アンチ現金主義に告ぐ
「書いていると石が飛んでくる事があってな」
「何かありました?」
「現金支払いのみについて書いた文章のコメントなんだけど、一旦、全文紹介するわ」
「だるいっすね」
「元日から暇な奴もいるもんだよ」
「まさかの元日コメント」
「まずな、アンチ現金主義という現金に親でも殺されたかのような思想が怖い」
「諭吉許すまじ。みたいなね」
「アンチショッカー同盟以来だぞ、このアンチの使い方」
「アンチショッカー同盟?」
「知らない?ゲルショッカーとの戦いで最後の方に出てくるんだけど」
「脱線しそうなので戻しますか」
「まだまだ語れるけどな」
「アンチ現金主義に戻しましょう」
「嫌いなポイント一、多少不味くてもキャッシュレスの店に行くという所」
「はい」
「PayPayもしくはVISAの奴隷、犬と表現してもいいぐらいだ」
「こっちも過激派だ」
「支払い方法で店を選ぶ人ほどさもしい人はいないと思う」
「言葉は柔らかくなったけど中身はひどい事を言ってる」
「嫌いなポイント二、防犯上のメリットや幾つかのデメリットを書いているが、知ってるわボケ」
「また口が悪い」
「店のオーナーに対してな、企業の飼い犬 aka 雇われのぼんくらが、説教たれてるんじゃねえ」
「加速する口の悪さ」
「店をやるって事はなリスクを背負ってるんだよ。店の資産=自分の資産だからな。メリットとデメリットなんてお前が今後一生考える時間を使ったとしても足りないぐらい考えてるんだよ」
「おー」
「俺の考えた時間の長さと、お前がこれから考える時間の少なさのダブルパンチじゃい」
「ダブルパンチは絶妙にださい」
「嫌いなポイント三、意味の無いifを放り込んでくるな」
「それは確かに」
「キャッシュレス決済の消費税率が0%で、現金決済だけの店の消費税率が30%以上ってさ、誰がこんな法案を通すんだよ」
「議員も財務相も国民も大激怒ですね」
「馬鹿丸出しだろ?」
「ド直球の悪口」
「宇宙人が襲来してきたらどうしますか?と同じぐらいのリアリティだ」
「そうっすね」
「でな、このアホが勘違いしてるのは、俺が現金のみの支払いを何が何でも守り抜くって勘違いしてんだよ」
「確かに」
「祖父が諭吉だったらそうしたかもしれないけど」
「エイジさんがそんな家系のはずないですもんね」
「武士の家系だろうな」
「何で分かるんすか?」
「俺の名前を漢字で書くと『英侍」なんだよ。そりゃ武士だろ」
「イギリスの侍ってどういう意味なんすかね」
「俺も疑問なんだけど教えてくれなくてな」
「何か秘密があったりして」
「赤い橋の下で拾ったとはよく言われたけど」
「まさかそれがフォース橋の下とか」
「俺の出自の話はどうでもいいんだよ」
「現金のみを守り抜く気はないと」
「そりゃそうだろ。こっちはビジネスなんだから現金のみで売上が下がったら即キャッシュレスの導入よ」
「そりゃそうか」
「総じてアホのコメントなんだけど、別にいいのね」
「こんなボロクソ書いといて?」
「そう。何を考えようが自由だし、主義主張のある人のほうがどちらかというと好きだし」
「何も考えてない人よりはマシだと」
「でもな、主義主張を押し付ける人は大嫌いで、それを好ましく思う人は皆無だから、お前は嫌われてるんだぞと教えてあげたい」
「優しさに見せて毒を吐いてる」
「敵を見つけて攻撃する人生じゃなくて、自分が楽しめる人生を送りなさい」
「少しまともな事を言ってる」
「またつっかかってきたら今度は斬り捨てるからな」
「やはり武士の家系」