一生解決されない問題
『「カフェでお仕事」コーヒー1杯で“長居”問題に店が悲鳴 「8割がカフェワーカー」の切ない現実。』
ちょっと話題になっていましたね。
年に一回ぐらい話題になり、お店側の意見と、お客さん側の意見が集い、交わる事は無く、平行線を辿ります。
僕がカフェで働きだした頃から、この問題はあって。
18年間、何も進展していないのです。
なぜか?
解決策が無いんです。
もしあれば、大手が参入し、チェーン展開してるはずなので。
TSUTAYAがシェアラウンジを増やしてはいますが、どこまで広げるか分かりませんし、広がったからといって、カフェで仕事をする人が減る気もしないですしね。
この問題は一生解決されない気がします。
なぜか?
売上が欲しい店 VS お金を払いたくない客
この構図から脱却しない限りは、難しいのです。。
でも、無理そうでしょ?
いや、言うんですよ。
カフェで仕事をしてる人の中には、「一時間経ったらもう一杯買うようにしてる」とか、「フードも注文する」とか。
でも、そんな人は少数です。
現場にいるから分かります。
殆どの人は一杯で粘ります。
あとね、何回も頼むからいいかというと、そんな事も無くて。
同じ人がずっといると、他の人もずっといていいと勘違いするんですよ。
自分より前に入った人が、まだお店にいる=まだいてもいいんだ
ようするに、迷惑なベンチマークなんです。
よし、もっとお店側に立ってみよう。
なんせ、カフェの店主だからな。
我々からすると、作業して欲しいと思ってカフェを開く人って多分いなくて。
コワーキングカフェとか、コンセントを大量に設置してるとか、別料金を取ってる所は別ですが。
焙煎機があるような所ね。
僕らはコーヒーを飲んでほしくて、それを楽しみにしてる人に来てもらいたいんです。
エゴなんですが、自分でお店を開く人にエゴが無い訳がなく。
だから、仕事をしに来る人があまり好きではないんです。
仕事>コーヒー
必要としているのは場で、コーヒーはそこを使う為の席代でしかない。
こんな考えの人にコーヒーを作るのは、虚しくて。
自分の仕事を蔑ろにされて、嬉しい人なんていないじゃないですか。
それを目の前でされますからね。
コーヒーが脇にどけられ、仕事をされて。
冷めて、氷が溶け、美味しくなくなったものを、思い出したように飲み。
長い時間使ってしまったからという罪悪感で、二杯目を買われ。
あなた達は、まあまあ残酷な事をしてるんです。
売上とか、回転率とかは考えられるかもしれませんが、作ってる人の気持ちも考えてくれたらなと思います。
うるさいでしょ?
でもさ、おかんが作った晩ごはんを無視して、テレビばかりを見ていたら消されなかった?
あの時のおかんは、マナーが悪いからって理由もあったかもしれないけど、多分虚しくて、腹が立っての行動だと思うんです。
自分が作った物よりも、テレビ。
そりゃ消すでしょ?
で、どうよ。
美味しく飲んで欲しいコーヒーよりも、仕事。
そりゃ消すでしょ。
そのお客さんを。
こうやってルールが作られ、居心地が悪くなり、働いてる側も虚しくて、もう店なんてやるもんじゃないと思ったりするんです。
これが、お店側の意見。
あくまでも僕のだけど。
お金を貰ってるからとかは、この気持ちには関係無いんです。
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