけました。14歳の少女にいじわるはいけません!いや、大人でもいけませんよ!

 個々のエピソードがまるで違った種類のおとぎ話のようでもあるので、それぞれがとても印象的でした。2巻以降も集めたいけど、さて保管場所はどうするか。それはまた別の話。
 暗い話もありましたが、最後は爽やかに締めくくったので読後感はさっぱりしていましたね。ぴったり2週間かけてのんびり読んでいたのも良かったのかも。短篇集って読みやすいなあ(小並感)

読み終えて


 アニメ版を先に見てそれがけっこう前なのもあり、映像化されたエピソードを思い出しながら、照らし合わせながら読むというのがかなり楽しかったです。映像化作品の醍醐味ですね。

 読んでいて意外だったのが、挿絵の数が控えめだったこと。この作品も分類としては所謂"ライトノベル"だと思うのですが、昔よく読んでいたラノベ達はもっと挿絵が多かったような気がしますね。
 昨年読んだ『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』の原作第1巻も挿絵数は控えめでしたし、GA系列のラノベの傾向なのでしょうか。
 表紙買いをした身ではあるので、可愛いイレイナさんをもっと堪能したかった……という気持ちもありますが、読了してかなり満足感があったので、純粋に小説として楽しめたのは大変良かったです。

ここ5年間の活字本実績

 上記の画像はキャプションにある通りなのですが、えっこれだけ……?私の読書量、少なすぎ……?って感じです。
 漫画や映画のパンフレットも含めればそこそこあるのですが、それにしたって書籍読んでないな……。
 読書記録管理サイトに登録してある積読本の数、小説だけでも70冊はあるのが末恐ろしいですね。登録してない漫画含めたら100超えてそう。うーんこの読書離れ。

テレビアニメ版のサウンドトトラック

 今回の記事のお供、みんな大好きサントラ。あずーる大先生の神ジャケットイラストが光るこの二枚組。月を背にした麗しき魔女とかいう神の采配。待ち受け画像候補待ったなし。


本題を終えて


 今回記事がだいぶ長いので、初めて見出しと目次を使ってみました。うん、わからん。4000字overもしや初?
 そして、初めて数時間以内に2つの記事を作り、時間を忘れて日付が変わってしまった。いやあ楽しかった。

 初期にこんな記事を書いていましたが、まぁ中々できてないですね、読書の習慣化。意欲はある、意欲は。まあのんびりとやって行こう。


 それでは、ここまでお付き合いいただいた好事家なあなた、どうもありがとうございます。いや本当に。感謝カンゲキ雨嵐、ありがサンキューってやつです。一気に軽くなったな。

 また近いうち、5月中に……できていればいいな!(希望的観測)

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