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読書記録「太陽のパスタ、豆のスープ」宮下奈都


 本当に、いつぶりのnoteの更新だろうか。記事を書こうとしたら沢山の下書きが残っていた。(どれも途中で力尽きていた)その本たちに関しては、またいつか投稿するとする。2023年は沢山文章を書きたい。

 2023年になってまだ15日しか経っていないが、なかなかにたくさんの小説を読んだ気がする。間違いなく面白いであろう(有名な)小説を縋るように読み、やはり面白かったので安心する。

 貴志祐介さんの「新世界より」、上橋菜穂子さんの「獣の奏者」など、いわゆるベストセラーを読んだ。その合間合間に、好きな作家のサクッと読めそうな本を挟んだりした。

 この1週間、メンタルがお終いになっていて、昨日なんていろんな予定を全て無にして引きこもって本を読んでいた。そんな時に、思いがけず私を救ってくれた本を紹介する。


太陽のパスタ、豆のスープ
宮下奈都


【あらすじ】
 結婚式直前に突然婚約を解消された明日羽。失意の彼女に、叔母のロッカさんはやりたいことリストの作成を提案する。リストを作成し、実行する中で、自分の心を見つめ直し、少しずつ明日羽は成長していく。

 わたしは宮下奈都さんが大好きだ。まず美味しい食べ物が出てくる。また、ほのぼのしたストーリーと思いきや、実は登場人物それぞれに悲しいことや辛いことがあったりして、それを彼らの中でどう消化していくのかを書くのがとても上手だと思う。

 主人公 明日羽(あすわ)の劣等感や仕事への思い、職場の同僚との付き合い方、そして日々の生活に対して感じていること全てが共感の嵐だった。
 頑張っている人を見ると頑張れていない自分が苦しくなったり、綺麗になるって結局どういうこと?って思ったり、、、
 そして彼女なりの答えを出した時、ああ私もこうでいいんだと思えて、楽になった。(是非是非本文を読んで感じて欲しい)

 また、作中で重要な食べ物として「豆」が出てくるのだが、ああ、わたしにとっての「豆(いわゆる熱中できるもの、ピンとくるもの)」を見つけたいなと思った。

 ちなみに、この本に限らず宮下さんの作品を読んだらとにかく料理がしたくなる。私は早速、選べるギフトで注文していた土鍋でご飯を炊いた。美味しすぎてたまげた。この文章を書きながらお腹が空いた。夜中だが、作り置きをつまんでしまった。

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