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理学療法士が行っているマイクロジム「ロコモ予防教室」をスタートして1ヶ月の様子

42条施設の開設に向けて、新病院の工事も着々と進んでおります。
予定では来年3月に竣工、6月にオープンという流れで進んでいます。

開設準備の一環として、当法人が運営しているサービス付き高齢者向け住宅マンションの一室でマイクロジムを今年1月からスタートしました。
マイクロジムでは「ロコモ予防教室」という形で、週2回運動教室を開催しています。
最初は4名でスタートし、現在は6名の方に教室にご参加いただいています。

 部屋の広さ上、6名が限界ですが、その中で有酸素運動(リカンベントバイク・アップライトバイク)、ストレッチポールでのリラクセーション・ストレッチ・スタビリティーex、マット上での各種エクササイズ、チェアエクササイズ、自重エクササイズなど、さまざまな運動メニューをこなしてもらっています。

スタートして早くも6ヶ月経ちましたが、ここで簡単にですが1ヶ月までの様子をまとめてみます。
興味を持っていただけたらぜひご覧ください。

エクササイズを提供するにあたって


 参加者の運動歴として、1人はノルディックウォーキングや自宅でのストレッチを行っている方、1人は毎朝の散歩を行っている方です。
あとの2名は特に普段から運動しているわけではありませんでした。

この2名を含めて、4名ともフィットネスクラブを利用したことのない方々なので、エクササイズなどの運動には不慣れな様子でした。
また、問診票による調査から、腱板断裂を有している、末期の膝OAを患っている、慢性的に腰が痛い、転倒による膝蓋骨骨折の治療(通院)が最近終了したが重だるいなどの症状が残存している、肩こりに困っている、など、参加者によって身体の悩みや運動教室に期待することが様々でした。

なので、開始当初は個別対応が得意分野である理学療法士らしく、個別のメニューを作成して、1つの部屋でも参加者に応じてバラバラな運動を行ってもらって、それを自分が個別にチェックするというスタイルで行こうと考えていました。

ただそれだと、
同じ時間に同じ場所で運動を行ってもらう意味がないのでは?
と感じるようになりました。
せっかく同じ部屋にみんな集まって運動するのだから、1つのチームとして教室に参加してもらって、なるべく同じメニューを行ってもらうことで、それぞれの悩みを解決してもらうようにしました。

しかし、それぞれの悩みや課題を持っていらっしゃる方に対して、ある方にとっては100点満点、ある方には50点という内容のものを提供するわけにはいかないため、参加者全員にとって80点くらいのものを提供するイメージのものを提供した方がいいなと感じました。

なので、大まかな戦略として、

・膝や腰に痛みを抱えている
  →股関節の機能改善を重視する
・腱板断裂、肩こり・腰に痛みを抱えている
  →胸郭や肩甲帯の機能改善を重視する

というように、股関節、胸郭・肩甲帯をメインに機能改善を図るように方向性を設定して(もちろん膝などの局所的なアプローチも含めて)、それに応じたエクササイズを中心に実施しました。
まずはさまざまなエクササイズに慣れてもらおうというイメージで介入しました。

最初の1ヶ月での目標
○参加者側の目標
 ・正しいエクササイズの方法を理解する
 ・教室参加によって痛みが生じたなどの悪影響を
       予防する
 ・参加者同士の仲間意識を持ってもらう
     (仲良くなってもらう)
○自分の目標
 ・参加者の顔と名前を覚える
 ・教室内の適切な運動量を把握する
 ・参加者それぞれがどのくらいの運動レベル
       なのか把握する

大まかなエクササイズの内容
 ・単関節での運動を中心としたもの

運動開始後1ヶ月経過して

 
 たかが1ヶ月でしたが、正しいエクササイズの方法をかなり理解していただくことができました
なので、この先さまざまなエクササイズを紹介しても正しい方法を理解してもらえそうだと感じました。

また、例えば現在肩の痛みのない方にとっても胸郭・肩甲帯のエクササイズが肩痛や肩こりの予防、姿勢の改善という形でプラスの効果を生んでいると捉えていただくことができました。
その結果、どのエクササイズも快く受け入れてくださり、意欲的に取り組んでいただくことができました。
こちらに関しては、今回の活動ではわずかながら参加費を徴収しています。
お金を支払いことによって、1つ1つ野エクササイズを大切にしようと思ってくれているのかもしれません。



そして運動を開始して1ヶ月という短期間にも関わらず、
「散歩の時に歩幅が広がっているような気がする」
「肩や膝の痛みが楽になっている」

という自覚的な変化が現れているようでした。

自分自身も運動負荷量の落とし所を把握でき、そこからあえて難易度の高めのエクササイズをチョイスして運動メニューにメリハリをつけてみたり、少しずつ難易度や負荷量を上げていくように段階的にエクササイズを組み立てることができるようになりました

まとめ


 ロコモ予防教室を開催して非常に良いスタートが切ることができ、その結果、短期間においても一定の効果を得ることができました。
これなら教室開始3ヶ月後のメディカルチェックの結果が期待できそうだと感じながら教室を継続していきました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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