いちばん大切なことは、謙虚さと好奇心を持つこと
なによりも、謙虚さと好奇心を持つことを
子供たちに教えよう。
謙虚であるということは、
本能を抑えて事実を正しく見ることが
どれほど難しいかに気づくことだ。
自分の知識が限られていることを認めることだ。
堂々と「知りません」と言えることだ。
新しい事実を発見したら、
喜んで意見を帰られることだ。
(FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 より引用)
2021年4月時点で
既に100万部以上を売り上げるベストセラー。
やっと読めました!
謙虚さと好奇心の大切さ。
心に刺さりました。
私たちは、多くのものを
自分の偏った先入観と枠組みで
判断してしまいます。
しかし、この本では
それがいかに危険なことか、
が明らかにされています。
例えば、以下の問題を考えてみてください。
世界の1歳児で、なんらかの予防接種を
受けている子供はどのくらいいる?A 20%B 50%C 80%
(FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 より引用)
※答えは本記事の最後に記載。
答えはわかりましたか?
私は、考えた答えと全く違う答えでした。
メディアや、SNS、人の噂の多くは
物事の一部かつ、その一部を
偏った切り口から話がちです。
そのため、
事実ではなく、『イメージ』で
物事を見たり聞いたりしてしまっています。
『イメージ』ではなく、
『事実』を正しいものの見方で見る方法。
それが本書では書かれています。
◇ ◇ ◇
物事を正しい見方で見る10の方法
①大半がどこにあるのかを探す
②悪いニュースの方が広まりやすい
③データの推移は直線ばかりでないことを知る
④リスクを正しく計算する
⑤1つの数字を見るのでなく、比較する
⑥現状の分類があっているかを疑う
⑦変わらないものはないことを知る
⑧1つの知識が全てに応用できないことを知る
⑨問題が起きたとき、システムが悪い場合が多いことを知る
⑩焦らずに、小さな一歩を重ねる
①大半がどこにあるのかを探す
物事を分断して考えてしまう、
分断本能があります。
しかし、たいていのことは、
2つに分けることはできません。
例えば発展途上国と、先進国。
2つにわけがちですが、
GDPを見ると真っ二つには出来ないことがわかります。
多くの場合、『中間』に
大半があつまります。
②悪いニュースの方が広まりやすい
命の危険にさらさないため、
本能では物事を
ネガティブにとらえてしまいます。
そして、『悪いニュース』のほうが
インパクトが強く、
報道もされやすいため広まりやすいのです。
同時に、良いことやゆっくりとした変化は
ニュースにはなりにくいです。
なので、
悪いことばかり目に入るときは、
その状況を疑ってみてください。
そして、
小さな変化に意識を向けてみましょう。
③データの推移において、直線ばかりでないことを知る
データの推移において、
本能的に、直線的に推移すると思い込んでしまいます。
しかし、多くのデータは
直線の推移だけではありません。
S字のデータももちろんあります。
グラフに示されていない部分を、
直線で推移すると
推測しないようにしましょう。
④リスクを正しく計算する
リスク=危険度×頻度 です。
大昔から備わっている
命を守るための恐怖本能が、
リスクと不安をごちゃ混ぜにしてしまいます。
不安と危険をわけて、
正しく、リスクを計算しましょう。
怯えるのはそれからです。
⑤1つの数字を見るのでなく、比較する
1つの数字を見て、
過大視してしまう本能があります。
1つの数字だけでなく、
いくつかの数字と
『比較』と『割り算』をしましょう。
その数字が何を意味するのか、
その上で考えることが大切です。
⑥現状の分類があっているかを疑う
パターン化本能が働き、
自分の価値観で
決めつけてしまうことがあります。
そんなときは、
今ある分類を疑うことが大切です。
・同じ集団の中にある違い
・違う集団の共通点
・強烈なイメージのものは例外でないか
などなど…
異なる枠組みで考えてみましょう。
⑦変わらないものはないことを知る
○○は絶対に変わらない、
と思い込む宿命本能があります。
しかし、
変わらないようにみえているのは、
変化がゆっくりだからです。
ゆっくりの変化は
見つけにくくニュースにもなりにくいです。
しかし、変わらないものはありません。
⑧1つの知識が全てのものに応用できないことを知る
1つの視点だけで、
物事を捉えてしまう単純か本能があります。
しかし、
世界は思っている以上に複雑で、
1つの視点、切り口だけでは理解できません。
色々な考えを組み合わせましょう。
⑨問題が起きたとき、システムが悪い場合が多いことを知る
なにか問題が起きた時、
1つのものを犯人と決めつけたがる
犯人探し本能があります。
しかし、
物事は1つを解決すれば
万事OKとなるほど単純ではありません。
1つの犯人を探す前に、
システムに問題がないか?
疑問を持ちましょう。
組織が悪いのは、
リーダーだけのせいではなく、
組織のシステムそのものが悪い場合が多いです。
⑩焦らずに、小さな一歩を重ねる
緊急で重要なことであればあるほど、
きちんと事実を確認しましょう。
はるか昔のサバンナでは、
ライオンを見つけて
すぐに逃げなくてはいけませんでした。
そんなときに焦り本能は、
役立ちました。
しかし、現代では
焦りすぎてきちんと考えずに判断してしまうと
正確な決断をできないことがあります。
決断が遅い方が良いいうわけではありません。
焦りすぎて、視野が狭いまま
判断してしまうのを避けましょう。
◇ ◇ ◇
さいごに
サバンナで生きていた頃は、
うわさ話や物語は、
命を守るために大切な情報源でした。
それらの情報から最悪の状況をイメージすることも。
しかし、ここ数百年で急激に産業が発達しましたが、
本能は大きく変わっていません。
自分の命を守るべく、
ごく当たり前に発揮される本能ですが、
その本能が今の時代とピッタリフィットしていないのです。
ただ、その事実を知ることで
今までイメージで判断していた物事を
事実に基づくデータで判断できるようになります。
本書で紹介されている10の方法は、
いまからでも意識できることばかりです。
1つでも生活に取り入れるだけで、
イメージで判断して、漠然と不安になる
ということがなくなりますよ^^
謙虚さと好奇心を持って、
事実をもとに考え行動したいですね。
◇ ◇ ◇
参考
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランドによる共著
上杉周作、関美和 訳
◇ ◇ ◇
問題の答え
世界の1歳児で、なんらかの予防接種を
受けている子供はどのくらいいる?
→答えは80%
ちなみに日本人の正答率はわずか6%。
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