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『ミシュランガイド』の星付きは無理だけど『ビブグルマン』なら楽しめそうな件

金曜日はグルメ関連、あとワインやお酒に関するお話しをしてきました。

4日前に、この年内いっぱいで日替わりブログを一旦締めさせていただくことを宣言させていただきましたとおり、今夜がグルメブログの中締めです

昨日は木曜日でクルマ談義の中締めでしたので、世界のタイヤメーカーランキングなんぞをお話ししていましたが、その世界1位のトップシェアを誇る会社が、フランスの『ミシュラン』です。
一方、グルメ関連で『ミシュラン』といえば、思い出すのが『ミシュランガイド』。

『ミシュランガイド』と聞くと、赤い表紙の『レストランガイド』を想起されると思いますが、元々フランスでは赤い表紙の『赤ミシュラン(レストラン・ホテルガイド)』や緑色表紙の『グリーンミシュラン(旅行ガイド)』等もあるらしいです。とはいえ、世界的にも赤い表紙のレストランガイドが『ミシュラン』として認識されていますね。

元を質せば、パリ万博が行われた1900年にタイヤメーカーであるミシュラン社が、自動車運転者向けのガイドブックとして無償配布したのが最初だと言います。
市街地図に加えて、ガソリンスタンドやホテル、修理工場の一覧も掲載されていました。

何故、タイヤメーカーであるミシュラン社がこのような冊子を作製し配布したかというと、これにより自動車旅行が活発化し、タイヤの売れ行きが上がることを目論んでの販促サービスとみられます。
ちょうど、高度経済成長期の日本で、洋酒文化を根付かせる為にサントリー社が『洋酒天国』という小冊子を定期的に刊行し、トリスバー等で配布した活動と共通点を感じます。

ミシュランガイドは当初は無償配布でしたが、読まずに廃棄されるものも多い実態を見て『人間は金を払って買ったものしか大切にしない』と考え、1920年から有償販売となりました。
まさに真理を突いてますねぇ。

その後30年程を経て、フランス以外に『北イタリア版』や『スペイン版』、さらに約50年後には『ニューヨーク版』から『ラスベガス版』・『ロサンゼルス版』・『サンフランシスコ版』とアメリカを制覇。
2007年以降は『東京版』・『香港・マカオ版』・『京都・大阪版』と、欧米からアジア圏にも進出を果たしました。
マーケティング効果から見ると、ある国で『ミシュランガイド』が刊行されると、その国の『ミシュランタイヤ』の売上期待は3%増加し、星を獲得したレストランの売上は3割増えると言われています。

因みに日本版のうち、2010年以降ほぼ毎年更新され改訂版が発行される(すなわち掲載店の入替えがある)のが東京版と京都・大阪版。
地方都市版は1回発行されてもなかなか改定されないのが実態で(本国の発行ポリシーには反している)、北海道版・福岡・佐賀版・広島版が初版から約5年を経て第2版が出されたくらいとなっています。

さて、ご存知のとおり『ミシュランガイド』では掲載されるレストランを星の数で示していますが、その定義は次のようになっています。

1つ星;その分野で特に美味しい料理
2つ星;きわめて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理
3つ星;それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理

2つ星と3つ星の表現に、タイヤメーカーらしさを感じますね。

ところで『ミシュランで星いくつ…』と聞くと、庶民としてはあまり馴染みのない世界になってしまいますが(と言いつつ私の中高時代の友人には世界中のミシュラン星を食べ歩いている輩もいるわけですが…)、1997年以降、コストパフォーマンに優れた良質な店に対して『ビブグルマン』という格付けがなされています。
具体的には、パリ版で35ユーロ未満、アメリカ版で40ドル未満、日本版では概ね5,000円未満の料理店が対象となっているようで、日本でもラーメン店やトンカツ店が選出されています。
私も、名古屋駅近くのうどん店で、会計時にレジ横に『ビブグルマン』と表示されていて驚いた経験があります(ビブグルマン店と知らずに食べたのですが、知っていて食べたらもっと美味しかったのかも…)

『ビブグルマン』の『ビブ』、
これは、ミシュラン社のマスコットキャラクターである『ビバンダム』の愛称でした。
同社の広告でよく見る、例の白いブクブクキャラクターです。
某博覧会で、来場者を迎える為に入口に積まれていたタイヤの山を見た創業者兄弟が、『これに腕をつけたら人間に見えるんじゃないか』と言ったのが始まりとされています。

ボディが黒ではなく白いのは、当時のタイヤが1本1本丁寧に白い布で巻かれて展示・販売されていたから。

ただし、『ビバンダム』の人気が独り歩きして『ミシュランタイヤのイメージマスコット』であることが伝わりにくい為、現代では敢えて『ビバンダム』よりも『ミシュランマン』という呼称を打ち出しているとのことでした。日本ミシュランタイヤ広報部のご説明ですので、間違いありません(笑)

以上、タイヤメーカーであるミシュランと、グルメガイドの意外な関係性でした。

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