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『MOURNING into DANCING』 #3

"Thou hast turned for me my mourning into dancing" Psalm 30:11 

 「あなたは私のために、嘆きを踊りに変えてくださいました。」詩篇30:11

不慮の事故により、両足切断も免れないというほどの重症を負う。先の見えない日々、血の滲むようなリハビリ生活、しかしその中で受け取った多くの励ましと愛が障害を乗り越える力となっていく。福原タカヨシの手記。毎週金曜日更新。


第3話 『愛は変わらない』


手術開始から三時間、オペ室から出てきた主治医は、待っていた家族にこう告げた。

「両足を切断するかもしれません。」

状況は極めて悪かった。右足の損傷に加え、左足は、動脈が事故の衝撃で潰れていたことが判明。急遽、心臓血管外科のドクターを呼び、動脈のバイパス手術(右足の静脈を取り、左足の動脈に移植)を施した。しかし、その時点で既に事故の発生から5時間以上が経過していた。壊死が始まっていてもおかしくはない。仮にそうなっていたならば、選択の余地は無い。そういう状況だった。
8時間の長い手術が終わり、僕はICUの別室へ移された。そのときはじめて、家族は、両足とも残されたことを知ったのだった。この8時間の間に、一体どれだけの祈りがあったことだろうか。日本中で、いや国境を超えて、僕のために涙を流して祈ってくれた友がいた。僕のことを知らない方達までもが、このニュースを知り、祈ってくれていた。切断するかもしれないと宣告された両足が、どちらも残されていたことは、奇跡でしかなかった。ドクターの懸命な処置、そしてその判断の背後に、多くの祈りが積まれていたことを知り、感謝で心が震えた。

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