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インドカーストについて

カースト制の存在

インドには古くからカースト制が存在しています。カースト制とは、簡単にいうと日本の江戸時代の士・農・工・商 (し・のう・こう・しょう)のようなものです。
とはいっても、実際に江戸時代生まれの人がいないのでイメージしにくいものがあります。
また、インドでは欧米に追いつくためにより差別を無くすような働きが強くあるため、インド政府はカースト制の存在を否定しています。

目には見えないカースト

しかし、インドで働いた経験のあるひとは、雰囲気であれっ!?と思うことがあります。
それは、オフィスにいると必ずと言っていいほど居る、掃除係の人です。
彼らは青い服を着て掃除をしています。
それくらい日本でも当たり前じゃないか?と思うかもしれませんが
インドではオフィスの中に掃除係の人が常駐していています。日本では清掃作業の人がオフィスの中に常駐することはありませんよね?
そのほかにも、ドアにずっと張り付いているドアマンの人や、お茶を出すチャイボーイと呼ばれる方はオフィスの隅のほうにいて、常に常駐している状態です。
そして彼らはオフィスで働いている大学を卒業したインド人とまったく関わりを持ちません。インドで大学を卒業している人は、ある程度のくらし、身分を持っている人なので、近寄らないのです。
大卒のインド人がランチを食べるときとかは、自分たちの席を明け渡したり遠慮しているように見えます。

オフィスの配席も大切

日本では、フリーアドレス席制度を導入している会社が多いと思います。社長や役員が一般の社員と同じフロア、同じ席で仕事をします。古い会社では配席があって誰がどこの席に座るのか決められているようですが、

インドでフリーアドレス制度を導入している会社はまずないです。
インドでは、偉い人の部屋というのがわかりやすく配席されています。
偉い人の部屋は広く、角に配置され、日本の古い会社のようになっています。誰が入ってきても「あっここの人は偉いんだな」というのがわかるようになっています。
また、偉い人の近くに座るのも重要なことです。
「おれはこの人の下だ!№2だ!」という風に、近くにいれるというのも大切な要素なのです。
日本人がインドにきて適当に配席を組んでしまったり、すこしでも広い部屋を与えてしまうと大変なことになります。
「なんで俺はこいつより机が小さいんだ!」など、小さなことが大きなことに発展しかねないのです。

宗教の大切さ

日本のオフィスにも神棚がある会社がありますよね?
それと同じでインドのオフィスにも神棚のようなものがあり、ヒンディー教の神様を祀ることがあります。
インド人は若い人も年配の人もヒンディー教を大切にしている人が多く、パソコンのディスプレイにヒンディー教の神様を待ち受け画面にしている人も多くいます。
しかし、インドの場合、ヒンディー教も多いですが、イスラム教の人も多いです。キリスト教の人もいます。宗教一つにしてもかなり数が多いのです。
そんな環境でオフィスの中でヒンディー教だけの神棚だけ用意したらどうなりますか?
いまイスラエルとパレスチナ問題が2000年争っていると思いますがそんなことオフィスでやられたくないですよね?
ヒンディー教やイスラム教、他の宗教にたいしてもリスペクトが大切です。

よくありがちなのが、ヒンディー教の神様、ガネーシャのお祭りの日がありますが、あまりやりすぎると、他の宗教の人がガチギレしてきて乱闘になります。
よかれと思って、おでこに色を付けて「魔除けだ!」といってやってくるインド人がいます。「やめてくれ!」というといやな顔をされ、ノリノリでやりすぎると他の宗教人が良く思わないことがあります。
そうすと、すごく有能な人がいても「ここのオフィスはヒンディー教ばっかりだな」といってやめてしまうケースがあります。
日本人は良くも悪くも宗教にうるさくないので、染まりやすい人が多いです。はしゃぎすぎは禁物です。


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