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上司に絶望した日 「か、帰るんかーい」

僕の会社のS上司(支店長)はなかなか最悪だ。
毎回のことなので、僕らは慣れてしまって、麻痺している。
が、どう考えても絶望する出来事があった。

僕たちは営業なので当然毎月の目標数字を持っている。
昨年は見事に達成したのだが、今年は苦戦しまくっている。
今月も数字が悪い。そして、これは全国の営業所がそうだった。
そのため、S上司に専務から指令が入った。

専務「とにかく、4月に売り上げれるものは無理しても売り上げろ」

これは売り上げが悪ければ言うのは当然だよな。
確かに売り上げ悪いし、なんか月末だから次の月への気持ちになっていたのを引き締めることも必要だったと思う。

事実僕も、もう無理みたいな気持ちがなかったわけではない。

それからS上司から僕たちに指示が出た。

S上司「とにかく、4月に売り上げれるものは無理しても売り上げろ」

そこから僕たちはなんとか売り上げを上げるように尽力した。

その間S上司は、いつも通りYahooをサーフィンしていて、一緒に考えてくれることはない。

そこで事件が起きた。

定時を過ぎた頃だった。
皆が顧客へ売り上げのお願いの電話をしているときそれは起こった。

S上司「じゃあ、帰りまーす」

むむむ?!

え、帰るの?

帰るのを止めることはできないけど、一応西日本のブロック長だし、皆にハッパかけるなり、状況を聞くなり、皆と一緒に考えてもいいじゃん!

なぜ帰れるんだろう。僕だったら帰れない。
100歩譲って、帰るのであれば、ねぎらいなどを入れて帰れば別に何もない。

しかしS上司は帰ってしまう。
「じゃあ、帰りまーす」と言うパンチラインを残して。。。

このことを考察してみた。
S上司がなぜ帰ったのか。
S上司は皆に伝達した時点で、言った時点で本人的に仕事は完了していたのだ。

だから、「言わなきゃいけないことは言った。だからあとは知らない」

そんなことだろう。

こうなったら、S上司の仕事ってなんだろう?

メッセンジャーおじさん?
中継のアンテナ?
伝書鳩?

皆そう思っただろう。流石に、ショックを受けたよ。
「か、帰るんかーい!」

心の中で皆ツッコミを入れていたと思う。


彼と僕たちの目的がそもそも違う。
彼は専務や社長から言われたことを忠実に実行するだけ。
言われたことをやるだけ。

それが自分の仕事と思って疑いを持たない。

じゃあ、誰でもいいじゃん。ていうか直接伝達すれば済むじゃん。

とにかくとにかく、S上司は思いがなく、ひたすら自分がどうみられているかだけ
考えているのだろう。
皆わかっているのだけど、今回ばかりは呆れただろう。


「か、帰るんかーい!」www



翌日、僕と小太郎は彼のパンチラインを引用させてもらった。




「じゃ、帰りまーす」



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