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カズオ・イシグロの歌詞を和訳してみた

思い出してしまう今日この頃


梅雨明けも間近、夏がやってくる予感がする

でも、今年は遠出はできないだろうな

過去の旅行の写真や動画を見返すと

ノスタルジックな気持ちになってしまう

レンタカーで煌めく地中海沿いをドライブしたニース

星を眺め、波音に消え入るように眠りについたジープ島

朝日と夕日と人の優しさに心奪われた南インド

”また旅に行けたらいいのに” が溢れる歌詞たち

女性ジャズボーカリストのStacey Kent

カズオイシグロが作詞を手掛けている、こんな楽曲がある

I Wish I Could Go Travelling Again

”また、旅にいけたらいいのに”

そんな思いが詰まった、素敵な歌詞をいくつか抜粋してみることにする


1. At the Cafe

I want to sit in my shades, sipping my latte 
 日陰に座ってラテを飲みたいわ
Beneath the awning of a famous cafe
 有名なカフェのオーニングの下で
Jet-lagged and with our language gone astray
 時差ボケしてるし、言葉も通じないけど
I wish I could go travelling again
 また、旅にいけたらいいのに

2. At the Restaurant 

I want a waiter to give us a reprimand 
 ウェイターに怒られたいわ
in a language neither of us understand
 私たち誰もわからない言葉で
While we argue about the customs of the land
 この島の決まり事について私達が言い争ってる間にね
I wish I could go travelling again
 また、旅にいけたらいいのに

3. In the Rain

I want to dash for shelter with you through the tropical rain
 スコールの中、走ってあなたと雨宿りしたいの
I wish I could go travelling again
 また、旅にいけたらいいのに

4. In the Morning

I want to be awakened by a faulty fire alarm
 火災報知器の不具合で目を覚ましたいの
In an overpriced hotel devoid of charm
 魅力のない、高すぎるホテルだけど
Then fall asleep again back in your arms
 そしたら、あなたの腕の中でまた、眠りにつくの
I wish I could go travelling again 
 また、旅にいけたらいいのに


あとがき・素敵な歌詞を訳してみて

軽く和訳してみたが、本当に素敵な歌詞だ。

やりたいことをするんだという期待感

言葉が通じないことへの緊張感と高揚感

非日常に友人や家族、恋人といる安心感

トラブルさえも旅の楽しみへと昇華されていく

ボザノバとステイシー・ケントの澄んだ歌声が、一人部屋で写真やお土産を見て、思い出を振り返っている場面を想像させる

自宅を飛び出て、旅に出てしまいたい

そんな大学院生活である。






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