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人生の大事なことは、だいたいプロレスが教えてくれる

私は、中学生ぐらいからのプロレスファン。
最初は何となくすごいという印象で、ファンだなーと自覚したのは中邑真輔選手の存在だ。
中邑真輔選手はアメリカのWWEに移籍したので、その後は内藤哲也選手を応援している。
時としてプロレスとの距離感は、近くなったり、遠くなったりだが、ずっと好きなもの。
なんとなく週刊プロレスリングを立ち読みしてみたり、インターネットで試合結果確認したり、テレ朝の新日本プロレスを録画したり、ずっと追っかけている。
最近ふと気づいたことがある。

「人生の大事なことは、だいたいプロレスから学んだのではないか?」

プロレスの特徴

私が考えているプロレスの特徴は、以下の5点だ。

1.受けの美学
2.相手の力を出し切って、その一歩上を行って勝つ
3.一貫したコンセプト表現(お決まりの必殺技)
4.5秒まで反則していい
5.レフリー見てなきゃ反則していい

どれも大事なので、1つ1つ解説していきたい。

「受けの美学」は社会人としての懐の深さ

プロレスラーは、相手の技を避けない。
ボクシング、総合格闘技はパンチを避けるのに、プロレスは避けないのはおかしいなんて言われる。
これは、獣神サンダー・ライガー選手のYouTubeで話していたのだが、技を避けるよりも自ら受けにいって、自分のタイミングで受け身を取れた方が、ダメージが少ないらしい。
ボクシングや総合格闘技は、一発で倒す技ので、パンチを受けてはいけない。
プロレスの場合は、押さえ込みの3カウント、ダウンの10カウント、場外の20カウントで負けなので、倒れただけでは負けない。
ここから学べることは、戦略的に受けるということだ。
上司に説教をくらうこと、お客さんに怒られることもある。
格闘技的には、そうならないよう避けるべきだが、仕事では不可抗力で避けられない説教の場面は度々ある。
避けられないから負けという格闘技的視点ではなく、戦略的に受けるというプロレス的解釈であれば、意外と乗り切れたりする。
いかに上手く説教を受けるか、これこそ受けの美学だ。
戦略的に受けることで、自分自身はかなりダメージを少なくできる。

相手の力を出し切って、その一歩上を行って勝つ

受けの美学から通じることだが、プロレスは相手の技を出し切って、それを全部受けた一歩向こう側で必殺技を出して勝つ。
これがたまらない。
限界を突破して、その先に行けた選手が勝つというのは、本当に美しい。
これを実生活、実社会に置き換えると、自分の主張ばかりしていてはいけないということだ。
相手の声、主張を聞いた上で、その向こう側にいってこそ、本当に価値のある意見や主張なのだと思う。
建築の設計やクリエティブな仕事をしていると、自己の提案が大切。
それを言えずして、ステップが進んでいくとモヤモヤしてしまう。
逆に、相手に言いたいことを言わせて、その上で圧倒的な提案をすることで納得させれば、提案の強度はかなり高くなる。
何か自覚的に考えている人は、言いたがりだったりするので一旦言わせる。
その上で、より良い提案で圧倒して勝つ。
これが両者納得いく上での決着(結論)だろう。

一貫したコンセプト表現(お決まりの必殺技)

・中邑真輔のボマイエ(キンシャサ・ニー・ストライク)
・棚橋弘至のハイフライフロー
・内藤哲也のデスティーノ
・オカダカズチカのレインメーカー
・SANADAのスカルエンド
あげればキリがないが、各レスラーによってこれで試合を決めるという必殺技がある。
なぜ、必殺技にこだわるのか?と疑問に思うこともあるが、やっぱり必殺技で勝たないとスッキリしない。
必殺技で決めてくれること(いつもの展開)をどこかで期待していて、それを見たくて試合観戦している部分もある。
これはただ勝ってほしいではなく、内容でも勝ってほしいという思いが観戦者にあるからだ。
私たちの日々の仕事に落とし込むと、ただ良い仕事は誰にでもできる。
内容によっては、AIがこなしてくれるかもしれない。
そんな時代だからこそ、あなただからこその内容で、いい仕事をしてほしいと周囲が期待してくれてるはずだ。
あなただから、私だからのコンセプトで、いい仕事をするのが求められている時代なので、自分なりの必殺技を持つといいだろう。

5秒までなら反則していい、レフリー見てなきゃ反則していい

私たちは、幼少期からずる(反則)してはいけないと教育されてきた。
ずる(反則)したら、とにかく怒られた。
しかし、実際に社会に出たらどうだろうか。
ずる(反則)だらけじゃないか?
ずる(反則)してでも成果をあげた人は、それがばれない限り評価される。
「正直者はバカを見る」という言葉があるよう、そんなことが本当に多い。
プロレスは、ルールの中で反則が許されている。
5秒までは反則していい。
1人しかいないレフリーが見ていないところでの反則は、反則にならない。
反則していいというルールがあるというのは理解に苦しむが、これは実社会の中でよくある。
反則はしない方がいいが、絶対にダメではないという心の余裕があるのは大切だと思う。
ずる(反則)しないことにとらわれて苦しくなるぐらいなら、ちょっとだけならずる(反則)してもいい。
もちろん本質的ではないので、短期的な成果であり、長期的な成果を上げ続けるのは難しいので、ずる(反則)はしない方がいい。
大切なのは、ルールの中で許されていることを自覚し、心の余裕を持つことで、負けたり病んで潰れたりしないことだ。
ずる(反則)の中で、刑事責任を問われる犯罪は言語道断だが、犯罪にならない程度の些細なずる(反則)は使っても良しぐらいの気持ちでいればいい。

人生の大事なことは、だいたいプロレスが教えてくれる

このように、プロレスからの学びは多い。
社会は、想像よりも不条理だ。
その不条理という相手に勝つためのヒントを、私はプロレスから学んだ。
まずわかりやすい所で、新日本プロレスを見るのがいい。
一時期は赤字続きで危なかったが、今はよくブランディングされていて、男女問わず楽しめるコンテンツになっている。
応援する選手を見定めて、とりあえず1年間追ってみてください。
きっと新しい価値観を見出せるはず。

建築と写真で素敵な生活のサポートをしたい