マガジンのカバー画像

店主の考え

974
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

迷惑な人、鈍感な人

「電車の中でリュックを片方の肩で背負う人が考えられなくて」 常連さんが言う。 「リュックを背負ってる時点で僕の中では無しです」 心の狭い僕が言う。 「ある意味幸せなんですかね、鈍感でいられる人のほうが。」 分かる。その気持ち。 たまに鈍感な人が羨ましくなる。 自分の快楽を一番上に持ってこられる人。 周りの目を気にせずにいられる人。 そっちのほうが生きてくのは楽そうだ。 でも、そっち側には絶対に行きたくなくて。 それは周りにどう見られるかを気にしてじゃなく

スリーブの考察と文句

今日はこの記事から。 へえー、そんな事になってたんだって箇所が幾つかあると思うので、気になった方はリンク先へどうぞ。 スタバのスリーブの優秀さが書かれてるんですが、現場が思う事は一つ。 「スリーブ無しで提供できるようにしてくれ」じゃないかと。 うちも含め、普通のカフェに出来てスタバに出来ない理由がない。 あれって手間だろうなと思って見てます。 店員「キャラメルマキアートです」 客「スリーブください」 無駄なドリンクの往復が発生。 店員の作り笑いも発生。 面

行き着く先

ロジカルに考えればいいだけじゃないから難しい。 昨日書いた文章の一節から少し拡げます。 良くも悪くもロジカルに考えすぎてないと思う。 個人のお店は。 効率の良い運営。 売上の最大化。 利益率の向上。 これらは大切だけど全てではない。 うちの場合。 ただ一人の為に8時に開けてるし、ただ一人の為に19時閉店にしている。 台風の日も雪の日も、店を開けるのは一人の常連さんが来てくれるからで、豆乳を切らさないのもある人の為だったりする。 ロジカルに考えれば考えるほ

解決よりも、付き合っていく

がむしゃらに働いて売上を伸ばすのは持続的ではないから運営方法を変える。 noteでたまたま目に留まった記事だったんですが、きっと個人のお店はどこもこの壁にぶち当たるのではないかと思います。 お店を始める前、定休日を週一回にして事業計画書を作る。 お店を始めると売上が足りない事に気付く。 休んでる場合なのかと悩む。 休みを返上して働く。 売上が伸びてきて考える。 この働き方は正しいのかどうか。 でも、売上を捨てるのは怖い。 人を雇うのも怖い。 さて、どうしよ

本気じゃない人の言い訳

今日はこの記事から。 1000人に独立したいか聞いたら、100人ぐらいが独立したいと。 検討してたけど独立しなかった一番の理由は『知識不足』。 結構びっくりしました。 知識不足が分かってるなら勉強すればいいだけなのに。 それを独立しない理由に挙げてるって事は、本気じゃないんだろう。 ただ、独立したいって言ってるだけで。 なんだろう、周りへのポーズなのかな。 独立をしたいって言うのがかっこいいとでも思ってるんだろうか。 口だけ番長は一番ださいのに。 僕が独立

楽な仕事と人と商品の齟齬

「やっぱり僕の仕事は楽なんです」 仲良しのパン屋さんと話してた時に、つい口から出た言葉です。 謙遜でもなく、卑下でもない。 事実なので。 というのは、このパン屋さんは作るんです。 ペーストやらフィリングやらジャムだったりを。 それに比べてうちなんて、、、 これは卑下ですね。 憧れはするけど、出来ない事は出来ません。 知識も設備も時間も無いので。 豆を仕入れ、牛乳を仕入れ、シロップを仕入れ。 カフェの仕事って簡単でしょ。 仕込みの時間なんて一部の商品でし

書いてみるもんだ

先日、僕は顔を覚えられないから声をかけてください。と書いたからなのか、声をかけてくれる人が増えました。 note読んでます。インスタ読んでます。 書いてみるものだ。 ありがとうございます。 書く原動力になります。 あと、良いサービスをしようとも思います。 また来てほしいから。 相手に喜んでもらうのが好きなんです。 でも、それは誰にでもではなくて、顔が分かる人。 なんなら、うちの事を好きな人。 この人達には喜んでもらいたいし、満足してもらいたい。 こんな長

暗い未来と考えてる事

ツイッターとnoteで同業者によるカフェ業界の暗い未来予想を見た。 曰く、スタバとコメダしか残らないんじゃないか。 曰く、この業界は衰退していくのが確定している。 僕もそう思う。 悲観的な性格を差し引いても、明るい未来を描くほうが難しいだろう。 それぐらい厳しい現実を突きつけられている。 今でこれなら、未来はこうだろ、、、って事は、詰んでるな。 こんな感じ。 あと50年ぐらい生きるつもりでいるから、これでは困る。 詰んでる場合ではないのだ。 とはいえ、この

心とか頭とか言葉とか

「この人柄は才能」 ちょっと前に書いた文章で使いました。 近隣で働いてる常連さんに対して思ってる事です。 この前、ご飯を一緒に食べてる人と接客の話になり、同じような事を言ってました。 「うちの奥さんは天才」 そのお店は基本的に奥様が店頭に立ち、接客をされます。 僕は数回しかお会いした事はないんだけど、最初の一回から心を掴まれました。 これは才能だ。 きっと本人は否定するんです。 そんな事無い。 考えてやってない。 などなど、色々と言い訳をすると思います。

何があって、今があるか

昨日書いたとおり、昨晩は人と会っていました。 あっという間の3時間。 ずっと話していて、色々と書きたいけど、それはやめておこう。 でも、一つだけ。 偶然と必然。 なんだか怪しいと思うかもしれないけど、自分の経験上、何事もなるべくしてなるような気がしていて。 この考えの答え合わせではないんだけど、昨日みたいなゆっくりと話す時間がある時には、相手の過去を聞いたりする事が増えた。 何があって、今があるか。 偶然と必然が、聞けば聞くほど確かなものだと思えてくる。 「

変わらぬ日常

今朝、一番最初に来てくれたのは初めての人だった。 「何がおすすめですか?エスプレッソはダブルがいいですか?」 楽しみにしてくれていたのが分かる。 それが嬉しい。 午前だというのに容赦ない暑さが襲う中、テラスでカフェラテを飲み干していった。 次は常連さん。 最近は平日の夕方にも来てくれるようになり、話す機会が増えた。 会話の中身はストレンジャー・シングス。 会社では話せる人がいないらしい。 あと2話で観終わると。 僕は既に観終わったので、早く最後まで観てもら

お店の役割、僕の役割

「なんか今日は疲れちゃいまして」 常連さんとの話。 疲れてるのに来てくれる。 いや、疲れてるから来てくれたのか。 「何か気分転換、贅沢というか元気の出る事をしようかと思いまして」 そんな事を言ってたので、色々と提案。 最終的に、近所のスーパーで良い肉を買って食べるに落ち着いた。 ちょっとの贅沢がその日を乗り越える活力になる。 もしかしたら、この子はうちに来てなかったら沈んだまま一日を終えていたかもしれない。 そんな一日の終え方をしたら、翌日の始まりも気分は良

プライド?そんなの、ただの言葉だろ

「プライド?そんなの、ただの言葉だろ」 伊坂幸太郎さんの新作、『マイクロスパイ・アンサンブル』にでてきた言葉。 ちなみに、Theピーズの曲『負け犬』からインスパイアされた物語。 この言葉の前後だけを何回も読み直して、うんうん、そうそうと頷いてました。 是非、この本を手にとってもらえたらと思います。 前後の文脈があってこその言葉なので。 プライド、面子、沽券。 瞬間沸騰型で怒るタイプの人はこれらを気にしてるんだろうなと思ってます。 あおり運転するタイプ。 知ら

月曜日に思う事

「もう一杯」 これほど嬉しい事はない。 この前書いたばかりだけど。 コーヒーを立て続けに飲む事は少ないと思う。 もし飲むとしてもお店を変えるだろう。 うちはテイクアウトのお店だしな。 それなのに、もう一杯。 いやはやありがたい。 たしかこれも前に書いたけど、お客さんの反応を見れるのは嬉しいんです。 ポジティブな内容だけね。 しょうもないレビューは書くなよ。 飲み干されたカップでもいいし、美味しかったですの一言でもいい。 SNSのコメントも嬉しいけど、ま