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月夜、帰り道

空を見ていたら、鼻の奥がキュンとなった。
月の光が綺麗でさ。
急に現実から足が離れた気がしたよ。

寒さで冷え始めた鼻。
早歩きしてあがった息。

唐突に1人だった。
1人でよかった。
1人で嬉しかった。

自分を大切にできた、自分への敬意。
美しいものを切り取って感じ取れる心。
私はあまりにも私だった。

誰かの声が聞きたいような。
好きな歌を聴きたいような。
だれそれの書いた詩が胸に。
私の好きなあなたの笑顔が。

ふつふつと心で沸騰する夜。
耳に入るは車の音。
それ以外は静寂している。

心は自由。
夜を彷徨い、朝眠る。
日常に殺され、就寝で生き延びる。

きっと許されたいんだ。
こんな孤独に。

ハロー 都会。
グッバイ 月。
おやすみ世界

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