《私の主張》この国の全政治家は、今こそ己の役割と使命を知れ


今の日本の政治状況が国民にとって絶望的なまでに信頼も出来なければ期待も出来なくなっている理由の1つを一人でも多くの国民の皆さんに理解していただきたいと思い、私は、再度、上記のテーマで、補充的に記してみます。

以下では、主として国会議員について記してゆきますが、地方議員についても、果たすべき役割と使命は、本質的に国会議員と同じなのです。

表記タイトルの下での第1回目として、この文章を読まれる皆さんに、この日本の現状を良くしようと考える上では決定的に重大な問題提起をします。

今この国では、いや世界でも、新型コロナウイルス感染問題(以下では、単に「コロナ問題」と記す)が人々を恐怖に陥れています。
そうした中で、この国では、国民の多くが切に政府に向って望んでいるのに、希望する人全員へのPCR検査が依然として為されていません一その理由も、一見、まことしやかに語られてはいます一。そのため、果してこの国では、一体全体、実際にはどれだけの人がこのウイルスに感染しているのか、その全貌が未だ掴めていないといった有様です。

それでいて、専門家も政府も感染爆発を怖れているのです。その矛盾した自分たちの姿に気付いていないのです。まるで真実を知る勇気を持てず、全貌を知ることを怖れている、といった風です。それでは、専門家も、また政府も、コロナ問題と戦う上での戦略など立てられるはずはないし、立てようがない。

科学の分野での研究方法でもそうです。研究に入る前に、あるいは分析に入る前に、対象とする領城の全体像を先ず知ることがどうしても必要となるのです。そうでなくては、その後、何をどう追究して行ったらいいか、その方法が見出せないし、見出せなければ非効率にもなるからです。
しかしそうした姿勢は、何も科学の分野に限りません。どんな分野でも共通しているのです。

戦争においてもそうです。やみくもに敵に戦いを挑んでは、勝てる戦争も、負けてしまうかも知れない。そこで、戦争をする前に先ず重要なことは、己自身を知ること、となるのです。己の力量を知ることです。果して戦うだけの力と能力を自分は持っているのか、と。

ついで敵を知ることです。敵はどれだけの力と能力を持っているのかと。それも憶測に拠るものではなく、事実に基づき、しかも出来るだけ広範な情報を手に入れることです。そうでなくては、そこでも戦略の立てようがないからです。

実はこのことを言っているのは、史上最高の兵法書といわれる古代中国の孫子ですが、しかしそれはちょっと理性的に考えれば、誰だって判ることです。
こうしたことがごくごく常識なのに、この国では、とくに、政府がすることでは、何をするにも、これが出来ていないし、出来ないのです

今回のコロナ問題でも、既述したように、国民の多くがどんなにPCR検査の広範な実施の必要性を望んでも、それが叶えられずに、国民から見れば、「安倍マスク」の件がそれを象徴するように、優先順位など全く考えられていないとしか見えない、行き当たりぼったりの「対策」ばかりが打たれ続けているのです。しかも、その「対策」が打たれるのが決まって遅い。いや、
遅過ぎるのです。

思い出してもみて下さい。たとえば、東日本大震災(2011年)の直後に起った東京電力福島第一原子力発電所の炉心が溶融(メルトダウン)し、水素大爆発を起こした時もそうでした。

周辺住民が実は重大な被害を受けていたのに、その時にも起こったことの真実が住民にすぐにも知らされなかった。阪神淡路大震災時(1995年)でもそうでした。いずれの時も「初動体制の後れ」という言い方でなされましたが、政府は迅速な手は打てなかった。と言うより、何をどうしていいのか判らず、実態はただ右往左往するだけで、最後まで後手後手に回ったのです。それはもう無政府状態に近い状態でした。

そのため、救われる人も、救われず、尊い命が失われてしまったのです。

この文章を誌まれる皆さんに問います。
この国の政府は、なぜ、決まって、こうなるのだと思いますか。


ここには、私たち日本国民のすべてが、主権者として
一主権とは、国家の政治のあり方を最終的に決めることが出来る権利のことです。主権者とは、その権利を所持する者、の意ですー
是非とも知っておかねばならない、と言うより、知っておくことが自身と国家と社会に対する義務であるとさえ言える、この国の統治体制上の見過ごせない重大な欠陥があるのです。
その欠陥と、なぜそうなるかという理由については、第二回
目以降に述べてみようと思います。
(2020年4月25日、記)

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