間違った自分の音楽の客観視【音楽家コーチング】
自分の解釈
音楽家は自分の音楽を客観視して、評価して成長させます。ただやってはいけない客観視の方法があり、多くの音楽家がやってしまいます。
結論
間違った客観視の方法とは「都合の良いソフトナーを使うこと」
ソフトナーとは
ソフトナーとは物事を柔らかく言い換えることです。例えば、太ってる人に自分の体型について語って貰うと「ちょっと太ってる」「最近体重が増え気味」「骨太」「筋肉質」「体育会系」などの言葉を使ってします。「ちょっと太ってる」んじゃなくて、「太ってる」んです。「ちょっと」というのがソフトナーであり、ソフトナーを使って自分自身への衝撃を柔らかくしてるのです。「最近体重が増え気味」じゃないんです。「体重が増えてる」んです。「最近」とか「気味」とかのソフトナーでショックを柔らかくしてるのです。「骨太」でも「筋肉質」でも「体育会系」でもなく、ただの「デブ」といったら自分を傷つけることになります。その「デブ」という言葉による心理的ダメージを別単語のソフトナーによって和らげる行為はごく自然なことです。しかし、これを音楽でやってはいけません。
例
「リズムが崩れる場所がある」じゃなくて「リズムが悪い」んです。
「曲の中で弾けない箇所がある」んじゃなくて、その「曲は弾けてない」んです。
「この時間帯は下手だな」じゃなくて、「あなたが下手」なんです。
「今日は指が動かしにくい」んじゃなくて、「指が動かせてない」んです。
「コードが覚えにくい」んじゃなくて、「記憶力がない」んです。
逆はハーダー
ソフトナーの反対の言葉でハーダーというのがあります。これは事実よりも物事を強い言葉に言い換えることです。これを他人への攻撃に使うことで、自分の現状を守ろうとしてしまいます。これを音楽でやってはいけません。
例
テクニックが凄い人に対して「テクニックバカ」と呼んで攻撃するのは「自分がテクニックを磨く必要がない」と、技術のない自分に安心したいだけです。
理論的知識を持ってる人に対して「理論でがんじがらめの人」と攻撃するのは「自分には音楽理論学習の必要がない」と、無知な自分に安心したいだけなんです。
ルックスが良い音楽家に対して「あいつはルックスだけで勝ち上がっただけ」と攻撃するのは、醜い自分がそのままで良いと安心したいのです。
まとめ
自分の弱いところを認めて改良し、他人の良いところも認めて自分に吸収すれば、すぐに音楽家として成長します。
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津本幸司