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店主の考え

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#飲食

考える

「お世話になっています」 お客さんからこんな言葉をかけられる事が多くて。 昔は不思議な気持ちになってしました。 お世話になっているのは僕のほうで、お店はお客さんが来てくれないと続けられないから。 謙遜ではなく、自分のお店を持ってからは、この気持ちが本心で。 「いえいえ、こちらこそお世話になっています」と、純粋に思っていました。 その気持ちは今も変わってないんですが、何年かやってると、「お世話になってます」と、言ってくれる人の気持ちも分からなくもなくなり。 これは

うわ、やられた

「うわ、やられた」 この言葉を日常で聞く事はあまりないと思います。 良くも悪くも、何かに裏切られた時にしか使わないんじゃないでしょうか。 なら、この言葉を聞く事はあるはずで。 私達はあらゆる裏切りに遭遇してるはずなんです。 約2倍になった万博の建設費とか、都知事の公約とか。 (政治色!) でも、「うわ、やられた」と聞く事はなく。 なぜなら、この言葉は即興性の強い言葉であり、かつ、ほんの少し無礼さを持ち合わせてる気がするからで。 裏切った相手を目の前にして言え

雨の日とか、客数とか、腹黒さとか

寒いとは聞いていたけど、雨が降るとは聞いてなくて。 午前中に止むと雨雲レーダーは言っていたけど、未だ止まず。 こんな日に来てくれるのは、常連さんか、観光客。 雨の日はどの飲食店も売上が下がると思いますが、インバウンド需要がある所は強いですね。 もし次があるなら、そこらへんも考えなきゃな。 「観光客は来ますか?」 たまに聞かれます。 街には沢山の観光客がいるんですが、うちにはほとんど来なくて。 多分、昔書いたと思うんですが、来るのは2番までだと思います。 何を

理由がある

今日はこの記事から。 スターバックスの人気販促イベントの日にストライキをしようというニュース。 フランスであったiPhone15の発売日に合わせてストライキが起きたのと似てますね。 あるあるです。 忙しくなる日にスタッフが足りないなんて。 本部と現場では求めてる事が違うんです。 会社としては同じ目標のはずなのに、どうしてもずれが生じる。 本部の人間は言うんです。 忠誠心が足りないとか、オーナーシップを持てとか。 売上が上がれば会社が儲かり、それが従業員に還元

無理はしないように

うちの店に来た事がある人は分かると思うんですが、非常に狭いのです。 3.7坪、約12平米、約6畳。 お客さんのスペースは、この数字の半分も無いでしょう。 (既視感) 昨日、そんな小さな店に、4人で来て4人が全員入りまして。 窮屈そうだなー。 2人づつじゃ駄目なのかなー。 そんな事を思いながら眺めていると、その中の1人と目があって。 他の3人はグッズを見たり、キョロキョロしたり、お喋りしたり。 とりあえずメニューを見てほしいな。先にドリンクを決めてくれないかな

6人集うと烏合の衆

うちの店に来た事がある人は分かると思うんですが、非常に狭いのです。 3.7坪、約12平米、約6畳。 お客さんのスペースは、この数字の半分も無いでしょう。 先日、そんな小さな店に、6人で来て6人が全員入ろうとして。 なぜなんだい? 6人で来るのは構わない。 僕には考えられないけど、大人数で遊ぶのが好きな人もいる。 でも、だからといって、6人が全員この狭い空間に入ろうとするのは理解できない。 自分らで身動きが取れなくなってるじゃないか。 入った位置から全く動けな

目安を知る事

目安があると安心出来る人がいて。 僕がそうなんですが、その為に調べ物をしたり、漠然と決めたりします。 映画は年に100本観る。読書なら100冊。 なんとなくで決めた数字を目標にしたり。 飲食業界でこの年齢なら、平均年収はいくらで。 今の働き方や満足度を考えると、足りないなとか、貰い過ぎだなとか。 客観的な数字から自分の立ち位置を考えて、次の目標を決めたり。 それこそお店を始める時は、「3年で潰れるだろう、もっても5年」と、考えていたのは、先人達の実績からです。

自慢の為ではない

昨日、出会いとか繋がりを書きました。 ですが、もともとあまり好きではない言葉なのです。 なぜかと言うと、この言葉を積極的に使う人が苦手でして。 「誰々と繋がってる」「誰々を紹介出来る」それがどうしたんだと。 その人は凄いのかもしれないけど、お前はその人ではない。 それを理解してないのがちょっときつい。 なので、僕の前ではそういった自慢をしないように。 昨日書いた繋がれた嬉しさってのは、なにも凄い人だけではなくて。 近所のお店の人とか、近所の会社の人とか。 遠

相対的に見ない

相対的に見ない。 これの大切さに気がついた人は生きやすくなると思っていて。 お店で相談に乗ってるとよく感じます。 他の仕事と比べて収入が。 誰でも出来る仕事ですから。 周りが結婚し始めまして。 こんなのばかり。 誰々と比べてはしんどいぞ。と、いつも言ってる気がします。 収入も、仕事も、結婚も。 「本気で悩んでるなら解決策はあるし、自分でもそれに気づいてるくせに、動くのが面倒なだけだろ」 とは、口が裂けても言えないけど。 相談を乗る側のご法度行為です。

「どう、稼ぐか」が一番上にきている人

「この辺の飲食店をSNSでまとめてさ、フォロワーを増やしてけば稼げるな」 男女3人で入ってきて、こんな事を話してて。 いつからこんな事になったのか分かりませんが、この前も書いたかもしれないけど、順序が逆な気がしてならないのです。 きっとやらないんだろうけどさ。 『結果、稼げる』ではなく、『どう、稼ぐか』が一番上にきていて。 その全てが悪ではないんですが、お店紹介をそのスタンスでやろうとしてるのは冷めるなと。 あと、何番煎じかも分からない事を新しい発見かのように話せ

言い訳と自己防衛

やった気になるって、誰の為の言い訳だよ。 昨日、こんな事を書いたんですが、答えは分かっていて。 自分の為の言い訳です。 人は日々成長したくて。 でも、何をしたらいいか分からなかったり、大変な事だと逃げてしまったり。 だから、手っ取り早くそれっぽい事をしがちで。 それがカフェ開業で言う所のカフェ巡りなんだと思います。 こんな偉そうな事を書いておきながら、僕もそんな日常を送っていて。 小難しい記事を沢山ブックマークしてるのに、今晩のチュニジア戦の先発メンバー予想と

やった気になるって、誰の為の言い訳だよ

「この展覧会が良かったから行ってみてください」 そんな社内メールが、お客さんに回ってきて。 その人のやってる事、忙しさを知ってるので、「どうでもいいメールですね」と言いました。 お客さんも「こういうのに行って、インプットした気になってる人が多いんだよ」と、嘆いてました。 展覧会に行くのが悪いのではなく、その行為が目的になってしまっていて、それでアウトプットは変わったの?という話で。 趣味として行くのは良い事だと思うけど、仕事だと言うのには無理がないかい?という話でも

言葉にひっかかるのはなぜか

「言葉にひっかかるんですね」 常連さんと話してた時に言われた言葉で。 たしか、「『メスとコスメ』って曲のタイトル凄くない?」 と、話しかけた気がします。 気持ち悪いでしょ。 常連さんとなるとこちらも気を抜いてるので、変な話になったりするんです。 昨日書いた、「一旦、それで」だったり。 キリンジにはまった曲『Drifter』の「ボトルの水」だったり、『祈れ呪うな』だったり、さっきの『メスとコスメ』もそう。 なんなら、ここに書いてる事のほとんどは、どこかで見た言葉

何をって、先を

それは、喜んでくれて嬉しいという自己満足の為ではなく、その先を見据えていたからです。 この続き。 打算の話です。 きっとこれも過去に書いてるんですが、仕事なので打算が働きます。 シフト作成の優先順位が高かったのは、それで困ってるスタッフが多かったからで。 そのせいでモチベーションが下がるし、お店への忠誠心も下がっていました。 だから、ちょっと無理してでもやる必要があって。 なぜなら、シフト作成をするだけで、色々な良い事があると思えたから。 今まで改善されなかっ