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読んでみたら、クズ男の不倫話だった

明治時代を代表する純愛小説、
夏目漱石さんの『それから』。

あなたは読んだことはありますか?

長そうだから・・・
昔の小説は小難しそう・・・
教科書に載ってそうで無理・・

と読む前の私は思っていました。

しかし、
読み進めると

意外と面白かったです。


純文学へのカタいイメージだけで
敬遠していたことを
もったいなく感じました。



現代風に言えば、クズ男の不倫話

物語の主人公である代助は、
父と兄のお金で、
一軒家に住み、
好きなように生きる30代の男です。

立派な大学を卒業するものの、
職にはつかず、
親の稼ぎで暮らしているのに、

必死に働く人々を
自分とは別世界の人と思い、
見下してすらいる様子。

友達にこんな人がいたら、
「あんた、何してんの?」
と言ってしまいそうですね。


そして、
久々に旧友にあったことから
物語の歯車は進み出します。


旧友の平岡は銀行に勤め、
代助との共通の友達であった
三千代と結婚しています。

(そして、平岡と三千代が
結婚する前は、
主人公代助が三千代を
好いていたのだとか・・)

数年ぶりに再開した
平岡と三千代の夫婦仲は
芳しくなかったようで、
代助は三千代のことを
不憫に感じたようです。

そして・・・
三千代を気に掛けるうちに
恋心もエスカレート。

足繁く夫不在の
平岡家に通った結果、
平岡の妻、三千代も「死ぬ覚悟」
で代助を愛してしまいます。


今よりも、
「夫婦」という形が
重要視されたであろう時代に、
プー太郎が人妻にちょっかいを出し、
駆け落ちする勢いに・・・

最終的にどうなるか
想像に難くありませんよね。

代助は、
大切な家族も、
友人も、
お金すら失ってしまいました。



ざっと以上の内容ですが

私の文章を読んだだけだと、

「なんというクズ男。。。」

としか感じられなかったと
思いますが、
さすが日本を代表する文学者
夏目漱石さんです。

生々しい文章や、
横文字はほとんど使わず、
直接的な表現を避けた
丁寧な文章で書かれているため、
半分読むまで、
クズ男の話だとは気づけませんでした。


純文学は小難しいと
敬遠してしまっていた私ですが、
もっと早くに
手に取ればよかったです。

文章や言い回しが
少し古く、
最初は読みにくいですが、

だんだん慣れてきて、
1/3も読み進めれば
抵抗がなくなります。

また、
よっぽど読みにくければ
半分から読み始めてみてください。

前半は丁寧に
物語の設定などが
描かれているため、
読み進めにくいと思います。


明治時代ならではの、
人間関係の様子、
社会の様子、
そして今とはことなる
東京の雰囲気などを楽しみながら、

クズ男の不倫の様子を
優しく見守るつもりで
読みすすめてくださいね(^^)




青空文庫で無料で読めますので、
本を買いに行くのも面倒なあなたは
青空文庫でどうぞ。


無料で読めるのが青空文庫の
良いところですが、
編集されていないため
少し読みにくいです。


読みやすさ重視の場合は、
500円くらいで文庫本を買うことを
オススメします(^^)





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