お金に困らない音楽家がドストエフスキー好きな理由
トルストイじゃない
トルストイは裕福になって寄付をたくさんして亡くなりました。こんな人生の方がいいと思いますよね。でもトルストイ好きはお金に困ります。理想が曖昧だからです。リアリスティックじゃないんです。ドストエフスキーは多分世界で一番生々しいお金の使い方しています。だから、シビアにダイレクトにヴィヴィッドにお金を感じることができるのです。
二重
ドストエフスキー好きはことあるごとに二枚舌を使い分けます。私自身、シューマンの新音楽時報のフロレスタンとオイゼビウス的に使い分けています。(ブログはフロレスタン、こっちのnoteはオイゼビウス♫)
で、先述のドストエフスキーのお金の使い方・・というのも二重の意味があります。
一つは現実でギャンブルばかりやってお金に困ってたし、ホテルでは食事はもちろんロウソクまでもらえなかったし、困り果てて「い〜の書いたから出版してよぉ〜!」的に売り込んだし(『罪と罰』)、安値でモーツァルト的に仕事を請け負ったし(『カラマーゾフの兄弟』)・・・て感じです。
もう一つは、作品の中でのお金の使い方です。『罪と罰』では数千円のやり取りがありますし、『カラマーゾフの兄弟』の殺人のきっかけは300万円ほどです。ただ遺産は数千万円あるし、土地も家もある・・・意味不明な金融リテラシーがドストエフスキーなんです。とうか本人そのまんまです。
豪遊もおかしい
意味不明な金融リテラシーではいけないと反面教師にできますし、作品内に登場する豪遊も普段豪遊したことのない人の勘違い豪遊なので「いけないいけない、こんな勘違いをしては」と慎重になれるのです。
例えば、貧乏な人にとってのお金持ちのイメージって、フェラーリに乗って高級レストランで高級シャンパン飲んでる感じですよね。本当のお金持ちは軽自動車でスーパーに有機味噌を買いに行きます。
この視点でもう一度読んで
上記の視点でもう一度『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』を読んでください。その後に『アンナ・カレーニナ』読むと
「あっぶねぇ・・」とホッとしますよ。
ちなみに違いますからねw
あの・・・ついでに私の本も何卒宜しくお願い致します。
最後までお読み頂きありがとうございました
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