よか家族5
燃える街と家
上え行く間、あちこち怪我人がいっぱいで
何処えいけばよかろうかて
思いましたばってん、
とにかく木の影の溝のある場所に
いったん落ち着きました。
ひとり座布団ば抱えておりましたけん、
それば敷いて皆を座らせてそのまま夜まで下りました。
その時長女が、(母ちゃん、母ちゃん、)
言う手あのカバンば出してくれました。
(あんたが持ってきとったとね。よかった)、、、
いいていうて喜びましたとよ。
本当に助かりましたとよ。
自分の学校の本はうっちょいて、〈置いて)きて、、、
良かったです。
その時はまだ下は燃えよらんやったですけど、
夕方ごろ上がってくる人に西坂んにき〈近く)はどうねって聞いたら
(もう燃えてしまいよる)っていうでしょうが、
ああ、何もかもなくなるとか、
と思うてもなんとも感じずに、
馬鹿になったごとなりましたとよ。
スキしてくれたらおばあちゃんから私の孫まで5世代が喜びます。
スキしてくれたらもちろんスキ返し行きます。
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