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エッセイ

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実体験や、日々の気づき。思ったことなど。
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2023年4月の記事一覧

「保温効果がない」、という機能がある。

「保温効果がない」、という機能がある。

西荻窪に住んでいた頃、よく井の頭公園まで散歩をした。
公園通いをしていると、キントーのタンブラーを持参している人たちが結構多いことに気づいた。

タンブラーを使いこなす人たちは、おれからするとやたらカッコよく見えた。

このキントーのタンブラーは、シンプルながら蓋がちょっと個性のある形をしていてかわいい。
表面はマットでありながら少し艶がある質感で、圧倒的に佇まいが良い。

本人たちからすると、単

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しあわせバタ〜味。

しあわせバタ〜味。

「冷静になってよく考えるとヘンな物」、と言われて頭に思い浮かぶものはなんだろう。
おれの場合、それは『しあわせバタ〜』である。

知っている人の方が多いだろうが、一応説明すると『しあわせバタ〜』は、カルビーが販売しているポテトチップスのことだ。
2012年に期間限定で販売され、人気が出ていつの間にか定番ラインナップに入ったらしい。

最初は特に気にしていなかったのだが、おれはある時ふとこのネーミン

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「カレイの唐揚げ」と家族観。

「カレイの唐揚げ」と家族観。

「カレイの唐揚げ」にちょっとした思い出がある。

この"カレイ"は魚のカレイのことだ。
ちなみにエイと見た目が良く似ているが、別の種類らしい。

小さかった頃、札幌の「平岡」にある祖父母の家によく泊まりに行った。
おれの実家も同じく札幌だったので、平岡までは車でたいだい30分程だった。

平岡の家は、かなり古いボロボロの平家で基本的にはおじいちゃんとおばあちゃんの2人暮らしだった。
外の小屋では、

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家族の前での一人称問題。

家族の前での一人称問題。

世の中には”厄介な問題”がたくさん存在している。
そして、その中の一つが「家族の前での一人称問題」である。

いきなり質問からはじまって恐縮なのだが、あなたは家族の前で自分のことを何と呼んでいるだろうか?
現在おれは、「おれ」である。

「いや普通じゃん。」と言われそうだが、もうちょっと話を聞いてほしい。

これからおれは、今まで誰にも話していなかった「あること」について初めて懺悔しようと思う。

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友達がシンドい時、甘いものをあげるという正解。

友達がシンドい時、甘いものをあげるという正解。

友達に「シンドいこと」が起きた時、なんと声を掛ければ良いかって難しい。

人間生きていれば、好きな人にフラレれたり、誰かに裏切られたり、職を失ったり、重い病気に罹ったり、家族が死んだりと、シンドいことは定期的に起きるものだ。

自分自身にシンドいことが起きた時は、「ぐえ〜」とか言って自分で苦しんでいれば良いだけなので特に問題はない。
だが、誰か周りの大切な人たちにそれが起きた時、うまく立ち回ること

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創作をするのは、人を救う為か。

創作をするのは、人を救う為か。

自分の価値観を一発で壊される瞬間ってたまにある。

“それ”が起きたのは、Kという同い年でデザイナーの女性の友達と飲みに行ったときだった。
このKとは、大体年に1回か2回くらいの頻度で会う。

大体、どこかでランチを食べて喋るか、居酒屋で飲んで喋るか、喫茶店でコーヒーを片手に喋るかだ。

お互い本好きなので、「最近読んだアレが面白かった」とか、好きな作家の話などをする。
よく本をあげたり、貸したり

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