模倣する3歳から6歳
要約
3歳から6歳辺りになると子供は自分のアイデンティティを模索し、構築し始めます。多くの人と関わり、社会性を身につけながらも自分に誇り、自信を持って人生を歩める土台を作って行きます。さらに、悪いことも、良いことも、周りで起きていることを観察し吸収していきます。健康的に成長できる環境を整えてあげながら、親たちも自分自身の言動に注意していくことがさらに必要になってきます。
内容
ここでは、6つの主要な発達理論を一つずつ紹介し、それぞれの特徴や主張、子供が社会で生活する中で、どんな影響を受けて育つのかを伝えてゆきます。さらに、それぞれの理論から考えられうる、子供が健康的に成長するために必要なことを考察しながら、具体的な例を挙げてゆきたいと思います。
理論だけ言われても、"で、どうすればいいの?"というのが私自身も経験してきたことですので、できるだけ応用がきくように書ければと思っています。
思い
この頃から、日常的に多くの人と触れ合うようになってくると思います。そんな中しっかりとサポートをしてあげる事はもちろんですが、周りの大人がすべてをやってしまうのではなく、子供に考えさせ、行動させる余地を残しておくことが大切になってくると思います。
さらに、子供は、親が決めた通りにその環境に身を置くことになります。例えば幼稚園など。ですからしっかりと計画を立てて、見守ってあげることが大事になると思います。
フロイトという人の発達理論(心理性的発達理論)より
フロイトは人の発達は5つのステージに分ける事ができ、その各段階で人間として、身体の特定の敏感な箇所が満たされるかどうかで、その個人の以後の行動、性格が形づくられるとしています。
3歳から6歳は男根期と呼ばれています。男と女の違いを認識し始める時期です。
この時期に、男または女はこうあるべきという扱いを受けると、それ以降の男らしさや女らしさの概念が身につき、思考、態度にもでてくるようになります。
この時期にエディプスコンプレックスというのが登場すると、フロイトは言っています。これは男児は母親を、女児は父親を異性として捉え始めて、手に入れたいという願望が湧いてくるというものです。
この時同時に、同性の親に対してライバル意識を持ち、怒りを持つとも言われています。男児ならば父親に、女児なら母親にです。
この時間は、子供にとって自身の性的アイデンティティを形成する上で大切だとしています。
このエディプスコンプレックスが始まったかどうかは、このようにわかります。
男児は母親を独り占めしようとしたり、父親に母親とハグやキスをしないでと伝えたりします。
女児は大きくなったら父親を結婚すると、いったりします。
フロイトは各段階を、健康的に達成してゆく必要があると言っています。では、どのようにクリアしてゆくのでしょうか。
健康的なアイデンティティを獲得するためには、子供にとって父親、母親がどんな存在なのか認識する必要があります。
子供は、例えば男児なら、本能的に父親を消し去りたい。でも現実は父親が強いのは知っているし、父親ともポジティブな愛着があることも感じています。
この歳になるまでに、子供は社会で生きてゆくための価値観のようなものを、しつけなどを通して身につけているとされています。
その父親と戦う必要はないというモラルが、母親を独り占めにしたいという欲求から抑制してくれます。
その他、社会通念、宗教、または文化なども抑制のために役だってきます。
この抑制は防衛本能でもあります。
その後、バランスのとれた抑制を身につけながら、子供は良心や、正しいことやダメなことを理解してゆくと言われています。
もし、健康的にこのステージをクリアできないと、子供は向こう見ず、頑固、自信過剰、ナルシスト、自惚れ、プライドが高いなどになるとフロイトは言っています。また、人を深く愛することができなくなるとも言っています。
で、どうすればいいの?
- フロイトはこの歳の子供を夫婦のベットで一緒に寝かせることは、エディプスコンプレックスを悪化させてしまうと言っています。男児はより母親をお気に入りの異性と感じ、父親を排除しようとするということです。ですから、この歳には親子は別々に寝ることが良いということです。慣れるまでは添い寝などは良いということです。
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