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さくらももこさんはアウトプットの天才

ももこの世界あっちこっちめぐり
を読み、さくらももこさんは
日常の些細なことや気持ちの変化を
面白く言語化する天才だと感じました。

旅に興味があるあなたは勿論、
文章を上達させたい人にも
ぜひ読んで欲しい一冊です。

旅がしたくなるのと同時に、
アウトプットの凄さを感じられますよ。





どんな本?


この本は、さくらさんが
短期間の間にスペイン、イタリア、バリ、
アメリカ西海岸、パリ、オランダ、ハワイ
の7カ国に行かれた旅が綴られた本です。

これらの7カ国といえば、
観光地としては有名で、
日本でも行ったことのある人が多くいて、
旅行話を聞く機会が多いですよね。

実際にさくらさんが行かれたのは、
その中でも有名で
誰でも知っていたり体験したり
したことのある土地ばかりです。

そして、さくらさんが体験されていることも
誰でも体験してるであろうことです。

なのに・・・

さくらさんフィルターを通すと、
めちゃめちゃ面白そうで、
魅力的な場所に感じます。

これがアウトプットの力かぁ〜
と、痛感すると同時に、
同じ出来事も伝える人によって
全く違うように感じられると思いました。


例えば、ハワイでのことが綴られた
こちらの文章。

呑気にすごす
部屋に着くと、私達は時差のため急速に眠くなってしまった。
まだ昼すぎだというのに眠るのは惜しいなァと思いつつ、私はマッサージを頼むことにした。明らかに何もしないでそのまま睡眠に入るつもりである。夫はせっかくだからちょっと海を見たりしたいとか何とか言っていた気もするが私は知らぬふりをした。どうせ彼もそのうち眠るに違いない。

(さくらももこ『ももこの世界あっちこっちめぐり (集英社文庫) 』より引用)

『惜しいなァ』の『ァ』の使い方や、
『どうせ〜ない』の使い方が絶妙で、
男前な雰囲気すら感じられますよね。

物事を少し俯瞰したような、
100歩くらい引いて客観的に見たような
そんな物言いが素敵です。

また、この本は観光地ごとの
短いエッセイ集なのですが、
それぞれのエッセイの最後のオチも
プッっと笑えて面白いです。

どの国のエッセイも面白いですが、
『清潔で便利だけど趣がない』
という意見に共感したので、
個人的にはハワイの話が1番好きです。




この本を読むなら、特設サイトも合わせて読んで、より楽しく読むべし

『ももこの世界あっちこっちめぐり』特設サイト

こちらのサイトには、
書籍内に出てくるすべての場所の
写真が載っています。


行ったことのない場所でも、
写真を見るだけで行った気になれ、
エッセイを読みながら
妄想しやすくなりますよ^^


さくらももこさんの楽しい文章と
写真でイメージをぶくぶく膨らませて、
旅気分を味わってくださいね。


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