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子どもを褒めるスポーツコーチング:前後比較が重要

スポーツにおいて、子どもがある行動をしたときに「褒める/褒めない」を決める基準はどこにあるのでしょうか。
一般的には、常識に照らして「良い行動」であれば褒めるものと考えがちですが、実はそれだけでは不十分です。
私は、褒める基準は「子どもの成長」にあるべきだと思います。過去のその子と比べて、今のほうができるようになっていたら、それこそ褒めるチャンスなのです。

前後比較での褒め方

たとえば、サッカーの練習中に、前回よりもパスが正確になっていたり、走るスピードが少しでも上がっていたりすることを見逃さずに褒めることが大切です。
「前回よりも素早くドリブルができているね!」「今日はシュートの精度が上がっているね!」といったように、過去と現在を比較する「前後比較」で褒めるのが効果的です。
これにより、子どもたちは自分の成長を実感し、さらなる努力を続ける意欲が湧くのです。

褒める基準の見直し

一方で、「どこを褒めていいかわからない」「褒めるところが見つからない」というコーチもいるでしょう。そういう場合、自分(つまり、大人の視点)を基準にしてしまっている可能性があります。
あるいは、「これくらい、できて当たり前」と思っているのかもしれません。しかし、それはNGです。私たちにとっては当たり前のことが、子どもたちにとっては大きな挑戦であることが多いのです。子どもにとって、「当たり前にできること」は「すごいこと」なのです。

成長の具体的な指摘

例えば、ある子どもが初めての試合でミスを連発してしまったとします。
その後の練習で少しずつ改善が見られるようになったら、「最初の試合ではミスが多かったけど、今はパスの精度が上がっているよ!」と前後比較で褒めることで、子どもは自信を取り戻すことができます。
また、「最初はルールを覚えるのに苦労していたけど、今はしっかり守れているね!」といった具体的な成長ポイントを指摘してあげることも重要です。

具体性を持たせた褒め方

さらに、褒める際には具体性を持たせることが効果的です。「今日はよく頑張ったね」だけではなく、「今日はパスのタイミングが前回よりも良くなっているね!」と具体的に褒めることで、子どもは自分のどこが良くなっているのかを理解しやすくなります。
これにより、次回の練習や試合でも同じ点を意識し、成長を続けることができます。

タイミングを逃さない

また、成長の兆しが見えたら、その場で即座に褒めることも重要です。褒めるタイミングが遅れると、子どもはどの行動が良かったのかを忘れてしまうことがあります。
練習中や試合中でも、少しでも成長が見えたらその場で声をかけ、「今のプレーはすごく良かったよ!」と即時にフィードバックを与えるように心がけましょう。

自尊心の育成

最後に、褒めることが子どもの自尊心を育む大切な要素であることを忘れないでください。子どもたちは褒められることで、自分の努力が認められていると感じ、自信を持つことができます。そして、その自信がさらなる努力と成長を促すのです。

日々の観察の重要性

日々子どもたちを観察し、一人一人の小さな成長を把握することは、効果的なコーチングにおいて非常に重要です。
子どもたちの細かな進歩を見逃さず、その都度具体的に褒めることで、彼らの自信を育み、さらなる成長を促すことができます。

まとめ

スポーツコーチングにおいて、前後比較で子どもの成長を見つけ出し、具体的に褒めることは、子どもの能力を最大限に引き出すための鍵です。
過去と現在を比較しながら、少しずつでも成長している点を見逃さずに褒めることで、子どもたちは自分の成長を実感し、次のステップへ進む力を得ることができるのです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
あなたの活躍を応援しています。

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