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初めての中国に戸惑い不安、、ちょっと感動【DAY27-31】|働きながら世界一周

さて、一時帰国を終え、次の国は中国。
中国は、近いし観光スポットも多いにも関わらずなぜかあんまり旅行先としては行こうとならないイメージがある。

そもそもニュースで見る中国のイメージと、海外によくいる中国人観光客のイメージと含め、正直あまり良い印象を持っていない人も多いのではないだろうか。それでも、人口や領土、経済的にも(格差はあれど)世界トップレベルだし、独自の文化や政治という意味では興味深い国なので、現地でそれを体感してみたいと思った。

いろんな都市があり、何しろ広いので、行き先を絞り込むのが大変だったけど、中国の原風景が見られるという桂林、秦の始皇帝のゆかりの地である西安、そして首都でもあり世界遺産の万里の長城がある北京の3都市に今回は行くことにした。

この5日間は、福州の長楽国際空港を経由して、桂林入りをして、滞在ホテルで仕事をしつつ、中国のお札にも印刷されている景色で有名な漓江の川下りに行った。

そもそも英語がほぼ通じないし、みんな声が大きくて、戸惑いが6割。
それでもなんとか中国を生き抜くためのアプリを使いこなし楽しめてはいると思う。そんなこんなで初めての中国滞在記。


0.中国滞在に向けて、事前準備

中国で困ることの1番は、ネットワーク規制と、Googleなどのグローバルサービスが一部使えないこと。そのため、VPNの導入と、中国向けアプリを予めダウンロードしていった。

VPNはスイカVPNというやつとカベネコVPN(いずれも国産VPN)の2種類を使える状態にしていった。その他、タクシーアプリの DiDi、支払いアプリのWeChatとAlipay、中国版Google Map「百度地图」をダウンロードしていった。

1.福州の空港で1泊

今回予約したのが、中国の厦門航空という航空会社のフライトだったのだが、なんでも世界の航空会社の満足度No1のような記事をどこかで見て、少し期待もありつつのフライト。結論、CAさんのスカイブルーの制服がめっちゃ可愛かったのと、対応も丁寧で、そして皆さん綺麗だった(もちろん機内食なども充実してました)。

機内食。フルーツと野菜食べれるの嬉しい

乗客の方はほとんど中国の方で、東南アジアに向かう便などに比べると、日本人は全然いなかった。中国語が飛び交う機内の中で、少し不安を感じながらの出発。

まずは福州の長楽国際空港まで行って、1泊し、次の日桂林行きの飛行機に乗る予定。福州の空港に行って、入国審査をする。コロナの影響で、未だ中国は入国にビザが必要で、予め取得をしていたビザを提示する。

すんなり行くと思っていたら、入国審査の人に細かく、どこに行くのか?1人なのか?などと聞かれた。女性1人で中国に入国するのが珍しかったのか、単純にみんなに聞いているのかわからない。

無事に入国審査もすんで、一安心。今回の乗り継ぎは夜を越すので、ホテルから3キロくらいのホテルを予約している。空港タクシーに乗ったら100元(2,000円)って言われて、え、高くない?となったけど、言葉も通じずそのまま乗ってしまった。その後から、タクシーはすべてDiDiのアプリを通して乗ることにしている。DiDiを通して乗ると、だいたい距離にもよるけど、15元(300円)〜で乗れる。

ホテルは1泊2,000円だったのだけど、入り口もわからず怪しいビルの中にあったので、これまた不安に襲われた。ただ、部屋に入ると普通ですこし安心。エレベーターの落書きが個人的には中国のマフィア映画に出てきそうな雑居ビル、という雰囲気だった。

なんて書いてあるのか気になるエレベーター

フロントのおばちゃんは良い人だったけど、中国語しか話せず、翻訳アプリで会話した。明日の朝は何時にチェックアウトしますか?と言われ、5時半と伝えたけど、次の日の朝5時半にフロントに行ったらおばちゃんはいなかった。なんで聞いたんだろう。フロントにカードキーをそっと置いてホテルを出た。

朝、送迎車が集まる福州長楽国際空港

2.大雨の降る桂林に到着

7時半発のフライトで、桂林には9時半ごろに到着。
あまり桂林に関する下調べもせず、なんとかなるだろう精神でとりあえず空港に着いたのは良いが、空港から桂林市内までは40km近く離れており、さらに私の予約したホテルは市内のはずれの集落にあった。

はて。空港からどうやって移動するのか。
どうやら桂林市内まで移動する空港バスがあるという情報を突き止め、空港のバスチケットカウンターでチケットを購入する。市内までは20元。ホテルに1番近いバス停まで行き、そこからはタクシーで移動することにした。

バスの様子

バスはほぼ満席にならないと出発しないスタイル。私が乗り込んで30分くらいしてバスは出発した。バスに乗っていると見えてくる、高くそびえ立つ桂林の山々。これが噂の桂林か、、!と感動しつつ、外は霧がたちこめ、大雨が降っていた。

バスの中では添乗員のような女性の方がいらっしゃり、社内アナウンスや漓江の川下りツアーの案内をしていた。この社内アナウンスが、私たち日本人の知っている社内アナウンスより10倍長い。そして声がでかい。ただでさえ中国語がわからない状態で、脳内にがんがん響いてくるおばちゃんの声。これが中国の洗礼か、、!

携帯の充電がぎりぎりではあったけど、降りる場所が不安で、ずっと地図アプリで位置を確認して、無事に目的地のバス停でおりることができた。

降りても周囲は大雨で、先ほどより更に雨足が強くなっているように感じた。DiDiでタクシーを呼ぶと、3分くらいで来てくれて、無事にホテルに向かうことができた。

私の泊まるホテルは、桃花江という川をわたった本当に小さな集落の中の民宿だったのだが、川の周辺ということもあるのか、大雨の影響で道路にも大きい水たまりができていて、泥水飛沫をあげながら、車はホテルに向かう。

運転手さんに嫌な顔されないかな、ちゃんと目的地につくかな、などいろんな不安と戦いながら、実際運転手さんは良い方で、目的地につくと、「多分ホテルはここだよ」と教えてくれた。
「Do you have an umbrella?」と聞かれて、英語話してくれた&気遣ってもらえた感動!を感じつつ「No,but it's OK!」と半ば勢いでタクシーを降りた。

3.不思議、不便、居心地は最高

タクシーを降りて、水たまりに足をつっこみながら、ホテルのエントランスまで10歩ほど。エントランスのドアをあけようとすると、ドアが開かない。
時間が11時すぎだったから、さすがにチェックインには早いけど、ホテルのドアが開かないなんてことある?
しばらく困惑して、傘もないまま、そこに突っ立っていた。電話してみようか。とりあえず予約サイトからメッセしてみようか。

そうすると、向かいの別の建物から、観光客っぽい2人組が出てきた。中を見ると、どうやら机と椅子があり、もしかしたら何かの施設なのかもしれない。外で立ち尽くしているのも嫌なので、その建物に入ってみることにした。
中に入ると、どうやらホテル兼1階がレストランになっている。誰もいない。よし、ここの1階でごはんを食べて、しばらく滞在させてもらおう。

雨の降るホテルの周辺

しばらくするとオーナーらしきお兄さんが来て中国語で何か話しかけられた。ここで食事をしても良いですか?と聞いたら「いいよ」と言ってくれて、飲み物も出してくれて、親切にしてもらえた。そこにいる間、何回か自分のホテルに電話をしてみたが、通じない。予め予約サイトで見ていたときは、綺麗で高級感があるホテルだったのに、、

不思議と疑問と不安と戦いながら、結局15時ごろにやっとドアが開いていることを確認し、ホテルに入ることができた。その頃には大雨もおさまっていた。
このホテルのフロントの女性も英語が話せず、翻訳アプリを通じての会話となった。翻訳アプリが世の中になかったら、こんな世界一周とか簡単にできないのかも。

そのフロントの方は、部屋をアップグレードしてくれるという。お金はいらないから良いレビューを書いてくれると嬉しいです、と。なるほどそういう戦略か。それでもアップグレードはありがたい。

部屋は最上階の4階で、窓からの景色も含めとっても素敵で、ベッドはふかふかだった。今回3泊したけど、部屋の居心地の良さは本当によかった。

泊まった部屋
ホテルの部屋で中国茶を飲む

それ以外は、いろいろと不思議なことが多かった。

まずそもそも、私以外の宿泊客がいなかった。
そして朝食つきのプランにしていたのだが、次の日の朝になっても朝食が準備される気配はなかった。というか人がフロントにいなかった。周辺に飲食店もほぼなかったのもあり、最初の朝は本当に困惑した。

また、私が3泊目の夜にフロント近くの共用スペースで、深夜近くまで仕事をしているときに話しかけられて、宿泊料金を請求された。謎のタイミング。どうやら家族経営らしく、男性2名とそのフロントの女性1名がその場にいた。ちょっと囲まれている感じがして怖かった。
その時に「朝食つきだったのにごめんね、その分料金差し引くから良いレビュー書いてね」みたいなことを言われた。

さらにその夜、外から遊んでいる小学生くらい男の子がホテルの1階に入ってきて、仕事をしている私に対し、満面の笑みで話しかけてきた。このパターンはお金をせびられたりするパターンか、、と思っていたら、机の上に置いてあった私のペットボトルの水を指さしている。なるほど、ちょうだいってことなのかと思って少年を見ると、気づいた時には勝手に飲んでいた(笑)一瞬のことでびっくりしていたら、また何か中国語を喋った後に、さらっとおっぱいをソフトタッチをされた。どゆこと?!と頭の中が整理できないまま、少年はその場を立ち去っていった。

一連を通してとても不思議な体験だった。。。

4.桂林での食生活

前述した通り、ホテルの周辺にはあまり飲食店が多くなく、食事はほぼ中国版Uberで調達していた。一応1軒、2軒くらいはあったのだが、団体客向けの店でお一人様が頼むには量が多そうな印象だった。

中国版Uberは、アプリが中国語なので雰囲気で操作したのだが、なんとなくでなんとかなった(笑)ホテルの住所がうまく反映されなくて、Google翻訳で中国語に翻訳したメッセージをコピペしてドライバーの方にメッセでお伝えしたりもした。

食べたものでいうと、中国版かにめし、水餃子、刀削麺、キクラゲと豚肉いためのせごはん、パンとコーヒーなどなど。このうち、刀削麺とキクラゲと豚肉いためのせごはんが1番美味しかったな。どっちも同じお店。

宅配の刀削麺

あと、屋台みたいなところで、甘いたれがかかった豆腐と金包銀という点心を食べた。金包銀は、椎茸や蓮根、おにくなどの餡を蓮根の澱粉で作ったもちもちの皮に包まれたもの。美味しかったけど、少しクセつよだったから、食べる人を選ぶかもしれない。

金包銀と豆腐

カフェは、お茶屋さんやタピオカ屋さんなどはあるけど、東南アジアに比べるとフレッシュなフルーツジュースみたいなのは少なく、中国料理は味が濃いので、よけいフルーツが恋しくなった。

桂林は大きな川が流れているのもあり、川魚っぽいものを使った料理が、どこのお店でも推しメニューとして掲げられていた。あと小さい貝のようなものとか。いずれも、あんまり食べたいと思えずチャレンジしなかったけど、美味しいのだろうか。。

中国は地方によって、料理の特色も大きく違いそう。次行く西安は刀削麺の本場なのかな?辛いものをたくさん食べたい!

最後、桂林の空港で食べた、桂林米麺というやつ。美味しかった!

5.中国の国民性とデジタル文化

今回の中国にきたときに、まず驚いたのが、至るところに社会主義国家である中国の信条のようなものが掲げられていること。全部で12個あって、最初が「富強」から始まり、「民主」「文明」「自由」「平等」「法治」「愛国」「友善」などの文字が並ぶ。「富強」って日本の歴史の教科書で、富国強兵を習った時の印象が強くて、やっぱり中国の人にとっては今も「富み強くあること」は大事な価値なのかと思った。

至る所で掲げられる信条

日本人が、普段日本人としての信条を意識することなんてあんまりなくて、そういう意味では中国の人は中国人としての誇りや理想を強く持っているのかな。もし仲良くなった中国人がいたら、聞いてみたい。

あとは人口が多いからなのか、やっぱり観光地では「我こそは」みたいな行動をする人が多いと思った。人が多い場所では、きちんと主張をしないと生き残っていけないのだな。私が中国に住んだら、主張できずに消えて無くなってしまうかも(笑)

でも、旅先で出会う中国の方と1対1で接していると、みなさん優しくて親切な方が多い。ただし中国語しか話さないので、言っていることは全くわからないのだけど(笑)

また、デジタルについては徹底して進んでいる。タクシーアプリのDiDiも本当に便利で、呼んで大体2,3分以内に配車してくれるし、何より安い。中国版Uber(宅配アプリ)も複数種あり、配達には少し時間がかかる印象があったけど、パッケージも含めて配達サービスに最適化されている感じもあった。決済は本当に、ほぼキャッシュレス。WeChatかAlipayがないと、中国じゃ生きていけない。だいたいどこのサービスにも、QRコードが書かれていて、それを読み込むと決済がされてサービスが利用できる。携帯の充電サービス、コインランドリーサービス、空港のマッサージチェアサービスなどなど。
ただ、たまにサービスによっては中国の電話番号が求められて、その場合観光客は使えない。観光客にも使えるようにしてほしい、、

こういうの高齢の人でも使いこなしているのかな。日本との違いは、サービスを提供する側が徹底的してキャッシュレスにしているから、使う側もそれに合わせるしかないみたいな感じなのかな。今までやったことない、とかではなく利便性を重要視する価値観は素敵だと思った。

6.漓江の川下りレポート

桂林にきて3日目、観光のメインでもある、漓江の川下りに参加した。
前日に日本語も可能なツアー会社に問い合わせて、費用は昼食のお弁当つきで310元。7000円近いくらい。3星船と4星船と等級があって、そんなに豪華じゃなくてよかったので、3星船にした。

ホテルからまずDiDiでタクシーを呼んで、港に移動。道が混んでいて1時間15分くらいかかった。そこから10時発の船に乗る。
船の改札では、チケットとパスポートを提示する。

川の上流の港から、陽朔というエリアまで、だいたい3時間ちょっとの道のり。船は6人座れるソファ席が1階席に10セットくらいあって、2階席にも席があったので、80人くらいは乗れる大きさ。3階にいくと、移りゆく景色を眺めながら船に乗ることができる。

船内の様子

私のような1人観光客はほとんどおらず、かつほぼ中国の方だったので、完全アウェーの中で川下りはスタートした。私の席は3人並びの席の真ん中という気まずい席で、中国人カップルに代わってと言われたので、端っこの席に移動し、パソコンをかたかたしていた。

川は広く穏やかで、悠々と流れている。色は茶色く濁っていて水の中は見えなかったが、深さも結構ありそうだった。
また、堤防もないので、川の両サイドには崖や森が広がっており、それがより自然の雄大さを感じさせた。

窓から漓江を眺められる

断崖絶壁のような山々が延々と並ぶ。よく見るとそれぞれに形が違っていたりして、個性がある。船の座席に座り、山々を下から見ると、滝が流れていたり、小さい洞窟があったりもした。船の3階に上がって全体を見渡すと、蛇行する川の周りに山々が連なり、まさに人の手が加えられていない原風景がそこには広がっていた。

漓江の景色
そりたつ崖(SASUKEもびっくり!)

永遠に見ていられるような気分ではあったけど、まず船内アナウンスのおばちゃんの声が耳にガンガン響いてくるのと、周りの中国人の方々の数と賑やかな声に少し疲れてしまって、途中からはほとんど人のいない船内の席で休んでいた。

3時間ちょっとすると、船は陽朔についた。ここが終点。船着場には多くの船と人でごった返していた。
船は片道切符のみなので、さて、これからどうやって帰ろう。地図アプリで調べると、いくつか経路が出てきて、1番効率の良さそうな帰り方で帰ることにした。まず電動ビークルみたいなので、陽朔のバスターミナルまで移動して、その後バスで桂林市内まで移動して、そこからはタクシー。
でも桂林市内行きのバスだと思っていたら、なぜか空港行きのチケットを買ってしまって、空港経由で帰ることになってしまったのだけど。

船の終点ターミナルで電動ビークルに乗る

移動しながら、カフェに入ってミーティングして、また移動して、みたいな感じで、ホテルについたのは19時過ぎだった。

空港から市内行きのバスに乗っている際、隣にいた中国人の方と少しお話した。私がAirpodsをなくしたと思ってかばんをゴソゴソしていると、大丈夫?と声をかけてくれた。お仕事でいまは上海に住んでいるんだって。でも奥さんと子供が桂林に住んでいるから、会いにきたと。桂林のおすすめスポットも教えてくれた。

間違いや遠回りから、何かが生まれることもある。そういうのが体感できるのがやっぱり旅だよね。

7.まとめ

初中国が、上海とか北京みたいな都会でなく、桂林に行くって、今思うとなかなかチャレンジャーなのかもしれない。桂林市中心部はまだお店がたくさんあったけど、私のいたところは、本当にのどかな村だった。

料理も少しクセが強いのが多そうだったし、コンビニみたいな便利な店もあんまりなかったし、本当に森と川があって、集落があって、そこに人が暮らしている感じだった。

わんちゃん

でも中国ならではの自然を感じられて、日本の田舎でゆっくりするみたいな気分で過ごすことができた。近くに健康道路と書かれた川沿いのランニングコースがあって、鬱蒼と生い茂る植物の匂いがたちこめる中、上裸のおじいちゃんや近所のおばちゃんが走ったり散歩したりしていた。

健康道路
ドアに色々貼ってあって「暴富」にびっくりした笑

さて、5日目の夜に西安行きの飛行機で、移動をする。
中国は都市によっても雰囲気が全然違いそうだから楽しみにしつつ、次回に続く。。





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