なぜ海外は給料が高くて、日本は低い！？

1人でできることを10人でやる日本企業

日本の企業は、給料が低いです。もちろん高収入の仕事をしている方もいますが、世界的にみても1人当たりの給料は低いです。
この話をするとよく「生産性の向上が必要」だとか「ＩＴ化が進んでいない」だとかよく耳にしますが、今回は別な視点で話をしてみます

仕事が増えていく・・・

私が海外プロジェクトをしていて、たまーに日本に帰ってくると思うこと。
それは日本には意思決定者がいない。毎回思います。

プロジェクトを進めていると、いろいろな問題が起きます。
大きなこともあれば、小さいこともあります。
しかし、日本で仕事をしていると問題が起きた時に「これ誰に言えばいいの？」となります。横の人にきくと「それは私の仕事ではない」と言うだけ、ではだれの仕事なの？とまた疑問、仕事が増えます。
そして、しらみつぶしに色んな人にあたってみてやっと辿り着いたと思ったらもう昼過ぎになってしまう。
そうなんです、日本の企業は「ずーっとそこに勤めている人はわかるんだけど、新規配属者の人は最初からたどらないとわからないようになっているのです。」これって時間の無駄ですよね？生産性低いですよね？
かといって、その課長や部長に話をもっていくと「そんなの課長(部長)、にきかないでよ！」と慌てるそれ以下の社員がたくさんいます。
いや、じゃあ教えてよ。。となります。

そんな組織で海外の優秀なエンジニアとかを雇えますか？来たいと思いますか？
途中からきたのによくわからない仕事や作業をさせられるんですよ？
時間の無駄ですよね？
日本で海外の優秀な社員を雇ってもすぐやめてしまう理由がこれです。
海外の人達は自分の仕事に責任と明確さを求めます。そこにやりがいを感じる人達が多いので、良く分からない仕事をやっているというのは自分の人生にはいらないと考えてします人が多いのです。
まったく逆な思考で大卒の日本人はとりあえず、会社にいればよいと考えているので自分が何をしているかより、どこに勤めているかを重要視します。
では話を戻します。

なぞの役職名

部長、次長、課長、副課長、主任、などなど役職名は多いけれど、これって何をする人なの？
海外だと契約関係はContract Director、品質だとQM Manager、安全だとSHE　Managerなどなど必ず業務内容がわかるように役職名がついています。
なので、問題が起きた時にすぐその人に会えます。
日本とは違って、自分や相手の役割や責任が明確になっているので外から来た人もわかりやすいのです。
日本の企業は、責任の所在がわざとわかりにくくしているのではないでしょうか？

トップの違い

私は海外や日本で仕事をしていて圧倒的に異なること、それはトップが現場をわかっているかどうかです。
海外のプロジェクトのトップ、よくMDと呼ばれる人たちは本当に現場のことや契約のことを細部までわかっている人がなります。
なんであなたがそんなことまで！？というぐらい現場のことを熟知しています。
一方日本企業のトップは？
おそらく現場で毎日何が行われているかを知っている人はいないでしょう。
興味もないと思います、ただ打合せにでて用意された議題やアジェンダをみて、そこでじーっと座っているのではないでしょうか？
しかし部下が正しいことを言っているとは限りませんよ？

そうなんです。海外のトップはまず、部下を信頼していません。
自分の目でみてものを判断する人が多いです。
海外だとすぐ人をクビにもできるし、部下がずっと居てくれるわけではありません。
なので基本的に自分以外信頼してはいけないのです。
当時、私の上司が部下は少ないほうがいい、仕事が進む、作業も減ると言っていました。
頭のいい上司が必要最低限の作業を信頼できる部下に言うだけでいいという意味です。人は少ないほうがいいとよく言っていました。
上述したように、人が多いとその人に仕事を与える必要があります。
つまり「この仕事は私、これは私ではない」と言った現象が起きます。
人が少ないほうがいいのはこういった自然現象を止めることができます。

そして海外では、トップがすべての責任をおいます。
大きな事故がおきたら必ずそこのトップをクビにします。
したがって、その責任の大きさから海外のトップはお給料がとんでもなく高いことがあります。
日本は役職も何をしているかわからないし、みんなで責任を分け合ってしますので結局「あれ誰が悪いの？」というように責任の所在が全く分からないようになっているのです。
そのほうが労働者的にはクビにされないので都合がよく、何か起きたら「まあしょうがない」の一言ですませらますね。だからお給料も安いのです。
代わりがいっぱいきく量産型の人が多すぎるのです。
海外はトップのお給料はすごい高いので「しょうがない」は通用しません。
全部お前の責任だ！で終わりです。